ナルシシスト
以前ネットで、切った髪の毛を美容師が踏んだことに激怒している客の(たぶん再現)動画を見た。
落ちている髪はすべて持ち帰るという。
何を言っているのかわからないだろうが、何度読み返しても同じである。
ちなみに男性客である。
サービス業で自分を蔑ろにされて抗議する気持ちはわかる。
わたしも、注文と違う料理が来たり何かが足りなかったら店員に言うほうだ。
但し美容室では実はあまり言わない。
なんといってもヘアスタイルを人質にされているから。
相手も人間なので、腹が立ったり苛立ったりさせられた人間の髪を扱うとなったら、多少手荒にしたり、適当にする可能性がある。
美容師にとっては所詮他人の頭だが、こちとら美容室を出た後も人生は続くのである。
例えば、何年も何年も手入れをして伸ばし続けた髪を切った後に持って帰りたいとか、丁寧に扱って欲しいという気持ちはわかる。
ただ、動画の客は長髪というわけでもないしとくにツヤツヤしているようにも見えなかった。
でも、きっとそういうことではないのだろう。
髪の毛は自分の延長なのだ。
とはいえ切り離された髪にまで自分を延長する人は珍しい。
この人にとってどこまでが自分なのだろう。
喋ってるときに飛んできた唾を拭ったら怒るだろうか。
鼻をかんだティッシュを捨てたらイラつくだろうか。
切った爪は、こぼれた涙は、抜けた髪の毛はどうだろう。
この人が1日に吐いた10kgの二酸化炭素をすべて集めてPETボトルにリサイクルしてお返ししたら満足だろうか。
ナルシシストも大概にして欲しい。
【本日のスコーピオンズ】
61曲目「Robot Man (Live)(2015 - Remaster)」
6th アルバム『蠍団爆発!! スコーピオンズ・ライヴ Tokyo Tapes(Live)』(1978)より。
すごいですねえ、これぞハードロックという感じのヴィヴラート。
わたしが友達に連れられて人生で初めて行ったライブは
「ACTION」という日本のバンドだったのですが
(確か渋谷公会堂)なんとなくそれを思い出しました。
こんな唱法だったような。
「ACTION」という曲があって「アクショ〜〜〜〜ン!」と言いながら
観客を指さすからさされたらファンサだよ、みたいなことを
言われた気がします。
間奏もゴキゲンですな。
曲の構成もいい。
……しかし、このアルバムはいつになったら終わるのだろうか。
25曲も入ってるのか。
感想は以上です。