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愛の力。

こんな話を聞いた。

ちょうど肩幅くらいの塀があって、
その上を渡らなければいけないとする。

塀の高さは20m。
落ちたら確実に死ぬ。

天気は大荒れ。
風がビュービュー吹いていて、
バケツをひっくり返したような雨が降っている。

一億円あげるから、その塀を渡りなさいと言われて、
本当に渡り終えたら一億円もらえるとして。

どのくらいの人がその塀を渡ると答えるだろう?

つまり、どのくらいの人が、命を落とすリスクを抱えてまでお金を手にしたいと思うのだろう?

ここでイエスと答える人は、ほとんどいないと思う。

ここが、お金の限界なのだ。



でももし、その塀の向こう側に、
あなたの大切な人がいるとしたら。

人じゃなくて、大切なペットでもいい。
大切な存在が、今にも振り落とされそうになって
そこにいる。

その時、きっとほとんどの人の頭に
お金のことなんてない。

"不恰好でいい。
 這いつくばってでも、
 しがみついてでもいい。
 絶対に助ける。
 なにがなんでも。"

そう思うのではないだろうか。


これが、愛の力なのだ。




もし今、自分にはもう価値はない。

消えてしまいたい。

そう思っている人がいたら。

塀を渡った向こう側にいるのが、
未来の自分だと思ってみてほしい。

笑顔で、あなたがたどり着くのを待っている。

大丈夫、あなたは渡れるって知っているよって、
優しく手招きしている。


何がなんでも、
不恰好でも、
絶対に自分を諦めないで進んでいけば。


自分さえ、自分を諦めなければ。


あなたは、ぜったいに
塀の向こう側に行ける。


愛の力を、自分に使おう。




これを書きながら、私自身
不恰好に這いつくばって、
何度も諦めそうになって、
それでもトンネルの先には光があると信じて
過ごしていた日々を思い出した。


うつ病が治り、目標ができた今でも、
自分の可能性を信じられない瞬間は多々ある。
やっぱり私なんかに…という思考癖は、
習慣だからそう簡単には変わらない。

でも、私は毎日私に語りかける。

私ならできるよ。
私には価値があるよ。
私は私のままで、すばらしい!


未来で、ニコニコ輝く笑顔で
「こっちだよー」って
手招きしている私を想像しながら。

うん。大丈夫だよ。
私、そっちに行くからね!
だから、安心してまっててね!

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