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どうやって小説書いてるのかわからないし記憶にもない話


オチなしタイトル通りです。

馬鹿だと思うかもしれませんが本当です。
どうやって書いているのか自分でもわかりません。
何が出てくるのかもわからないし、どう着地するかもわかりません。
登場人物の性格もわからないから、書きながら彼らに聞いています。

そんなわけで考えて書いてる人はいつもすごいなあと思います。


以前長編(14万字くらい)を書いた時は毎日一時間書いていましたが、いつもその一時間を前にすると、どうしようどうしようと頭を抱えていました。
でも不思議なもので、とにかくパソコンの前に座ってなんかしら指を動かすと、勝手にできています。
一時間の合図が終わるとぱっとやめていたのですが(だいたいその時何文字書けていたかで体調などがわかります)、その時点で初めて見返して、なんだこれ、変なことになったな、と思います。
よく覚えてないのですが主人公が一旦人間やめたり、時には全くよくわからない環境に身を置いてたりして、自分でもびっくりしてしまいます。
まったく、彼らはいったいどこからやってきたのだろうと思います。


だいたいいつも彼らが向こうからやってきます。

登場人物たちは私の預かり知らぬところで好き勝手に、でも懸命に生きていて、たまに私は彼らの話を聞きます。
文字通りちょっと時間ある?
話すか。
って感じで聞きます。

それを作品にすることもあれば、しないこともあります。
なんの気なしに生まれてしまった奴が、あとあと主張してくることもあります。
(ステップ•イン•ザ•ナイトとか、ほかの長編のキャラでもあとから短編になったりします)

一度大人の都合で、とある登場人物の名前を変えようとしたのですが、全く書けなくなったことがあります。
元に戻したらまたすらすら書けるようになりました。彼らは割と主張が強いのです。
というか、作品には変えてはならないキーみたいなのがあって、それを変えるとどうしても破綻してしまうのです。
でもそれを論理的になぜとは言えません。
ただそうであるとしか言えません。まだ私に技術がないからだと思います。



作品を書いている時、私は全く考えていません。
それはどちらかと言えばスポーツや音楽の演奏に近いものです。
必死で走ってる時に近い感覚です。
どれだけイメージしても、体がついていく時もあれば、ついていかない時もあります。
時には全く違う展開になることもあります。
制御不可能なのです。



書いてる記憶もあまりありません。
必死で走っている時の記憶があまりないのと同じだと思います。
たまにパソコンの中に書いた記憶のない文字(時には十万文字近く)が掘り起こされます。
飽き性なので途中で書いた文章もたくさん出てきます。
覚えてないですが。


書いた文章を見返す時、普通に面白いなぁとか、まだ雑だなあ、とか思います。他人の作品を読んでる感じは少しあります。
他人の作品と違う良い点は、いくらでも書き直せることです。
書き直してどんどんよくなってくのは楽しいです。
大抵書き直すとめちゃくちゃよくなりますし、書き直さないと酷いことになります。
なぜなら意識して書いてないからです。
指を動かしているだけで自分でも何を書いているのかわからないので、読み返して初めてその文章の意味を知ります。

なぜこんな物語が生まれるのだろう、こんなキャラが出てきたのだろうと自分でも不思議に思います。
ただそういう風に「掬いあげる」のはとても好きで、この無になる感覚を味わうために書いてるのかもしれません。



そもそもどうして書いてるのかすらわかりません。
目的があって書いてるわけではないので、なぜ書いてるのかと言われたら少し困ります。
(どうして書くのかわからなくて、それをテーマに十万字の小説を書いたことがあります。でもいまだに分かりません。)

ただ、書くということは自分の中でとても自然なことだと思います。
肩が張らないことというか、
自然というか。

普通にしていて、何か書きたいなあと思うことがたくさんあります。
それは食欲とか睡眠欲とかと同じものだと思います。

今まで何かをむりやり頑張って書いたことはあんまりありません。
そういう意味では努力することを意識的に放棄したとも言えます。
努力してないのはだめなことだと思いますが、いくら考えても書けないので、自然に任せています。
積極的に努力を放棄して、より「自然」というか自動的に書ける状態を目指している感じはあります。

私の場合、苦痛や強制ではあまりいい作品を書けません。
お題を決めて書くこともできなくはないですが(やったことがあります)、こころが強情すぎてあんまりやりたくありません。
私の中に意識しないもう一人の私? みたいなのがいて、そいつをうまく誘導している感じなのかもしれません。

だから、考えて書ける人やお題に沿って嬉々として書いてる人には、尊敬しかありません。
私の場合それらはあんまりうまくいかないです。


まあ、そんなわけで、書くのが嫌だと思ったことは人生で多分一度もないです。
ひとえにそれは私が頑張ってないからだと思います。

この先人生で必ず頑張らなきゃいけない時は来るのかもしれません。
書くことが嫌いになるのかもしれません。
でも、それでも極力、自分の中の自分がどうしたいのかだけを考えて書いていくと思います。
すこしでもやりたくないと思ったらやりません。
強情すぎるなあと思います。
もう少し努力すればいいのになあと自分でも思います。
でもたぶん、私がこの自動的な書き方を貫くならば、あんまり無理やり頑張るということは意味をなさない気もします。

私はそれでいいと思ってます。
一時期は本当に努力して書いてる人たちのことを羨ましく思ってましたが、今はもうできないと開き直っています。
(そんなこと言ってゴリゴリに論理派になったらごめんなさい)


書くのがしんどいな嫌だなと思うのは大抵体調が悪い時です。
話すと長くなるのですが、残念なことに一年の半分くらいは体調が悪いので、身体を全力で治したいなと考えています。
疲れてる時は字速(書き上げる速度)が落ちるのですぐわかります。


あと、、、
二次創作ってものがどうしてもできません。
キャラが自分の中で勝手に動いてくれないからだと思います。
頑張ってスターウォーズとエヴァの4コマは書きましたが、それくらいです。
二次創作やってる人に対しては本気で尊敬しかないです。
(というか生きる糧であり希望です)


大好きなキャラって、好きすぎて書くことすらできないんですよね。
文どころか絵にすらできないという。
なんなんでしょうね、この気持ち。


というわけで、どうやって小説を書いているのかわからない馬鹿な人間の話でした。




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