コースは心理学者のチャネリングによって口述されたものであるということ
このコースは、もともと心理学的なコースなのです
コース(ACIM/奇跡のコース/奇跡講座)とはどういうものなのか?
ということについて一言で言えば、
コースは、一元論(非二元)のスピリチュアリティであると言うことができます。
そして、コースの特徴のもう一つの側面として知っておくべきことは、コースは心理学(フロイト及びその学派の人々による洞察を土台とした高度な心理学)であるということです。
(参照:『奇跡講座』のユニークさについて)
つまり、コースは一元論のスピリチュアリティと心理学が融合したものであると言うことができます。
コースは心理学に基づいたものという点で、それがコースの特徴的なところだといえます。
ただ、コース学習者は前者の「一元論(非二元)のスピリチュアリティ」であることは認識してはいるものの、後者の「心理学」的側面はコース学習者にとってはあまり認識されずにコースが学ばれている傾向にあるといえます。
でも、コースの教えを理解する上では、心理学的な側面を理解することなしにコース形而上学を理解することはあり得ないわけです。
なので、コースを理解しようと思っているのなら、コースはそういうものであるということをわきまえた上で学んでいかれると良いでしょう。
というのも、そもそもがコースはシャックマン・ヘレンとビル・セッドフォードの二人の心理学者によって口述されたものであるわけです。
そうであるがゆえに、心理学的な側面がコースの教えに反映されないわけがありません。
要は、コースの心理学的側面をけっしてないがしろにはできないということです。
だからといってわざわざ心理学を学ぶ必要はありませんが、コースの心理学的な側面を理解していくことは重要不可欠だということです。
ようするに、(無意識の)心のメカニズム、自我の思考体系、自我の力動、自我の巧妙さ、といったものについて私たちはコースの学びを通して理解していく必要があるどころか、それらについて熟知する必要があるということです。
それなしに、「自我の思考体系」からの解放などけっしてあり得ないということを覚えておきましょう。
それというのも、私たちはすでに自我の思考体系と同一化しており、それらを自覚/認識することができない状態にあります。
自我の思考体系それ自体が論理的に一貫性のあるものとして完結しているせいもあって、自我の思考体系と同一化している自分こそがまさに自我であることを自覚することは極めて不可能に近いといえるでしょう。
「自分はまさに自我(非実在)である」ということを自覚/認識できるようになるために、だからこそコースの形而上学の学びとその理解が絶対に不可欠なのだということです。
私たちはコースの学びを通して、「自我の思考体系」と「聖霊の思考体系」の両方の思考体系について学んで(知って)いくことになります。
それが、コース形而上学を学ぶことの理由です。
分厚い本(三部作)で構成された『ア・コース・イン・ミラクルズ』は、そういうものであるということ知っておくとよいでしょう。
そして、そこに書かれてある内容を本当に理解していくなら、それが心理学であるということが分かるでしょう。
コースを学んでいく上で心理学的な側面を理解していくことが重要視されるのは、そういうことです。
つまり、三部作を通してコースで書かれているその内容は、自我の思考体系について、聖霊の思考体系について、そして、私たちが自覚していない無意識の領域(「心」)について詳細に述べられているものであるということです。
コースの心理学的な側面を理解することなく、他の非二元のスピリチュアリティと同じような学び方や実践をしているとしたなら、それはコースを理解しているとはけっして言えないでしょう。
もしそうであるなら、コースを学んでいくことが無益なものになってしまいますし、そのような学び方をするのならそもそもがコースを学ぶ必要がないというものです。
それは、コースが他の霊性の道より優れた特別なものだということではなく、コースは心理学者によって(チャネリング)口述されたものであるがゆえに、その心理学的な側面をないがしろにしてコースを学んでいくことはできないし、コースを本当の意味で理解していくことはできないということです。
そして、その心理学的な側面を誰よりも一番深く理解したところからコースについて解説してくれた教師が、心理学者のケネス・ワプニック博士だといえるでしょう。
彼の解説は、コースの心理学的側面を分かりやすく説明してくれていて、コースの形而上学を理解していく上でも、そして、その実践的なところにおいても、私たちの学び(歩み)をとても助けてくれます。
逆に言えば、ケネス・ワプニック博士の解説なしでコースを学んでいくならば、私たちはいとも簡単にコースの教えを歪曲してしまいかねないと言うことができます。
ワプニック博士も、「コースは心理学です」と云っています。
それが何を意味するのか?というなら、コースというスピリチュアリティ(霊性の道)はスピリチュアル(霊的なもの)なジャンルではなく、心理学という学術的な要素の強いジャンルのものと受け止めていくべきだということです。
そして、そのように捉えていったほうが、コースの学びのプロセスを進めやすいということです。
それは学術的に学んでいくことができる霊性の道であり、しっかり学ばれていくならば、確実に修得していくことが可能な道であるということです。
学びが深まっていけばいくほど、それが確かな道であることを確信することになります。
ですから、コースを学ぶにあたって重要なことは、コースは心理学であるということをわきまえてコースを学んでいくということです。
そのような理解を持ちながらコースを学んでいくならば、コース形而上学の理解はよりスムーズになりますし、けっしてふわふわとした霊性の道に彷徨い出ることもなくなるだけでなく、スピリチュアルな外的探究の終焉を迎えることになるでしょう。
そして、その実践においても実用的な霊性の道として大いに役立つことになることでしょう。
参考資料:JACIMサイト本館 Q&A「【質問】『奇跡講座』のユニークさについて」
参考資料:JACIMサイト別館 ワンポイント解説 『奇跡講座』の心理学的側面と「時間の短縮」
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