「儲けること」が苦手な人に共通する心の奥に根付いた価値観について
このnoteには、あくまでも私の所感を自由に書いているので、もしかしたら、それはちょっと違うんじゃないの!?って思われることもあるかもですが、雑記帳として読んで下さったら嬉しいです。
さて、今日は、起業塾を主宰していて、「儲けること」が苦手な方が非常に多いことに気づかされました。もちろん、育った環境によってお金のトラウマがあったりしますが、
そもそもなんで、
・「儲けること」に抵抗があるのか?
・お金を受け取ることに抵抗があるのか?
・自分を安売りしてしまうのか?
などなど、、、
そこには、私たちの心の奥に根付いたある価値観が原因なんじゃないか?と考えました。
ひとつは欧米的資本主義の考え方。
ふたつめは商売人に対する価値が低いこと
です。
資本主義がもたらしたもの
戦後アメリカ的教育やアメリカの文化が入ってきました。アメリカ的思想とは、超資本主義的考え方だなと思うのです。
資本主義とは、お金持ちの資本家(経営者)がお金のない庶民を安い給料でコキ遣って商売し、自分ばかりが得をする仕組みだとも言われています。得をするのは資本家ばかりというイメージです。現代も資本家のところに富が集まっています。
労働者は資本家の富のために一生働き続けます。そのわりには、与えられる給料は微々たるもの。なので格差がどんどん開くのです。
アメリカでは、0.1%の資本家が富の90%を独占し、残り10%を99.9%の労働者が分け合っているといわれているのですよ。その貧富の差を緩和させようと富の再分配が行われているのですが、効果はあるのかどうかは疑問です。
日本でも、累進課税・相続税・富裕税で、お金持ちからたくさん税金を取るシステムや、公的年金や医療、介護などの社会保障給付による富の再配分をやっていますね。消費税はすべてに平等なので富の再分配にはならないのです。
世の中の仕組みを知れば知るほど、政策はどの階層に有利だということも見えて来ますね。
自分だけが楽をするために、はたにいるものに働かせて、利益だけを得る考え方は奴隷制度のなごりでしょうか?
その考え方が日本人にも浸透して、資本家(経営者)VS労働者の図式ができあがっていますね。社畜という言葉も出現するくらいです。
殆どの人は労働者。親もそうだっただろうし、その親も。。。なので、お金を儲けることはあくどいことだ、そして庶民を悲しませることになるという価値観があるので、お金を稼ぐことを躊躇してしまうのかな?と思うわけです。
ただ、人には役割があって、経営者も役割だし、労働者も役割、どっちの役割を選ぶか、現代では自由ですよね。どっちが強くてどっちが弱いとか、どっちが偉いとか比べる事はナンセンスです。
自分はどちらの役割をしたいか?なんですよね。
資本家になりたいのであれば、ガンガン稼いで富の分配をすればよいのです。世界は循環でできていますから。
商売人はあくどい
ビジネスとかっこよく言ってるが、実は「商売」そして商売人である。今でも「商売人はあくどい」の価値観がはびこっている気がしてならない。
時代劇を見ても、商売人は「お金を儲けている人=悪い人」と描かれている。江戸時代の身分制度は「商人」は下。この階級制度が300年続いたので、現在でも「商売人は、、、」とか「経営者は利益しか考えていない」などと揶揄される風潮が残っています。利益を追求することが悪いことのように思われているのも事実です。
でも、売って利益を得るのは、商人の基本。その利益は、武士がもらう禄と同じで正しい報酬なのです。
そして商売の基本は「人のお役に立つこと」自分だけが良かれと思う気持ちでは、お客さんはお金を払ってくれないのです。自分だけの利益を考えているだけの商売はたちまち潰れてしまいます。
そんな痛手を受けながら学習して、最終的には商売は「世のため人のため」なんだと理解できるのです。つまり「利他の心」がないと続かないのです。
逆の発想をしてみる
本当の商売というものは、相手を幸せにすることです。相手が悩んでいることを解決したり、相手が知りたいことを教えてあげたり、相手もうまくいき、自分もうまくいくというものである必要があります。
相手も儲かり、自分も儲かるといことが本来の商売なのです。自分だけ儲かればよいというものでは、決してありません。
商売を発展させていくには、周りの人たちが幸せであるべきなのです。そうでなければ商売がうまくいくわけがありません。
なので、周りの人たちから搾取して、商売人だけが儲かる図式は成り立たないのです。成り立ったとしても一瞬です。すぐ崩れます。
むしろ周りの人にどんなことをすれば喜んでくれるのか?を考えることが商売人の仕事なんです。これが資本主義の考え方の真逆です。
特に日本人にはこの考え方の方が合っていると思うのです。他人と戦い、他人を蹴落とし、自分だけがのし上がるのではなく、みんなで一緒に幸せになるのです。
マスクがないからと買い込んで破格の値段で売ったり、中身のないセミナーをいかに価値があるものとしてプレゼンして売った後はほったらかしだったり、そんなことをする商売人がいるので、健全な商売をしている人たちが迷惑するのです。
商売とは、人を喜ばせること。その感謝の気持ちとしてお金をいただく。そしてそのいただいたお金を商売を発展させるために使って、世の中に善い循環を起こしていくのです。
どの分野においてもそれは共通しています。すべての商売人(経営者)が、商売人である前に、人として善い行いをすること、正しいことをしてゆくこと。それを忘れなければよいだけです。
そして、お客様を喜ばせた対価として、正当な額を受け取ることは商売の道理だと思うのです。
あなたのそのやさしい思いやりの心で相手を喜ばせてあげて下さい。