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2024/25ABLチャンピオンシップ・シリーズの結果と日本人選手の成績

今季ABLナンバー1チームの証である「クラクトン・シールド」をかけた、「2024/25ABLチャンピオンシップ・シリーズ」が、1月31日に開幕しました。
2勝先勝したチームがクラクトン・シールドを獲得する、全3戦のシリーズ。共にセミ・ファイナルをスイープしたパース・ヒート(レギュラーシーズン3位)とキャンベラ・キャバルリー(同4位)の対戦は、キャンベラが2連勝。4位からの「下剋上(日本式の表現)」「シンデレラ・ストーリー(オーストラリア式の表現)」で、今季のチャンピオンに輝きました。
キャンベラは12/13シーズンに今回同様、パースを2勝0敗で下して以来の、クラクトンシールド獲得です。
(写真はすべて、ⒸBaseball Australia)


1月31日(金)

0-2とリードされた2回裏、カリル選手の3ランですかさず逆転
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小東良(キャンベラ/二番手)3回 被安打2 失点1 自責点1 与四死球1 奪三振5 被本塁打1 防御率1.80


チャンピオンシップ・シリーズ第1戦は、両チームによる点の取り合いになりました。
2回表、パースが主将・ケネリー選手の2ランで先制すると、キャンベラはその裏、二死からカリル選手の3ランですぐ逆転。3回には効果的なヒットを重ね、2点を追加します。
パースは4回表、四球と長短打で5-5の同点に追いつきますが、その裏、キャンベラが失策で出たランナーを還し、再び1点リード。5回表にパースが6-6の同点とすると、キャンベラは5回裏に2本の二塁打などで2点を加え、8-6とリードを広げます。

地元・パース出身のケネリー選手(中央)も2本塁打を含む3安打の活躍を見せたが……


6回裏にはキャンベラが四球で出た2走者を効率よく還し、10-6としてパースを引き離しにかかりました。それでも食らいつくパースは、頼れる主将・ケネリー選手が8回表にソロ本塁打。9回表にはホール選手のタイムリーで、キャンベラの守護神・ケネディー投手から1点を奪い、2点差まで追い上げますが、反撃もここまで。キャンベラが先勝し、クラクトン・シールドに王手をかけました。
日本人選手で唯一このシリーズに出場しているキャンベラ・小東投手は、6回からマウンドに上がり、3イニングの力投。パースの反撃をケネリー選手の本塁打による1点に抑え、大役を果たしました。

ポストシーズンは計2試合に登板、5イニングを投げ、防御率1.80の小東投手


2月1日(土)

第2戦のキャンベラ先発・デービス投手がチャンピオンシップ・シリーズMVPに
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勢いに乗るキャンベラか、パースが上位チームの意地を見せるか。パースの本拠地エンパイア・ボールパークに、3,000人超の観客を集めて行われた第2戦は、予想外に一方的な試合となりました。
2回表、初戦も3安打とこの大会好調のキャンベラ・シミントン選手が2ランを放ち、先制します。パースの先発は韓国出身の19歳・ウォン投手。初回は3者凡退に抑えて上々の立ち上がりを見せたウォン投手ですが、3回無死満塁での悔しい降板となりました。

キャンベラのシミントン選手は2試合で5安打5打点1本塁打、打率.533の大活躍

キャンベラは代わった2投手から、3回に2点(自責点はウォン投手)、4回に1点と追加点を重ね、前半で5-0とリードします。
前夜はシーソーゲームを演出したパースは、キャンベラの先発・デービス投手の前に、4回までわずか1安打。5回、8回にもヒットは出ましたが、共に二死からのシングルヒットで、三塁を踏むことができません。エンパイア・ボールパークに、何とも言えない空気が漂い始めます。
5-0のスコアのまま迎えた9回裏。この回も、デービス投手がマウンドに上がりました。先頭・ケネリー選手のレフト前に始まり、ウィリアム選手のヒットで二死一、二塁となったところで、ベネット監督がマウンドに向かいます。ここで、デービス投手は交代。「あと1アウト」のところで登板した守護神・ケネディー投手が、九番・デルガド選手を二塁ゴロに斬って取り、試合終了。キャンベラがポストシーズン4試合を4勝0敗の圧勝で、クラクトン・シールドを手に入れました。
なおシリーズMVPには、この試合に先発し、8.2回を被安打5、奪三振9で完封したデービス投手が選ばれました。

監督就任1年目で、キャンベラを優勝に導いたジム・ベネット監督
第1戦は2,394人、第2戦は3,056人の観衆を集めたエンパイア・ボールパーク


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