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『カムチャッカの若者が』 2024.11.21

『カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
…』



ワタシが「世界」にふれたのは、
もしかしたらこの詩が最初のことだったかもしれない。

世界は広く、
この地球には色々な場所があって、
様々な人が住んでいて、
みんなそれぞれがそれぞれの人生を送っている。
ワタシも、その地球上に立つひとりの人間として、生きている。

…そんなことを、
小学生か中学生だったか、
当時のワタシは感じた記憶がある。


谷川俊太郎さん。

後世まで語り継がれるであろう、偉大な詩人。
同じ時代を生きることができたのは、
奇跡だったのかもしれない。

ゆっくりおやすみください。
ご冥福を心よりお祈りします。



ご子息、谷川賢作さんのFacebook投稿を拝見した。

一部を下記にご紹介。


父・谷川俊太郎が13(水)の夜に亡くなりました。92歳でした。
(中略)

こまごまとしたことにも必ず「ありがとう」と言ってくれました。

(中略)

いつか私がぼそっと「おれはあなたほど売れてないから。。。」と呟いた時「人はそれぞれが、それぞれのところでしっかりやればいいんだよ」とボソッとこたえてくれました。

https://www.facebook.com/share/p/HZqmgb6ggS19vG15/?mibextid=WC7FNe



 「朝のリレー」

 カムチャッカの若者が
 きりんの夢を見ているとき
 メキシコの娘は
 朝もやの中でバスを待っている
 ニューヨークの少女が
 ほほえみながら寝がえりをうつとき
 ローマの少年は
 柱頭を染める朝陽にウインクする
 この地球で
 いつもどこかで朝がはじまっている

 ぼくらは朝をリレーするのだ
 経度から経度へと
 そうしていわば交換で地球を守る
 眠る前のひととき耳をすますと
 どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
 それはあなたの送った朝を
 誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ


(谷川俊太郎「谷川俊太郎詩集 続」思潮社 より)




今朝の白馬村。冬のはじまり。



いま生きていることに感謝。
いま生かされていることに感謝。
今日という日を生きて迎えられたことに感謝。

いつもありがとうございます。
愛と光と感謝を込めて💫


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