【休職】休む側も待つ側も経験した結果


 皆さんこんにちは。イ キ ナ リ デ ス ガ ー (楽天カードマンの言い方)、休職(とりわけ、公務員の休職)について語っていこうと思います。

 自慢じゃないですけど(自慢になりませんけど)、私は休職の経験が2回もあり、同僚が休職した経験も2回あります。どちらもプロです。

 ということで、休職について、両方の視点から語れる数少ない存在であると自負しています。この記事が、世の休みたい人にきっと刺さるはず。




1.私の休職情報

(1)休職7ヶ月

 かくいう私は、約5年半の公務員生活で2回/7ヶ月間休職しています。休みすぎやろ…

 1回目の休職は2年次の秋で、仕事(量・人間関係とも)、家族(実家)などが原因となり、5ヶ月ほど休みました。その時はうつ病の1歩手前で、不眠・感覚の消失・体重の減少(10kg以上)などを経験しました。


 2回目の休職は4年次の秋で、これはシンプルに働きすぎでした。過労死水準で3ケ月ほど続けたため体力が底を尽き、ある朝突然死にました。心身ともに回復するため、2ケ月ほどお休みをちょうだいするに至りました。


 傾向として、日照時間が減ったり気温が下がったりすると体調が崩れやすく、なぜか偶数年度に繫忙期をくらいやすいです。なので、今年(6年目)の秋がかなりヤバく、この法則に従えば休職しなければなりません。

 なので、過去の分析を参考に、3回目が起こらないようにしなければなりません。



(2)待ち8ヶ月

 一方で、職場の人が休職し、復帰を待つ経験もしていて、2名/8ヶ月間(2人目は現在も休職中)の待ちを経験しています。実は、自分が休職した期間よりも同僚の休職期間のほうが長いのです。


 1人目は当時の管理職で、5年次(要は昨年度)の冬から春にかけて3ヶ月ほど休んでおられました。原因は謎でした。ある日突然消え、復職後は、別の部署へ異動となりました。

 管理職が長期で不在になるという前代未聞の事態となりましたが、所詮はいち課長に過ぎませんから、上席(次長)が課長職を兼任する体制となり、組織は普通にまわりました。まぁ残業は増えたけどな。


 2人目は5歳ほど年上の同僚で、6年次(要は今年度)のはじめから休職を継続しておられます(復職時期未定)。4~8月でもう5ヶ月ですね。

 原因は家庭の事情に伴う心身の不調…だと伺っていますが、ヒラの私にはたいした情報が下りてこないので、詳細はわかりません。役職がないとこういう危機的状況ではめんどうですね。

 休職に伴う人的補償はなく、その人の担当業務をみんなで丸抱えすることとなった結果、

こんなこと

こんなこと

こんなことになりました。



2.両方経験したからこその意見

(休む側)しんどかったら休むべき

 正直な話、しんどかったら素直に休めばいいと思います。あなたが休んでところで組織はなんだかんだ回りますし、本当に回復したら休むことが苦痛になって復帰したくなりますから。休みたいと思っている時点で、あなたは疲れている。自分を大事に…。

 その辺のことは、過去2回の復職初日に記しました。


<1回目>
 復職初日に引き継ぎ書を作らされるという謎仕事がありました。

<2回目>
 何も変わっていなくて驚いたほどでした。

 仕事は誰でも出来るし、誰にさせるかは組織が考えられます。でも、自分の健康は自分しか考えられない。どちらを優先するべきでしょうか?


 ちなみに、組織はあなたの休職のことを単なる事務処理として非常に淡白に扱ってきますあなたにとっては一大事かもしれませんが、組織にとってはいち事務作業に過ぎません。だから、気にせず休んで。

 まぁ、それもある程度の規模感がある組織だからかもしれませんが。中小ベンチャーとかだったら、1人欠けるだけでも一大事かもしれません。


(待ち側)別にどうということはない

 復職を待つ立場で感じたことって、正直ないんですよね。休職がわかった初日は驚いたり、その人の分の仕事はどうなるんだと考えたりしますけど、2~3週間もすればいない状態が当たり前になってきます。日常ですね。

 なので、同僚の休職についていつまでもブツクサ文句を言っている人は、よっぽど暇か、よっぽど価値観が古いか、よっぽど休んだ人のことが嫌いか、よっぽど仕事したくないかのどれかだと思います。あ、悪口だ…

 そんなもんですよ、誰かが休んだところで。これも、ある程度の規模感があるからこそなのかもしれませんが。中小~(以下略)。


(待ち側)責任は管理職・人事にある

 誰かが休めばその人の仕事は他の人がやる。これは当たり前のことです。組織ってそういうものだから、休んだ本人を非難してはいけません。まぁ、その休みが正当な理由・手続きを経たものという前提ですが…。

 離脱者が出れば、残った人の負担が増えるのもまた当然のことで、そこの負担量を調整・改善するのは管理職や人事の役割です。できていないなら、それはかれらの怠慢だというべきことです。

 件の同僚について、休んだ本人や休んだこと自体を非難していた人がおりましたけど、それを聞いて、「この人は本当に辛い経験っていうのをしたことがないんだろうなぁ」と正直思ってしまいました。あ、悪口です

 問題の所在がどこにあるかを見失ってはいけないと思います。まぁ、これもある程度の規模感が~(以下略)。



3.人間社会にも「働かない蟻」を

 皆さんは、「働かない蟻」の法則を聞いたことがありますか?

蟻の巣にいる働き蟻は、おおむね

めっちゃ働く蟻:2割
そこそこ働く蟻:6割
働かない蟻  :2割

に収束するという法則です。この「働かない蟻」は、本当に働かないというわけではなく、緊急時に出動する蟻だと指摘されています。この働かない蟻がいるからこそ、集団全体の生存率を高まっているのだと。


 では、人間社会(たとえば私の職場)ではどうでしょうか。振り返ると、

倒れるまで働く蟻:2割
めっちゃ働く蟻 :6割
そこそこ働く蟻 :2割

という構成に感じられます。そして、倒れるまで働く蟻が本当に倒れたりそこそこ働く蟻が突然姿を消したりして、残った蟻が漏れなく地獄をみる。そんな状態です。これは組織崩壊ですわ。


 なので、組織にもっとゆとりをもたせて、ムダ(に見える部分)を過剰にカットしようとしない意識が必要だと思います。そうすれば、緊急事態でもしなやかに動く組織が作れるのではないかと。

 もっとも、終身雇用・年功序列の雇用・給与体系だと実現は難しそうですけどね(人間心理的に)。そもそも、人間社会の働かない蟻は、緊急時にはもっと働かないですから。

 結果、私が働かない蟻になればええやんとなりました。解決。

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