魂の螺旋ダンス(38)第6章 さらなる螺旋へ
第6章 さらなる螺旋へ
・ 超越性の探求からの回帰
だが、次の問いは、さらに比較にならぬほど深刻である。
その問いとは、「本当にインド思想は、西欧のグノーシス主義との出会いによって初めてニヒリスティックなものに変質してしまったのだろうか」というのものである。
言い換えるならば、「インド思想はそもそも数千年前のその始まりの時から既にこの世的なもの(現象世界)を忌み嫌う性質を持っていたのではないか」という問いである。
もし、そうだとしたら、このニヒリズムの根は、もっともっと深いところにあると言わなければならなくなる。
星川淳は『環太平洋インナーネット紀行』のあとがきの中で、「解脱パラダイム批判」という画期的な思想的営みに向かって、小さな一歩を踏み出している。
彼によれば、仏教を含むインド起源の宗教は、「生と死の果てしない連鎖を究極の苦しみととらえ、そこから脱け出すことに至上価値を置く」という「解脱パラダイム」に基礎を置くという点で共通している。
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