「怖いできごと」~タクシー運転手の思い出~
タクシー運転手といえば「怖い話」というイメージを持たれている方も多いだろう。私も約5年間タクシー運転手として勤務したがその間に何度か怖い経験に遭遇した。私が経験した出来事のひとつは後でゆっくりとその怖さに気づくというものだ。今日勇気をもって話そうと思う。念のためだが、夜1人でトイレに行けない方は読むのを控えることをおすすめする。
夜11時頃、その夜もいつものように狸小路5丁目でドアを開けてお客さんを待っていた。すると小さなかすれた声で
「よろしいでしょうか」
70歳くらいの男性が話しかけてきた。
「はい、どうぞ、いらしゃいませ。どちらへ向かいますか」
「とりあえず石狩街道に出てください」
そうひとこと言ってあとは静かに窓を見つめてる。
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