女ともだち
めちゃ久しぶりにnoteをひらきました
おばんです、花袋です
『女ともだち』を読みました
表題のとおり、
「女ともだち」をテーマにした8つの短編集です
坂井希久子さん、額賀澪さん、阿川佐和子さん、島津輝さんは初読み作家さんでしたが
坂井希久子さんの『ト・モ・ダ・チ』がとくに印象に残りました
ここから先はネタバレになります
主人公には虚言癖があって
「孤立してる子を見ると近づいてって取り込もうとして、上手くいかなくなるとあることないこも言いふらす」
というなかなかインパクトのある、
それでいて現実にいそうな子だなぁと思いました
この主人公みたいに孤立している子に近づく人、
前にもどっかで見たなと記憶の海をじゃぶじゃぶ泳いだとき、行き着いた漫画があります
阿賀沢紅茶さんの『氷の城壁』だァ…………
※ここからしばらく『氷の城壁』の話になります
この作品の特徴は"リアルな心理描写"と"登場人物の印象が最初からプラスの位置にない"
ところなんですが、この「なぜかぐいぐい距離を詰めてくる雨宮ミナト」くん!
彼がまさに、孤立している子が気になってしまう人なんですよ
ミナトくんは学校でも人気者で、彼女もコロコロ入れ替わるんですけど、そのどれもが最終的に彼女からフラれてます
孤立している子が気になって、「可哀想だな」と同情して、それで話しかけたり付き合ったりする
「なんて男だ!」とミナトの第一印象はサイアクもサイアク。男として、いや人としてどうなん!?
そんな不純な動機で話しかけてくるミナトに小雪ちゃん(通称こゆん)はめちゃくちゃ警戒します
(あまりにも馴れ馴れしいからビビっているのと、こゆんも人との距離感が掴めないタイプ…)
だけどミナトくんはこゆんちゃんに接するうちにだんだん変わっていくんですよね!!!
最終的にはミナトも好きになりましたし、
ミナこゆ応援し隊の先陣を切っていました
この漫画、本当におすすめなのでまだの方はぜひ読んでください(そして語りましょう^^)
『ト・モ・ダ・チ』の主人公も『氷の城壁』こミナトも、孤立している子に近づきたがる人種ということで、そこにはいろんな思いや考えがあるんだなぁと思いました
同情、憐れみ、優位、偽善……
個人的にはミナトくんには悪気はなく、本当にその子に同情(それでも余計なお世話じゃって感じですが)しているだけで
逆に『ト・モ・ダ・チ』の主人公のほうが相手にも悪い影響を与えていてタチが悪い
花袋が中学や高校のときにも、地味な子やあまり目立たない子にも積極的に話しかけている人がいたなぁ、と。これ以上は考えないようにします。すべての人がそういうふうに考えてるとも限らないですし
その人はみんなに優しくて、明るくて、平等で
まるで太陽の申し子のような子でした