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【植栽家の日常】20240517 植栽工事の樹木選定やデザイナー協会の総会など

トップ写真は、今日、植栽工事の材料選定で訪れた生産者の畑脇の林でなんだか印象に残ったシロダモ(Neolitsea sericea)の新芽です。芽吹きの様子がヤツデやソテツの芽吹きのような「普段と違う雰囲気」を楽しめ、普段防風林や高速脇の土手の緑化などでよく見かけている樹木ですが、その見どころに改めて気付かされました。

樟脳の原料であるクスノキの仲間の樹木だけにシロダモも全木に精油分を含み、芳香があるそうです。今度身近で見つけた際には嗅いでみたいと思います😊。



【今日は早朝出発で深夜まで予定の多い1日でした】

今日は、午前は埼玉県にて来月施工予定の植栽工事で使う樹木の個体剪定で、建築家の武田清明さんと担当所員さん、造園工事の工務店担当者さんと私で、いくつかの生産者の畑を巡って、工事用の樹木をひと通り選びきりました。

同じような多数の同種個体からひとつを選び出すのは、意外と集中力と選択眼を駆使するので、意思力を消耗するんですよね。

結構朝イチからハードな滑り出しでしたが、移動の車内で武田さんと進行中の他案件の想像膨らませ雑談や、お互いファンの坂本龍一さんのお話などで盛り上がれて楽しいひとときでもありました。

生産者の畑の手前の林の風景に意外とランドスケープはヒントを感じたりしました

本来ですと、今日は午前中に青山のコムデギャルソンさんで取り置きの服を受け取ってから午後まるまるのガーデンデザイナー協会総会&講演会&懇親会に出席予定だったところに、ギリギリでこの農場巡りの予定がねじこみで入ってしまったため、全体の予定が押せ押せになってしまい、協会の総会の部は遅刻覚悟で、前々からビジットのお約束をしていたコムデギャルソンさんに大急ぎで向かいました。

コムデギャルソンさん店内に当日設置されたばかりのバカラのシャンデリアと
バカラ×コムデギャルソンのコラボグラスのコーナー、開店前までデザイナーの川久保玲さんが
シャンデリアの設置高さなど、かなり細かく調整なさっていたとのことです。

とにかく大急ぎモードすぎて、取り置き&入荷待ちだったアイテムを全て試着させていただいて購入品を取捨選択。

埼玉の農場で結構汗をかいてしまったので、手荷物を減らすのも兼ねて、購入品のジャケットとTシャツにその場で着替えさせていただき、お色直しな感じでギャルソンさんを後に、協会の会合へ。

ジャパンガーデンデザイナーズ協会(JAG)へは、私は今年から正会員に加えていただいたので初めての総会になります。

1日の予定が押せ押せになってしまい、総会へは後半からの参加でしたが、今年度新会員ということで、マイクにてご挨拶もさせていただきました。というか挨拶のコーナーあると思っていなくて、妙にドギマギしてしまいましたが、まぁ、よしとしましょう。

総会後の休憩時間に、副会長の有福創さんが私を他の会員のみなさんに個別にご紹介くださり、新参者かつかなり異物感の強い私ではありますが、なんとか懇親会まで、既会員のみなさんや同期入会の山越 健造さんとも楽し有意義なお話で盛り上がり、1日を通して見ると予定の綱渡りと私的にはなにげにかなり緊張する、初めてお会いする方との会合や意思決定ごとが重なり、結構ヘビーなスケジュールだったのですが、なんとか予定をこなすことができました。

結局、やや遅くまで東京で呑んでしまい、日帰りでの群馬帰宅が深夜になってしまいました。
疲れの持ち越しは次の日パフォーマンスに響くので、飲み会の中座も含めて、スケジュール管理に気をつけないとなと思った1日でした😊


【今日の読書】

東京方面への行き帰りの電車で読了しました。

「賛否が分かれるものにこそ、価値がある」と、私は、何度も何度も、自分に言い聞かせました。  
誰も反対しない意見は、もはやオピニオンではありません。誰にも批判されない人は、そもそも評価の俎上に載せられてさえいません。

上記引用文にたいへん勇気をいただきました。私の植栽作風は賛否や物議に揉まれる傾向があり、自身の信念のもとに提言をしてはいますが、お偉い先生方から共感できないと延々と評されると、実際、結構凹みます(ほんと、かなり辛辣に「受け入れ難い」的なことを言われたり書かれるので😅)。

そんな私の信条や提案も、世評に一石を投じられているオピニオンとして認められているのだな自身の存在意義を感じとれて嬉しかったです。




最後に私 太田敦雄の著作や掲載誌をいくつかご紹介します。
2024年1月16日発売(本記事執筆時点では発売前)のガーデニング雑誌「Garden&Garden vol.88 (Spring 2024)」。
巻頭特集「風景ガーデニング」にて、私 太田敦雄 / ACID NATURE 乙庭 を8ページにわたり掲載いただいています。私の設計案件の中でもこれまで一般誌で解説紹介していない2つの住宅を実例に写真豊富に、自分が思い描く植栽風景を形にしていく思考のコツなどについて解説しています。私のページ以外も人気ガーデナー、ガーデンデザイナーさんの多様な植栽事例をお楽しみいただけます。


私と、おぎはら植物園の荻原範雄さん、フローラ黒田園芸の黒田健太郎さん・和義さんご兄弟との共著作「グリーントータルプランツブック」。前半の1/3を私が執筆担当しており、実例も交えた植栽論と植物の解説をしています。


私の最初の著作本「刺激的・ガーデンプランツブック」は、出版社のご都合で現在絶版となっていますが、この本に書いた内容も含めて、今後の出版物に盛り込んで、なんらかの形で情報としてこれからも手に入るようにはしていきたいと思っています。


noteの「乙庭植物図鑑」では、これまでの著書では解説していない植物も積極的に取り上げていく予定です。
自分だけの特別なお庭造りの参考になれば幸いです😊✨


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