魂の螺旋ダンス(25)日本における絶対性宗教

・ 日本における絶対性宗教

次に日本についての考察に戻ろう。

前章までで私は部族シャーマニズムから国家宗教としての神道と国家仏教へ、そして鎌倉仏教における超越性宗教の誕生までを考察してきた。


だが、その後の歴史を見るとき、日本製の超越性宗教も「絶対化」という堕落の道を免れることはできなかったが観察される。


戦乱と混沌の中世に産声をあげた日本の超越性宗教は、その後封建的社会の安定と共に、再び国家体制の中に組み込まれていく。

仏教各派は再び国家宗教化し、支配と抑圧の道具に転化していった。


江戸時代の長い安定期を通じて、仏教は檀家制度という形で、宗教というよりもむしろ政治的支配機構の末端の役割を担ってきた。

天下統一までの過程において、数多くの一揆の精神的支柱となってきた浄土真宗ですらその例外とはなりえなかった。

(檀家制度についての加筆を書くのはここ)

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