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息子が加害者にならないためには何ができるのだろうか

昨日の朝、子どもたちが喧嘩をした。
正直、普通の兄妹喧嘩なのかもしれない。
でも私にはそれが、だんだんとエスカレートしてきている息子の感覚の顕れのような気がして朝6時からまじめに話をした。そのお話。

ショートスリーパーの兄と、ロングスリーパーの妹が子供部屋の2段ベッドで寝ている我が家。
朝の5時半過ぎに起きたら、娘が子供部屋から飛び出してきて「お兄ちゃんが…」と助けを求めてきて、それに兄が「被害者ヅラしやがって」と凄み、妹をソファへ突き飛ばした。

理由は些細なことだけれども。自分のペースと指示に従わない妹への苛立ちで、力でねじ伏せようとする。言うことを聞かないと、私が他の部屋に逃がした妹を殴ろうと追いかける。それを制するために、先月私は息子に2回殴られた。厳密には2度の機会、で合計はきっと30発を超えるけれど。私が壁になった時には脱衣所のドアが外れてしまった。

息子の他害はわりとここ最近おちついていて、私へ手をあげてきたのはもう2年ぶりくらいじゃないだろうか。年長さんの頃でも本気で暴れる息子を1人で抑えるのは必死で、羽交い絞めでは足りなくて馬乗りになって抑え込んでいた。そんな息子が8歳になり、久しぶりに殴られたときは正直、身の危険を感じて怖かった。昨日の朝の癇癪は(朝の6時から)足を踏み鳴らしたり、クッションを投げたり。数カ月前に蹴って開けた壁をまた蹴るふりをしたりで、隔離することでクールダウンできた。

息子の、妹への支配欲のようなものが最近暴走しかけていて怖い。
きっと定型児だったら
「普通の兄妹喧嘩でしょ」「兄は妹をいうこときかせようとするでしょ」
で済む話なんだと思う。
でもうちの息子には自閉スペクトラム症の診断がついている。一度、方法なり考え方を刷り込まれてしまうと修正をしていくのが難しいタイプの人のよう。

そして(こんなことで…?)という些細なことで「妹を殺したい」と言い、後から理由を聞いても思い出せないほど興奮し、記憶が飛ぶほどに暴れる。怖い。さらに、ちゃんと自分より体が大きい大人への対応と、非力な妹への対応も切り替えている。それが意識的なのか、無意識に行っていることなのかはわからない。

息子も将来、好きな女の子ができるかもしれない。うまくいけばお付き合いくらいするかもしれない。(できればしてほしい。)でも、自分の大切で距離感が近い大好きな人が、自分の思うとおりにならなかったら…?と思うと怖くて怖くてたまらなくなった。考えすぎなのかな…。


今回息子に伝えたこと・おさらいしたことのいくつか。
①自分より非力な人を力でねじ伏せるのはとても危険な考え方。
②言葉は一度、口から出してしまったらもう、なかったことにはできない
③言葉は必ず自分に返ってくる。だから呪いの言葉は口にしない
④言葉は言霊があると言われている。ネガティブな言葉を使うと自分も引きずられる

①は、一度味をしめて報酬を得てしまうと繰り返してしまいそうで本当に怖い。相手を大切にしないのならば、自分も大切にされないということを理解してほしい、と伝えた。

②は、入院中も話したこと。怒りの感情も、いま自分の気持ちがそうであることも本当だけれども。言葉にして出してしまったら、いくら「ごめん」といってもなかったことにはできない。それは落ち着いた時に、自分が色々失ってしまって後悔するから、少し考えてから外に出せるといいね、と伝えた。

③に関しては、もし今日、この後に妹が交通事故で死んでしまったら…?
一生、「殺したい」という言葉にした自分を呪いながら、それを背負って生きていくことになるよ、と。呪いの言葉は口に出してはいけないと伝えた。
(そして隣でそれを聞いている妹の気持ちを考えると、とてもとてもやりきれなかった)

④は前々から言っていること。とにかくすぐにネガティブになる息子。言葉にひきずられないように、なるべく言葉を良く変換して伝えているつもり。いつもうまくいくわけじゃないけども。。

最後に、クールダウンに行った息子がいないうちに、妹のことはたっくさん褒めた。「嫌なことは嫌と伝えられたことは凄いこと。自分の気持ちを大切にして、怖くてもNOを言い続けられたことは、自分を大切にできたすごいことだよ」と言いながらハグをした。


伝えたところで、すぐに理解したりコントロールするのは難しいんだろうなと思いつつも。危険な考え方の芽は早いうちに摘んで、繰り返し伝えていくしかないのかなぁと思っている。繰り返し繰り返し話して、息子の中の引き出しに、ちゃんと正しい思考の引き出しを作ってもらいたい。そして息子の脳の成長が追いついた時、きちんと制御できるようになってほしい。親にできることってこんなことくらいしかないのかなぁ…この選択で合っているのかなぁと悩む朝だった。

ひとまず言えることは。
ここのマンションに越してきて一番ラッキーだったのは、階下のおばあちゃんが耳の遠い方だったということだな。それは間違いない。早朝から騒いで本当にごめんなさい。

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