'ジミー'は、あなたのための物語。
エイミーさん処女作 'ジミー'。
ある朝、'ジミー'の読書会が開催されるという記事を目にしました。
ぜったいにぜったいに参加したくて、
秒で申し込みをしました。
普段なら、娘の相手をしてくれる人がいるか、自分の手が空くのか確認してから予定をいれるのに、
この時は「なんとしても参加したい!都合は後からいくらでもつける!」と行動していました。
無事、先着順の参加者枠の中に入ることができました。
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読書会前に読めるよう、予めエイミーさんが'ジミー'の原稿を送ってくださいました。
夜になって娘が寝るなり、一気読みしました。
仕事で疲れていたはずなのに、
前日2時間しか眠れてなかったから眠いはずなのに、
読む手が止まりませんでした。
心が、自分の手に余るほどに揺れてしまったのです。
主人公の女子高生マイは、私とは全然違うタイプのようで、私そのものでした。
私の高校時代とは全く違うようで、そのものでした。
あまりにリアルに感情に迫ってきて、指が震えてしまったほどでした。
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失礼を承知で正直に言うと、読む前は「すこし苦手な本かもしれないな」と思っていたのです。
なぜなら、主人公が、女子高校生だから。
私はもういい大人だし、学生ものは…と思ったから。
でも、それはただの建前だということに、'ジミー'を読んで気がつきました。
学生が主人公の物語を読むのが苦手な本当の理由は、
私自身が学生時代に置いてけぼりにしてきた苦い感情を思い出すのが、怖いからでした。
「息苦しい」
「窮屈だ」
「非難されるのは怖い」
「恥ずかしい」
「やりきれない」
「でもはみ出してはいけない」
「私は何者なのだろうか」
「何者でもないのだろうか」
「誰か私を見つけて」
「私を選んで」
'ジミー'を読んで、それらの感情が今まさに起こっているかのように湧き上がりました。
読みながら、
ドキドキしたり、
悔しくなったり、
悲しくなったら、
祈るような気持ちになったり、
私の心は休む間も無く揺さぶられ続け…。
そうして読み終えた時に残ったのは、
あたたかい「癒し」でした。
これは、ただの小説ではない。
'ジミー'は'ジミー'というカテゴリーの、
すべての人のための物語だ。
そう思いました。
*
読書会前からこんなに暑苦しくてすみません。
「おいおい、それ読書会で言おうよ」
と自分でもツッコミを入れたくなりますが、
読み終わり、余韻を感じきった今、どうしても書いておきたかったのです。
2022年1月1日から、'ジミー'出版のクラウドファンディングが始まります。
'ジミー'が世に広まっていく過程を目にできることが何より楽しみ。
私もワクワクしながら、精一杯'ジミー'を応援したいと思います。