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【読めば痩せるダイエット】第4章 生物系ダイエット 編


01.サナダムシ・ダイエット

マリア・カラス(一九二三~一九七七)さんて女性をご存知ですか? 知ってますよね。ニューヨークで生まれ、パリで亡くなったギリシャ系アメリカ人の彼女は、二〇世紀で最も偉大なソプラノ歌手と言われています。
 しかし、彼女は美しい声を維持するために、脂肪を取り過ぎてしまい、すっかり肥満になってしまいました。
 体重をコントロールするために彼女が取った方法は、なんと! 腸内にエイリアンならぬサナダムシを寄生させることでした。真田志郎さんじゃないですよ。これにより、彼女は一〇五キロから五〇キロまで、五五キロもの減量に成功したと言われています。
 サナダムシは体長一〇メートル以上にもなります。体の表面から特定の栄養素を吸収する習性があり、人間が摂取した脂肪も大好物なので、寄生されている人間には、優れたダイエット効果があるのです。
 一九五一年十二月に初めてオペラの殿堂、スカラ座の舞台に立った時、彼女の体重は一〇五キロでした。それが、三年後のオペラシーズン開幕時には何と五〇キロになっていたのです。別人のようでしたわ!
 もし、体内に宇宙人のようなクリーチャーを飼えたなら、あなたの栄養分をたくさん盗んで、簡単に痩せさせてくれるのではないでしょうか。
 サナダムシの寄生が減量に役立つと言うのは都市伝説に過ぎないという人もいます。現代人の「楽して痩せたい」という願望から生まれた迷信だとも言われています。
 しかし、マリア・カラスの元夫ジョバンニ・バッティスタ・メネギーニ氏の回想録によると、彼女は確かにサナダムシを寄生させていたようです。
 そして近年、サナダムシ・ダイエットの有効性が科学的に証明されました! 
 高脂肪食で二〇%も体重を増加させたラット(マウス)を使い、寄生虫のいるグループといないグループとで比較実験を行いました。両グループは同じ量の餌を摂取しましたが、非寄生群では体重の増加が認められたのに対し、寄生群では有意な体重減少が観察され、血中の中性脂肪も有意に減少したのです。
 こんな宇宙人みたいなクリーチャーを体内に飼うのは無理だって!
 でも、死ぬ気で体重を減らそうと覚悟しないと、痩せることはできないですよ! そのことはあなたが一番よくご存知でしょ!  

02.猫と一緒にエクササイズ

愛するあなたの猫ちゃんと一緒に運動して痩せる!  悪いアイデアじゃないですよね。
でも、人間と猫では運動の仕方が異なります。猫ちゃんは嫌がるかもしれませんね。
おっと、もう動物愛護団体が行動を起こしているようです。 ご注意ください。

03.ガルファ(ドクター・フィッシュ)

 日本では「ドクター・フィッシュ」と呼ばれることの多い、「ガラルファ」というコイ亜科のこの小さな魚は、古くなった角質を食べて、あなたをスリムにしてくれます。そんなこと言って、ピラニアみたいにわらわらと寄って来て、骨までしゃぶられるんじゃないの。いえいえ心配はご無用。この魚には歯がなく、吸い取るようにして角質をついばんでくれるので、あなたの肌を傷つけることはありません。
 角質を除去する「ピーリング効果」に加え、ついばむ際の振動が皮膚の代謝を促進し、ツボを刺激するので、「マッサージ効果」や「リラクゼーション効果」もあるとされています。ガラルファは高温に強いため、全国の温泉施設や水族館などでその効果を体験することができます。
 ガラルファは一匹一五〇~二〇〇円くらいで売っており、自宅で飼うこともできます。実は人間の角質が好物というわけではなく、腹が減っている時にいやいや食べているようなので、餌はあまり与えず、いつも腹ペコの状態にしておいた方が良いようです。

04.アナコンダ

 以前、わたしは『世界変態大百科』とか何とか、正確なタイトルは忘れましたが、そんな本を読んだことがあります。今のわたしは、ほとんどの変態には驚きませんが、ここに書かれていた「アナコンダ愛好集団」には心底驚愕しました。
 その本では、裸の女性がアナコンダに飲み込まれていました。アナコンダの胃壁の蠕動運動でマッサージされたり、分厚い胃粘膜の奥深くで擦られたり、体が溶けるまで酸を全身に吹きかけられるのは、とても気持ちが良いそうです。でもそのままだと溶けて死んでしまいます。
 あまりの快感に死んでしまう直前に、彼女の仲間がアナコンダの腹を切り、彼女を救い出します。体の一部が溶けてしまっているので、このダイエット法では一度に一〇キロ近く体重が減ることがあるそうです。
 ただし! 最近は動物愛護団体の監視が厳しくなって、この変態集団は地下に潜伏している模様です。

05.蚊に吸われるダイエット

 「人間の血は吸わず、脂肪だけを吸う蚊が南アフリカで発見された」というニュースが一昔前大きな話題となり、多くのダイエッターがその蚊に吸われることを心待ちにしていました。
 タオバオの業者の一部は、すでにこれらの蚊の販売を開始したと報じられました。
「北京晩報」に掲載された記事をご紹介します。
「今回新たに発見された蚊に刺されても皮膚は盛り上がらず、逆に沈み込んでしまうようだ。動物学の専門家によると、この種の蚊は血を吸わず、栄養源として皮膚表面の脂肪だけを吸うことが判明した。脂肪を吸うことにより、脂肪を溶かすのだ。蚊は酸性物質を放出するが、皮膚を傷つけることはない。今後、この蚊が肥満治療の補助ツールとして今後大役割を果たすことが期待される」
 この情報を受け取ったネットユーザーから「早くこの蚊に刺されたい」という投稿が相次ぎました。
 「北京晩報」の記事は二〇一四年のものです。わたしはインターネットで続報を必死に検索しましたが、何も見つかりませんでした。「もう、スキット」しないニュースですね!

06.ヒル・ダイエット

 蚊ではなく、ヒルは、すでにダイエットに使われています。医療用に養殖されたヒルを体に貼り、悪い老廃物を吸い出して健康を取り戻しましょう。
 もちろん、ダイエットに夢中な女性だったら、痩せたいところにヒルを張り付けて、吸い出してもらうという使い方があります。ヒルが老廃物を吸い出して、血行を促進させてくれるので、ダイエット効果も上がるのです。 
 デミ・ムーア、グウィネス・パルトロウ、ミランダ・カーといったセレブの皆さんもこのダイエット法を愛用しており、ハリウッドには専門のクリニックも存在しています。 
 『ピープル』誌によると、ミランダはあるイベントにパネリストとして出席した際、ヒルを使ったエステを受けていることを告白したそうです。
 彼女曰く「ヒルちゃんを家に持って帰って、鯉の泳ぐ池に離してあげたの。だって、わたしが持って帰らないとヒルちゃんが殺されるって聞いたから」。
 実は、日本にもヒル・ダイエットをやっているところがあるみたいですよ。 

07.ミミズ・ダイエット

 出産後も美しい体型を維持している韓国の有名女優がいます。彼女は一八歳ごろ、クラスメートからこんな話を聞いたそうです。
「ミミズをお腹に入れちゃうすごいダイエット法があるんだって。ミミズはとても生命力が強いから、人間の胃酸で体の半分が溶けちゃっても、残りの半分は胃の中で生き残って、人間の食べかすを食い尽くしてくれるみたいなの。知ってた?」
 クラスメートの話を信じた彼女は、すぐさま校庭でミミズを掘り出し、洗ってから生きたまま口に入れたところ、体重が激減したそうです。
 このダイエット法は韓国で話題になりました。しかし、後に彼女は「痩せたのはミミズのせいではなく、ミミズが動き回ってお腹が痛くなり、何も食べられなくなってしまったからです」と告白しています。
 しかし、かのダーウィンは晩年、ミミズの神秘的な性質について研究を続けました。ミミズには、血栓を溶かして脳梗塞を予防する「ルンブルグ・スルベルス」という成分が含まれていることが科学的に証明されています。
 ただし、サナダムシのようなダイエット効果は全く証明されていません。

08.昆虫食ダイエット

 昆虫を食べることは、実はダイエットにたいへん効果的です。
ダイエットというと食事制限をして体重を減らすことばかり考えがちですが、それだけでは体内のビタミンやたんぱく質が失われてしまいます。
 そのため、一旦は体重が減っても基礎代謝が低下してしまい、痩せた体重を維持することが難しくなってしまいます。従って、重要なのは代謝を落とさないよう、上手にタンパク質を摂取することです。
 つまり、昆虫食ダイエットとは、昆虫を食べることでタンパク質を効率よく摂取するダイエット法なのです。
 昆虫食はたんぱく質が豊富なだけでなく、牛肉や豚肉に多く含まれるコレステロールが少なく、バランスの良い食生活が約束される優れた健康食品です。
 では、どのような昆虫が食物に適しているのかご紹介させてください。
 セミは、最も一般的な昆虫食の食材の一つです。中国や東南アジアではセミを揚げて塩をまぶして食べます。ピーナッツクリームに似た甘みがあるそうです。
 オオタガメは、ベトナムやタイで人気のある昆虫食です。オスの成虫にはキンモクセイの香りがあり、魚醤の風味付けに使われることもあります。
 タランチュラは昆虫の中でもちょっと怖いイメージがありますが、ダイエット食材としては人気です。カンボジアではとりわけポピュラーで、タランチュラを揚げた「スパイダーフライ」は名物料理です。カニやエビ、フライドチキンに似た味だそうで、毒々しい姿からは想像もつかないですね。

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