60年代、流行った洋楽。32(終)
『70年代、流行った洋楽』の60年代版です。
60年代の初頭は、私自身がまだ少年時代。音楽に目覚める以前のことでした。そのうち、ラジオのAM放送やテレビなどから流れる音楽に意識が向くようになりました。そんななか、記憶に残る曲にもめぐり逢いました。今、あらためてYou Tubeで聴くと思い出がよみがえるだけでなく、半世紀よりもさらに前の曲とは思えない新鮮さと輝きにおどろきます。
60年代にはこんなことがありました。
ロミオとジュリエット/ニーノ・ロータ
Romeo and Juliet(What Is A Youth)/Nino Rota(1968年)
この映画、友達と観ました。当時、誰も彼女はいず男同士3、4人で色気も何もありません。でも、印象に残りました。
映画も流行りましたが、ニーノ・ロータの音楽もラジオでよく流れていました。というわけで私史上ベストテンに数えられる、記憶に残る映画です。
オリビア・ハッセーの可愛いかったこと! イギリス・イタリア合作映画でした。
シェルブールの雨傘/ミシェル・ルグラン
Les Parapluies de Cherbourg/Michel Legrand(1964年)
こちらも、いわば悲恋の物語。ミュージカル映画のカテゴリーながら、全編セリフなしの歌だけで進行していきます。
映画館ではなくテレビで観たことを思いだします。ミシェル・ルグランの音楽がなんとも美しく切ない限りです。
そして、カトリーヌ・ドヌーブの美しさと言ったら形容しがたいものがあります。ちなみに、ダニエル・リカーリによる吹き替えとのことです。素晴らしい歌唱です。
日本人のカバーも多いです。いしだあゆみさんは英語バージョン、麻丘めぐみさんは日本語バージョン。曲もですが、おふたりもお美しい!
いしださんの歌唱は、ジャジーな雰囲気すら醸していますし、麻丘さんのほうもオリジナルのように歌いこなしていますね。すばらしい。
サウンド・オブ・ミュージック/ジュリー・アンドリュース
The Sound of Music/Dame Julie Andrews(1965年)
実話をもとにした、ブロードウェイ・ミュージカルから映画化されました。ジュリー・アンドリュース主演・歌唱の、ミュージカル史上に残る名作ですね。音楽がどれをとっても素晴らしいと思います。
舞台は、オーストリアのザルツブルクと近郊、ザルツカンマーグートの湖沼地帯など。昔から保養地・別荘地で名高い、また、風光明媚というにふさわしい土地です。南ドイツでもロケがあったとか。
まあ、歌詞もせりふも英語ですし、そもそも彼我で史観も違う。「オーストリアを舞台にしたアメリカ映画」と地元では割り切って言われていたとか。そんなこんなでオーストリアなどドイツ語圏ではヒットしなかったそうです。
何となくわかる感覚です。かといって、どれほど多くの人々がこの映画に魅せられ、感銘を与えられてきたことでしょう。全編目と耳が離せない充実した映画でしたね。
2014 年のサウンド オブ ミュージックのツアー プロダクションの公式映像
『60年代、流行った洋楽。』は、70年代につづくシリーズで本編計32回投稿してきました。曲数にして100曲程度でしょうか。まだご紹介しきれませんが、ここでいったん区切りたいと思います。
私自身は洋楽を聴いてきただけで、さほど詳しくもありません。今回は、YouTubeを視聴して当時を思いだしたり、あらたに勉強したりしながらの投稿でした。素晴らしい音楽との再会があり、いい経験ができました。
ご視聴ありがとうございました。
※Alexandre さんの画像をお借りしました。