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起業家はどこで選択を誤るのか

スタートアップが必ず陥る9つのジレンマ
今回は雇用のジレンマ:「ファウンダーのBlueprintを変えるな」

概要

スタートアップが会社を作っていく中で起こしてしまう失敗やその事例を数値とともに紹介してくれる

きっかけ

「成功はアート、失敗はサイエンス」なので、自身で書籍を書くときにも失敗談を書き並べようと考えていたところ、参考図書として紹介してもらった

読後記

一度に読んで、すべて吸収できるほどの分量ではないが、読むほどに味が出てきそう。参考書としてプロジェクト始める1か月前に読み返したい。

ここまでに何度か事業の立ち上げに携わり、途中でうまくいかなかった経験がある。当時、何が足りていなかったか全くわからなかったし、今でもわかっていないことがある。そんな中で、フレームワークに当てはめて、読み進めていく中で、少なくとも気持ちがすっきりし、当時のモヤモヤを言語化してくれ、答え合わせに近い感じで読み進められる。

その感覚なので、備忘録にもあるようなフレームワークをつかって、自分たちがどの枠に相当するのか、それが年を経るごとに変遷していないか、モニタリングできることが理想だと思う。

備忘録

雇用のジレンマ

採用し、そのメンバーで組織をグレードアップしていく。そのときの一つも理解するフレームワークとして、"Founder's Blueprint"(Baron et al, 2002)は役にたちそう。

組織づくりの意思決定指標に1)採用、2)報酬、3)コントロールの3つの観点を挙げられる。

組織づくりの意思決定指標

  1. 採用

    1. 短期的スキルセット:すぐに活躍できるか

    2. 長期的ポテンシャル:将来活躍できるか

    3. 適合度:既存メンバーとの価値観や姿勢に合致しているか

  2. 報酬

    1. 愛 / 帰属意識

    2. 業務内容 / 素晴らしい会社をつくろうという意欲

    3. 金銭

  3. コントロール

    1. 公式的な管理:職務明細書や業績考査による人事的な手続き

    2. 直接管理:行動をモニタしつつ、直接影響を与える

    3. 非公式コントロール:仲間意識の強化と組織文化

    4. プロフェッショナル:エリートを雇うこと

全部で3×3×4=36通りが挙げられるが、そのうちの5つの組み合わせを取り入れているスタートアップが調査のうちの67%を占めていたそう

5つの組み合わせ

  1. スター: 長期ポテンシャル×業務内容×プロフェッショナル

  2. エンジニアリング: 短期的スキルセット×業務内容×非公式

  3. コミットメント: 適合度×愛×非公式

  4. 官僚主義: 短期的スキル×業務内容×公式的な管理

  5. 独裁主義: 短期的スキル×報酬×直接管理

このBlueprintを変えることで失敗する確率が2.3倍高くなるそう。
Blueprintがブレていないかチェックしてみよう。

(おわり)


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