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いのちに驚く対話 ー 死に直面する人と、私たちは何を語り合えるのか【イベントレポート】

こんにちは。actcoin留学生の「のんすけ」です。

本記事では、エンドオブライフ・ケア協会主催のオンラインイベント「第206回 いのちに驚く対話 ー 死に直面する人と、私たちは何を語り合えるのか 〜岡田圭さんをゲストに迎えて〜」についてレポートいたします。

今回のイベントでは参加者どうしで話し合う時間も多く、新しい考え方・価値観に触れ人生観がアップデートされました。この大きな経験を、私なりの考えを織り交ぜながら文章にしました。イベントの内容をダイレクトにまとめてはいませんが、ぜひお付き合いください。


1,エンドオブライフ・ケア協会について

エンドオブライフ・ケア協会は、actcoinの公式イベントパートナーです。団体ごとの発行コイン数も、370団体のうち1,2を争います!

エンドオブライフ・ケア協会の団体概要を下記に掲載します。

エンドオブライフ・ケア協会は、YouTubeチャンネルでも情報発信しています。是非こちらもご覧ください。

2,イベントについて

それでは改めてイベントの様子をレポートしていきます。
今回のイベントの講師はエンドオブライフ・ケア協会代表理事の小澤竹俊さんです。

講師:小澤竹俊さん

【エンドオブライフ・ケア協会 代表理事 / めぐみ在宅クリニック 院長】

講師:小澤竹俊さん

ゲスト:岡田圭さん

元ニューヨーク訪問看護サービス、ホスピス緩和ケア勤務】
続きまして、ゲストとして登壇された「いのちに驚く対話」の著者 岡田圭さんです。本の執筆業務にも携わっており、今回のイベントタイトルにもなっている「いのちに驚く対話」を出版されました。

ゲスト:岡田圭さん
「いのちに驚く対話」

3,対談

自己紹介の次は対談の時間です。小澤さんの単刀直入な質問から対談がスタートしました。

小澤さん:15年間スピリチュアルケアワーカーとして働いてきた岡田さんにとって、患者さんとの対話で一番大事にしていたことはなんですか?

岡田さん「心を開く」という姿勢です。子供の頃に誰でも持っているものです。定義とかカテゴリー分けをする前の純粋な好奇心で「この先まだ何かありそうだな」と思えば患者さんに「もうちょっと話してくれますか?」っていう疑問をぶつけて、もう一歩踏み込んでみる。
決めつけない。ラベルを貼らない。問いを立てて、その人のもっと深いところに答えがあるかもしれないという思いを持つことが大事ですね。

小澤さん:なるほど。もっと何か見えるかもしれない。私たちって経験をつむと感性を失うんじゃないか。特に医療職とかやって当たり前。そういう中で、もしかしてやればやるほど、経験を積めばつむほど大事な何かに気づく感性を失うんじゃないかという気もしますが、、、

岡田さん:感性を失うんじゃなくて、感性を失わせるような習慣がいっぱいあるんです。大人になる過程で、職場からこうしろああしろと言われ、子供の時に誰でも持っていた感性と言うのを大人になる過程でたくさん失ってきた。その失ったと言うのはなくなったわけではなく、いろんなものが積み重なって隠れているだけです。

話題は、感性を開くデメリットをどう克服するかに、移ります。

小澤さん:感性を開くことの重要性がよく分かりました。しかし、感性を開くと患者さんの負の感情も受け取ってしまうことがありませんか?

岡田さん:そういう時は見方を変えてみましょう。
私は患者さんの負の感情に対して「怒ったり泣いたりすることは当然のことだよね」という理解を持つようにしています。負の感情を受け取らないようにするのではなく、疑問を持つことでさらに探求するができます。探求によって「新たな気づき」が得られる可能性があるのです。

対談の様子左:小澤さん  /  右:岡田さん

ここでさらに「怒りの向き合い方」に話題が移っていきます。

小澤さん:医療や介護の現場では、誰かを攻め続けないと自分を保てない方が時にはいらっしゃいます。命の対話に置いて岡田さんが大切にされてきたことはありますか?

岡田さん:怒りの側面は二つあります。
1つは、「脅威から自分を守ろう」という感情です。脅威というのはその人が今体験していることで、身体的な痛みや恐怖を感じる存在です。
2つめは、できないことに意識が向いてしまって無力感を感じる時の感情です。そんなときには、自分の力を実感できるよう怒りという形で表現する。
このようにまずは、怒りという感情を理解することが大切です。

そして、もう一つ大切にしているのは、「怖いことがいっぱい起きている状態に置かれている方は、いっぱい怒ったり泣いたりして当然だよね」という理解を持っておくこと。これをベースに置いて話を聞くことができると「今怒るような状態をもう少し聞かせてくれませんか」という気持ちになれます。

怒りという感情への理解を含め、その人自身の立場に立って考えてみることの重要性を学びました。


ー グループワーク

ここまでお二人の対談を聞いたところで、グループワークに移っていきました。まず小澤さんからイベント参加者に向けて、問いが提示されます。

いのちの対話において、あなたが大切にしてきたことはどんなことでしょうか?

この問いをもとに、イベント参加者は、5名ずつのブレイクアウトルームに分かれ、20分程度話し合いをしました。

私のグループには、医療関係や介護関係のお仕事をしていらっしゃる方からお子さんがいる主婦の方まで色々な人がいました。

グループワークで出た意見
・先入観を持たないこと
・言葉を交わさずにそばに居ること
・その人が大事にしていることを引き出すこと
・「それもありだよね」と考えに余白を持つこと

ちなみに私自身は「話したくなる雰囲気を作る(目を見て聞く、頷く等)。その人自身に興味を持つこと」を対話において大切にしてきました。
グループワークでは、岡田さんのお話から考えたことをそれぞれ話し合い価値観が広がりました。また、自身の「対話」について見直す良い機会となりました。


4,まとめと感想

最後は参加者の皆さんで写真撮影をしました!

集合写真

楽しく写真撮影をした後は、本日の講師、小澤さんの締めの言葉でイベントが終了しました。

小澤さん:岡田さんしかできないスピリチュアルケアではなく、誰もが目の前にいる人にできるケアを大事にしないといけません。これからの時代は、みんなで一緒に学び驚き続ける毎日にしていきたいと思います。

イベントに参加してみて

貴重なお話を聞くことができ、大変有意義な時間を過ごせました。
また、「いのちに驚く対話」を自分自身も意識していきたいと強く思いました。
今回のイベントでは、参加者の皆様と意見を共有する時間も多く、新たな発見がたくさんありました。オンラインではありましたが、参加者全員にとって活動的で学びのある、密度の高いイベントとなりました。
エンドオブライフ・ケア協会のイベントは毎月開催されています。是非みなさんも参加してみてください!


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今回のイベントを含め、actcoinアプリではたくさんのイベント情報が掲載されています。興味を持った方は是非登録してみてください。

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