見出し画像

やるせなくて眠れない夜は。

親のこと、親のこれからのこと、自分の人生のこと。

先日帰省して、実家の家族と過ごしたことによって、なるべく考えないように努めてきたことを、考えざるを得なくなっている。
可視化されたからって、考えなきゃいけないなんてことはないはずなんだけど。

私は、特に父の人生と自分のそれが癒着しているようだ。
似ている部分、理解できる部分、またその反対もはっきりしていて、大好きなのに、関わるとしんどいことも多く、それでも、こんな娘がいてくれて、自分は幸せだったと父が死ぬ前に思ってくれたら嬉しいと、この数年ずっと思っている。

糖尿のため、1日3回インスリンを打ちながら、また、これまでたくさんの病気や手術をしながら、今もなんとか生きながらえている77歳の父の死んだように眠る顔を先日見て、少しずつ、覚悟をしていかなくては、と思ったりして。

・・・そんなことを考え出すとキリがなく、なんとなく眠れない。
こんな夜は映画を観るに限る。

唯一契約しているオンデマンドサブスク「Amazonプライムビデオ」から観たいものを選ぶ。
私は普段からホラーやサスペンスなど、人間の心の闇を描いたような作品が大好きだが、落ち込んだ時は、本当に救いのないような物語を観たくなる。
これは、失恋したときに、失恋ソングを聴きまくる荒療治に似ていて、
「なんてことはない、誰もが経験する体験を私も今回味わっているだけなのさ」あるいは「あぁ、私はここまでの不幸を経験していなくて良かった」と自らを安心させるための行為と言える。

そういえば、先日も、松山ケンイチが連続殺人犯として逮捕される介護士の役を演じた「ロストケア」という映画を観た。
素晴らしい映画だった。

法律と人の心が全くかみ合わない世の中を生きているような絶望と、そうならないためにはどう生きたらいいのか…という見苦しい希望がないまぜになり、観終わったあとの余韻がすさまじい。松山ケンイチは普段、小雪と幸せに生きてるはずだからよかったー!と思うことで、気持ちを回復させた。笑←軽い

さて、今晩は何を観よう。
今日に限っては、すごく泣ける感動系のヒューマンドラマを観たいような気もしている。

いいなと思ったら応援しよう!

長橋 知子
いただいたサポートは、「生きててよかった」と思えることに使わせていただきます!