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大中博篤「さよならガルシアマルケス」
ハードルの低い文学賞皆さんは高橋源一郎の「小説指南/小説でもどうぞ」の存在を知っているだろうか。
氏の行っている一般公募の文学賞のようなものである。
筆者は最優秀賞の報酬「Amazonギフト券一万円分」欲しさに一度書いたが、当然ダメだった。
一ヶ月ごとにテーマを定めて応募が行われ、今月のテーマは(もう二日しかないが)「すごい」。
以下のリンクから応募できる。
(ただ今回はテーマが抽象的すぎて
萩尾望都「ゴールデンライラック」ほか二編
雑談作家の伝記は数多く、作品批評はさらに多い。晩年は極右の陰謀論者に化けた江藤淳(でも「成熟と喪失」は素晴らしい)、謎のジジイこと柄谷行人(夏目漱石扱ったのがおすすめ)、村上春樹ばっかやってる「敗戦後論」(個人的にコレはペケだが)の加藤典洋(しかしたまにいい批評を書く)、映画狂人蓮實重彦(小説に関しては割と的が外れる)、作家のゴシップ譚ばっか扱う小谷野敦(性格は悪いと思うが書いてるのは面白い)、
星奏なつめ「チョコレート・コンフュージョン」
雑談―超どうでもいい―いきなり文句だが、なぜ日本の娯楽は―小説であれ映画であれ―すぐ人情話に流れてしまうのか?
スッカスカの勧善懲悪譚をアホらしい銃撃戦で埋める海の向こうの映画もそれはもうウンザリだが、こちらもこちらで飽き飽きである。
さらにどうでもいい話をすると、純文学(そんなものがこの世に存在するとしてだが)に主人公として書けないものが三つあるのは皆さんご存知だろうか。
①労働者
②子ども
最近読んだ海外文学と詩
まずはフィリップ・ロス「いつわり」(1990年発表)。200ページそこそこの作品だが、読むのにすごく疲れた。
意欲作っちゃ意欲作で、フィリップ・ロスを思わせる作家の情事の様子を会話文だけで書いた実験的なオート・フィクションなのだが、中身は「ユダヤ人性とは……」云々(と生活に疲れた中産階級女性とのロマンを欠いた情事)であり、貧乏弁当そっくりの国旗を掲げる国に住む筆者には、その重要性がピンとこないの