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国会改革案③:国会を議員同士で徹底的にディベートを行う場に改革せよ!!

現在の国会においては、行政vs議員の構図ばかりで、議員同士の議論が殆ど行われておらず、議員達のやる事と言えば、"一方的に政府に言いたい事を言うだけ"だったり、"政府に対してただ質問するだけ"であったりする訳です。

それ故、個々の国会議員がどんな主張を行っていたとしても、全てが選挙対策で、尚且つ非常に浅い主張に見えてしまっているため、本心では、それぞれどんな価値観を持ち、どんな意見を持っているのかが、国民にとっては、全く解らないと言っても過言ではないでしょう。


更に、現在の国会の運営費用は、一日当たり約3億円掛かっています。

その事も考えれば、もっと費用に見合ったような、付加価値を生み出せる議論の場に変革すべきであると言えるのではないでしょうか。

なので、現在の、"国対政治"と言われてしまっているような、完全に形骸化してしまっている国会を、少しでも有意義な議論の場所に変えるため、国会を、議員同士が本気のディベートを行う場に改革し、ありきたりの言葉上辺だけの意見ではなく、全ての日本国民が、全ての国会議員の本心を見る事が出来る場に変革する必要があると考えております。




1.今の国会には、稚拙な考えを持った議員が多すぎる

まず、私が、議員同士のディベートを重視するような国会に改革すべきであると思った主な理由は、"余りにも稚拙な考えを持った国会議員が多すぎる"点にあります。

例えば、"自国通貨立ての日本国債はいくらでも発行できる"という主張を繰り返すだけの議員や、"財源もろくに示さず、多額の財源を要するような政策を実行する"と吹聴して回る議員が、それに当たります。


ですが、国会において、議員同士のディベートがしっかり行われていたならば、そういった議員達の主張が、本当に正しい主張であれば、他の国会議員を全員論破出来るはずで、そういう意味で、議員達の自身の政策を洗練させる効果は大いにあると思っております。

なので、稚拙な考えを持った野党議員や、ろくに政治の事を考えていない議員達を炙り出し全ての議員を徹底的に鍛え直すためにも、議員同士にディベートを行わせる事は、大いに効果があるのと言えると思います。


2.現在の国会質疑には、何の生産性も無い

現在の国会質疑においては、"各議員達が、政府に対して質問をする"という業務にのみ、多くの労力と時間が注がれています。

しかし、私は、そうやって得られた政府の回答は、大半が、一般人にも予想出来るような、何の意味も無い回答が殆どなのではないのかと感じております。

また、政府側の回答を、官僚が準備した台本を用いて、わざわざ大臣に読ませるというのも、無駄の極みであり、何の生産性も無い行為であると思っております。

ですから、現在の質疑応答の時間を大幅に縮小し、その代わりに、議員同士のディベートの時間を設ければ良いと考えております。


そもそも、本来、"政府への質問"の役割というのは、"国会議員同士の議論を行う上での円滑剤でしかない"と思っております。

ですから、個人的に、質疑応答の回答については、各大臣にやらせるのではなく、AIや機械にやらせれば良いのではないかと思っております。

そうすれば、漢字の読み間違いや、言い間違い等は一切生じず、完璧な答弁が行われる事でしょう。

また、政府への質問とその回答は、政府のホームページにて公表するという形で、質疑応答の時間を短縮出来るとも思っております。


3.ディベートを通して鍛えられる力

ディベートの5つの鉄則 (ザ・ディベート 自己責任時代の思考・表現技術より引用)

まず、ディベートを行う事で身に付く力としては、客観的で論理的な主張を行う力相手の話を聞く力等が挙げられます。

残念ながら、今の一部の野党の議員たちは、"客観的な視点から、論理的な主張を行う"という事すら、出来ていないと思っております。

また、立憲民主党等の議員に至っては、"端から、他党の主張に聞く耳すら持たない"という議員も存在すると思っております。

しかし、国会活動で、議員同士のディベートが強制されるとなれば、"客観的な視点から、論理的な主張を行う"事や、"他党の議員の主張にしっかり耳を傾ける事"を、実質的に、全ての国会議員に義務付ける事が可能となるため、現在よりも、国会議員の質は、確実に向上すると考えております。


4.具体案

私は、この改革を実施する上で、一番重要な事は、"野党系議員達の主張に対し、反論する機会を作る"という事であり、それさえ出来るなら何でも良いとさえ思っております。

ですが、敢えて個人的な具体案を申し上げると、手始めに、委員会の法案審議をディベート形式にしたら良いのではないかと考えております。


パーラメンタリーディベートという言葉が存在するように、ディベート形式の議会と言えば、イギリス議会が挙げられますし、シンガポールの議会も、ディベート形式の国会議事を採用しているとの情報もあるので、そういった海外諸国の議会制度を参考に、改革を進めればよいのではないかとも思っております。


あとがき.

私は、徹底した議論が成されなければ、国会から、良い案が生まれる事は絶対に無いと考えております。

今の国会は、官僚達に考えて貰った法案を、ただチェックするだけで、殆ど議員同士の議論を行わずに、可決させてしまっていると言っても過言ではないでしょう。

しかし、社会保障改革消費税増税等、国会発でなければ、実行出来ない改革は間違いなく存在すると思っております。

ですが、現状の国会のように、議員達が、政府に対し質問をし、大臣がそれに答えるという無駄な作業に殆どの時間と労力を掛けているようでは、金輪際、そういった改革は行えない事でしょう。


また、日本の国会議員に、"稚拙な議員"が多い事の要因として、今の議員達の主張は、常に一方通行的である点が挙げられると思います。

例えば、議員達が、自身の主張を述べる際、政府に対してであれ、国民に対してであれ、常に一方的なものとなっており、反論される機会が一切ありません

勿論、国民からの反論を受け付けている議員も極一部存在致しますが、殆どの議員が、私から見れば、国会議員という立場に胡坐をかき、一切の反論を受け付けないという姿勢を取っていると、見えてしまっております。

ですから、議員達に、一方的な主張をさせるだけではなく、真っ当な反論を受ける機会を設けるためにも、国会を、プロの政治家同士が、本気の討論を行う場に改革すべきであると考えております。


最後に、失われた30年は、日本の国会議員達が、社会保障改革等、自分達にとって都合の悪い議論から逃げ続けた結果、引き起こされております

そして、高い税金や社会保険料を払ったり、様々な形で、日本国民が働かない国会議員達の尻拭いをさせられてきた訳です。

ですから、そういった失敗を繰り返さないためにも、議論を重視するような、国会に変革する事は、必要不可欠である事は間違いありません。


参考文献.

・ザ・ディベート ――自己責任時代の思考・表現技術 (ちくま新書)

・危機の時代と国会-前例主義の呪縛を問う (信山社新書)

・論理力・説得力・対人力が高まるトレーニング ディベートの基本が面白いほど身につく本

・ビジネス・ディベート (日本経済新聞出版)

・政策ディベート入門


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