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映画レビューvol.1「グランメゾン・パリ」
グランメゾン・パリとは
2019年秋にTBSの日曜劇場枠にて放送されていた「グランメゾン東京」というドラマの映画版です。
「自分だけの星を掴め。」というキャッチフレーズの通り、木村拓哉さん演じる尾花夏樹と鈴木京香さん演じる早見倫子という二人のフランス料理シェフが三つ星レストランを目指すというストーリーです。
タイトルにある通りドラマは東京が舞台、映画はパリが舞台となっております。
これから映画を観る方は、「グランメゾン東京」、「グランメゾン東京SPドラマ」を先に観ることを強くおすすめします。ストーリーがつながっているので、より映画を楽しめると思います。
映画との出会い
2024年12月TVで映画の予告が流れました。私はグランメゾン東京を観たことがなかったので、そういえばドラマやっていたな程度の感想でした。ところが隣にいた夫はグランメゾン東京がとても好きだったらしく、「すごくおもしろいよ!またドラマ観たいから一緒に観よう!」と誘ってくれました。
最初はそこまで惹かれなかったのですが、ちょうどパリを含めたヨーロッパへの旅行を控えていたので帰国後にパリが舞台の映画を観たいなと思い、まずはドラマから見始めることにしました。
Netflixでグランメゾン東京をダウンロードし、ヨーロッパ旅行の移動中に一気に観ました。
一話を観て「これはおもしろい」とのめりこんでしまいました。
帰国後に年末のグランメゾン東京SPドラマも観て映画を観に行く準備を整えました。
グランメゾン・パリの魅力
眩しいほどの”大人の青春”を目の当たりにしてモチベーションが上がる
仕事への向き合い方を考えさせられる
ミシュランとは何かを知ることができる
美しいお料理に心が満たされる
パリの雰囲気を楽しめる
1~3はドラマと映画両方に共通している魅力です。
1.眩しいほどの”大人の青春”を目の当たりにしてモチベーションが上がる
冒頭にも記載しましたが、この作品はフランス料理シェフが三つ星レストランを目指す物語です。
ただひたすらに毎日星のことを考え、まっすぐに行動し続ける姿に私は心を打たれました。どんな困難に見舞われようと、理不尽な目に遭おうと、絶対に三つ星をとるんだと胸に近いひたむきに努力し続けるのです。
これがどんなに難しく大変なことかは、観ているだけでもひしひしと伝わってきます。でも、眩しいのです。羨ましくなるくらい眩しい。
”大人の青春”というワードはグランメゾンパリの公式サイトに書かれていたので引用させていただきました。
青春・・・夢や希望に満ち活力のみなぎる若い時代を、人生の春にたとえたもの。(goo国語辞書)
まさしく夢や希望に満ち活力のみなぎる大人たちの姿をこの作品では目の当たりにすることができます。
夢や目標に向かって努力し続ける人だけが味わえる特権。
それが”大人の青春”なのではないでしょうか。
2.仕事への向き合い方を考えさせられる
この作品には多種多様な職業の人物が登場します。
シェフ、パティシエ、ホールスタッフ、ソムリエール、フードインフルエンサーなど、レストランに関わるものだけでもたくさんの職業が存在することがわかります。
一人一人が自分の職業にプライドを持ち、全身全霊で日々の仕事に取り組んでいました。まさにプロフェッショナル。善悪は別として、各々が自分なりの正義をもって仕事に向き合っているのです。
任された仕事をただ言われた通りにやるのではなく、果たしてその通りにすることが最善なのか自らの頭で考えて仕事をしているんですよね。そのため、ぶつかり合いが高頻度で起こります。誰が合っている、間違っているではないのです。それぞれの立場で考えたベストを出し合って、レストランにとって、三つ星をとるためのベストは何かその都度選択していく。
職は違えど私は一プロフェッショナルとしての自覚をもって、仕事と向き合えているだろうかと深く考えさせられました。
3.ミシュランとは何か知ることができる
ミシュラン三つ星というワードは耳にしたことがあり、知っているつもりでしたが、そもそも誰がどのように決めているのか詳細について私は知りませんでした。
ミシュランの仕組みから星をとることの難しさまで、この作品で知ることができます。
一つ星:そのカテゴリーで特においしい料理
二つ星:遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理
三つ星:そのために旅行する価値のある卓越した料理
いかに三つ星のハードルが高いかおわかりいただけたかと思います。
私も人生の中で上記のような素晴らしいお料理をたくさん体験したいと感じました。
4.美しいお料理に心が満たされる
作品に登場するお料理がとにかく美しい。
もちろん食べられないのでお味はわからないですし、4DXの映画ではないので香りもわかりません。でも、心が満たされるくらい美しいのです。
作品と呼ぶにふさわしい美しい見た目のお料理を目で楽しみ、ジュージューと焼きあがる音や、登場人物が食べる時の口の中で弾ける音を耳で楽しんで味を想像していました。
これだけ楽しめるお料理を映画で提供できるなんてと驚いていたところ、この作品は「Restaurant KEI」の小林圭シェフが映画の料理監修を務められたと知りました。
小林圭シェフは2020年に、アジア人初となるフランスの三つ星を獲得し、2024年になっても、ミシュランガイド・フランスでのアジア人店舗の三つ星は「Restaurant KEI」1店舗のみとのことです。
異国の地で三つ星をとることの難しさがよくわかりますね。
そして、国内のKEIブランドレストランにて映画『グランメゾン・パリ』公開記念特別メニューを2025年3月17日(月)までの期間限定で楽しめるとのことで、さっそく予約しました!!訪れた後の感想はまた別のnoteにまとめたいと思います。
5.パリの雰囲気を楽しめる
冒頭の映画との出会いにも記載した通り、私はこの作品の公開期間中にパリを訪れていたため、パリ旅行の余韻に浸れたら良いなと考えていました。
作品のタイトルを裏切ることなく、パリの街並みが随所に登場し旅の余韻に浸ることができました。
エッフェル塔をバックに尾花(木村拓哉さん)が倫子(鈴木京香さん)に「取るぞ三つ星」と語りかけたたシーンはこれから始まるストーリーにワクワクしました。
フランス発のハイジュエラーBOUCHERONのヴァンドーム広場本店にて、ガラディナーを開催するシーンはお料理とジュエリーにうっとり。映画のスケールの大きさを感じました。
他にもパリの風景がたくさん登場しますのでぜひ本場の雰囲気を楽しんでいただきたいです。
まとめ
2025年初映画が「グランメゾン・パリ」でよかったと心から思います。
ストーリーのおもしろさはもちろんのこと、美しい映像に心が満たされ、まさにおいしいお料理をいただいた後のような満足感を得られました。
フードインフルエンサーのリンダのように、私もお料理にリスペクトを持ち、五感のすべてで味わいたいなと思いました。
最近読んだ今井孝さんの「いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才」に書かれていた、感情を味わいきるをこの作品の食事シーンは体現していたなと感じました。(読書感想文vol.1 「いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才」/今井孝|Acai)
私の2025年のテーマは「味わう」にしようかなと考えています。
2025年も早2か月が経とうとしておりますが、2025年の目標についてもnoteにまとめたいと思います。