組織にマネジメント機能を装着する方法#1人noteリレー#StayHome
Azitで人事責任者兼事業開発をしています油谷と申します。
副業でいくつかのスタートアップの採用及び組織づくりのお手伝いもさせていただいています。
コロナで自粛が続く日々ですが、この機会に少しでも有益な情報をアウトプットできればと思い、自分にアウトプットノルマを課して、1人noteリレーをはじめました。1人でやっている企画ですので、もちろん次のバトンも自分です。自分にバトンを回し続けます。
第三弾は棚卸しから始めよう僕たちのキャリア論という話を書きました。
読んでくださったみなさんありがとうございます。
さて1人noteリレーの第三弾は「組織にマネジメント機能を装着する方法」という話を書いていきたいと思います。
マネジメントというけっこう奥深い領域でnoteを書いてみようと思ったのは、マネージャーってそもそも偉いとかじゃなくて役割なんだよなぁ。と最近強く感じてまして。(ありがたいことに前職で早くマネジメントを任せてもらったことで、一瞬錯覚したこともあるんですけど、、、w)
マネージャーという役割で事業を伸ばすことを考えると、マネージャーのスキルっていうものをちゃんと伸ばしていく必要がありますよね。
先日、公開された長村さんのベンチャーマネージャーのマニュアルはマネージャーに必要なことが網羅されていて、マネージャーを担った方が必要な時に手にとれるマニュアルとして本当に素晴らしい内容で感動しました。
こうゆうマニュアルがあったらマネージャーはとっても助かります。
マネージャー業をやりまくった方の血肉の結晶のマニュアルでした。
一方で、最近ご相談いただくのが、組織にマネージャーがおらず、マネジメント機能がないケース。スタートアップだとよくありますし、事業フェーズが進んで、マネージャーを配置していても実はマネージャーは何をマネジメントするのかが明確になっていない企業もあるのでは?と思っています。
本記事は、マネジメントを任された方向けというよりは「組織にそろそろマネジメントが必要になってきたぞ」という経営者や人事責任者がどうやって「マネジメント機能を組織に装着するかのHOW」を展開できればと思います。このプロセスを経ることで、組織にスムーズにマネジメント機能を装着することできるようになると思います。単にマネージャーをおけば大丈夫!ってことではないと私は思っています。
・組織機能としてマネジメント機能を組織に入れたいと考えている経営者/人事の方々
・現状マネジメント機能はあるが、改めて何のために入れているのか見直したい方々
など
に読んでもらえたら嬉しいです。
※出典:神奈川大学経営学総論 A マクロ組織論
今回はとりわけミドルマネジメント〜現場リーダーまでのお話になります。
トップマネジメントに関してはスコープアウトです!スコープアウト!
今回のテーマソングはモーニング娘。名ゼリフ「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」と叫びながら読んでいただけると良いかと思います。(この曲紹介のくだりもうやめたい)
## 目次
- この記事を書く理由
- マネジメント機能の装着の仕方
- 最後に
この記事を書く理由
スタートアップの組織作りに関わっているとマネジメントという役割を作って事業にレバレッジを効かせる必要が出てきます。
※夢のオールフラット組織とかもやりたいんですけどね。やっぱり必要なんですよねマネジメント。
もちろんスタートアップ企業だけでなく、世の中の大半の企業はマネジメントという役割を活用して事業を伸ばしていくわけなんですが、とりわけスタートアップでは、マネジメントの機能の必要性は想定以上に早く組織に訪れます。マネジメントが必要なフェーズに事業を持っていくことはとてもとても大事なことです。
一方で、マネジメントやったことあるよ〜って人を必要なタイミングで十分に採用することはなかなか難しい。(特にマネジメントポジションは影響力も大きいので採用も慎重になりますよね。)
そのため、マネジメントというジョブを経験してない人がマネジメントにチャレンジする機会は構造的に多くなります。
そこで、今まさに活躍中の腕っぷしのあるプレイヤーたちにネクストステージとしてマネジメントにチャレンジしてもらうことになります。
マネジメント経験のないメンバーをマネージャーにしていくプロセスをショートカットするためには研修の活用や長村さんのマニュアル(何度も言いますがめちゃくちゃいい)を展開していくなどが良いと思いますが、
経営者・人事の立場からするとどのようにマネジメント機能を組織に定着させていくかに頭を悩ませるタイミングが出てくると思います。
本記事では、そんな時に
- 組織にマネジメント機能をスムーズに装着すること
をお手伝いできる内容になればと思い、記載をいたします。
マネジメント機能の装着の仕方(for経営陣&人事責任者)
ではここからまずマネジメントという機能の装着の仕方を思考のSTEPごとに考えていきたいと思います。
主にこの議論は経営陣や人事責任者が議論するかなと想像していますが、このSTEPを経ていくことがあとでとても意味を持ちますので、是非やってみてください。
STEP1.我々にとってなぜマネジメントが必要なのかを明文化する
ここでの主語は世の中の一般論ではなく、会社にとって、事業にとってという主語で、「我々の事業にはなぜマネジメントが必要なのか」を考える必要があります。
一般的には
仕事に“レバレッジ”を効かせるために必要
自分一人では成し遂げられない大きな成果を上げるために必要
とかがここでのwhyになってくるのですが、ここは一般論ではなく、その会社・その事業にとってというViewで議論をし、明文化します。
例えば、法人向けのSaaS系の事業でセールスやカスタマーサクセスが増えていく事業の場合は、
- 人材獲得戦略上、業務未経験メンバーを多く採用し、早期に戦力化が必要な事業のため、育成機能としてマネジメントが必要。
と議論の上、明文化していきます。(これはもちろん架空企業で例えばの話です。)
STEP2.マネジメント機能を置くことで何にレバレッジを効かせたいのかを議論する。
ここの議論もとても大切で、事業によってマネジメントするものが全く異なるということはないものの、マネージャーに何をマネジメントしてもらいたいかのグラデーションは出てきます。
ここもマネジメントをすることで特にレバレッジを効かせたい項目をしっかり言語化していきます。
(マネジメント機能を置くことで)
- ビジョン・ミッションなどの経営戦略をメンバーに浸透させたい
- 目標達成のために各機能の計画を確実に達成させたい
- マネジメントに育成機能を持ってもらい、メンバーの成長を早めたい
- メンバーの仕事上のリスク(事業上・労務上)を減らしたい
など、ここはいろんな意見が出ると思います。
先程の架空のSaaS企業を例に取ると
- 人材獲得戦略上、業務未経験メンバーを多く採用し、早期に戦力化が必要な事業のため、育成機能としてマネジメントが必要。
なため、
- マネジメントの機能を置くことで、メンバーの成長スピードを早める
特に上記の育成項目にレバレッジを効かせるということになりますね!
STEP3.マネージャーに求めることを言語化する
ここまで議論できたら、マネージャーに求めることを言語化できるようになると思います。いわゆるリクワイアメント(要求仕様)ってやつですね。
レバレッジを効かせてほしい項目を整理して、以下のように文言で整理します。※本当はもっと細かくなると思うのですが、架空企業なのでかなりシンプルにしています。
このように文言で整理することで、マネージャーの皆さんに何を求めるのかをちゃんと会社として伝えることができるようになります。
※どのように評価するんだという論点もここで出てきますが、今回は評価の話は得意のスコープアウトなのであしからず。
STEP4.マネージャー向けにインプットをする。
ここまでのSTEPを経たら、あとはマネジメントを任せていく社員にインプットをします。ここは端折らずにwhyからしっかりマネージャーに伝達をしましょう。
- 我々にとってなぜマネジメントが必要なのか
- マネジメント機能を置くことで何にレバレッジを効かせていきたいか
- どのようなことをマネージャーに求めたいか(リクワイアメントの伝達)
を説明し、理解してもらえたら、組織へのマネジメントの装着は完了です。
最後に
ここまでで経営陣や人事責任者が組織にマネジメント機能を装着する方法を説明してきましたが、当然説明したところで、できるようになるわけではないので、ここからはマネジメント育成が必要になります。
長村さんのベンチャーマネージャーのマニュアルを活用する(何度も言いますがほんとこれはすごい)などして、育成を早めていく工夫をしていければ良いと思います。
本記事ではマネジメントという奥深い領域に対して、組織への装着の仕方を書いていきました。一つの考え方として活用いただけますと幸いです。では次のリレーは油谷さんです。(まだまだ回していきますよ!)
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