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不登校生の塾選びのポイント

お子さんが
不登校だけど少し元気になってきて
外出や勉強をしようかな、とか
あるいは学校へは通えないけど塾へ行ってみたい、といった方のために

今回は「不登校生のための塾選びのポイント」について。

不登校生の塾選びの考え方

不登校生の塾選びのポイント5つお伝えしますが
大事なのは「安心安全の経験を積む」といったイメージです。

もう回復して、とにかく元気になっている状態であれば
どんな塾でも予備校でも、お子さんに合ったところを探せば良いのですが

まだまだ回復途中、という段階では
塾で「安心安全の経験」を積みながら過ごせるように
次の5つのポイントを意識していただけると
塾での学習を通しての回復を促進することができますので
参考にしてみて下さい。

塾のパンフレットやサイトでは
わからないようなポイントも挙げますので
塾選びというよりも、検討している塾の担当者に聞いてみるとか、
あるいは塾の先生にそれぞれのポイントをお願いしたり、
確認してみるのと良いかと思います。

不登校生の塾選びのポイント1つ目

「カリキュラムに柔軟性があること」です。

カリキュラムの柔軟性というと伝わりづらいかもしれませんが
計画をきっちり立てすぎず、柔軟に対応してもらえるかどうか、です。

多くの塾には
学習計画というものがあります。

○ヶ月後に、ここまで進めて
そのために○日までに、この単元を終わらせて
だから1日にこれくらい進めて、宿題はこれくらいにして
などと事前に計画を立てることが多いです。

そして計画通りやれば
「○ヶ月後には、ここまでの範囲が終わります」

と、このように計画を立てると
教える方も教えやすいですし
なにより、親御さんも
「じゃあその計画で進めて下さい」となりがちです。

ただ、
「計画通りに進める」ということについて
かつて無理をして頑張りすぎた子も多いです。

1日でも宿題がはかどらなかったり、
授業がわからなかったりすると
次回以降にどんどんやることが蓄積されたり
急いでこなさなくてはいけなくなったり
プレッシャーにもなりかねません。

計画を立てて、その通りにやる、というのは
要するに「レールを敷く」ということです。

かつて、レールを敷かれすぎて心に傷を負った子が
せっかく回復してきたのに
またレールに乗せられたのでは、回復が遅れる可能性もあります。

もっと元気になってきたら構いませんが、
本来、回復途中のお子さんには
「先々の計画まで立てること」は、おすすめしません。

ただ全く計画を立てないのでは、塾の先生も教えづらいでしょうから

思うように進まなかったり、頑張れなかったとしても
カリキュラムや計画に対して柔軟に対応していただけるかどうか
あるいは、
何回か授業や宿題の様子をみながら、
短いスパンで計画を立ててもらえるかどうか、

といった点を確認してみていただきたいと思います。

不登校生の塾選びのポイント2つ目

「保護者が相談できる」という点です。

これはウチの塾でもそうなのですが
塾に預けたら、あとは大丈夫、もう心配ない、みたいな感覚の親御さんは
一定数いらっしゃいます。

ただ、お子さんが塾に通うことになったからといって
親御さんのストレスや悩みがいきなり全て消えるということは
ほとんどないはずです。

むしろ、
お子さんは塾という新たな環境へ飛び込むことで
新たな壁に当たったり、新たな悩みを抱える可能性が高いですので
それに伴って、親としての対応も新たな場面を迎えます。

また、
お子さんのストレスが、学校ではなく家庭内にあった場合や、
また親御さん自身の過去にさかのぼりながら回復を図った方が良い場合などは
お子さんが塾へ行こうが行くまいが、
親御さんの取り組み、家庭内の取り組みは継続する必要があります。

そんな中で、
親御さんがストレスを抱えすぎず、悩みをためすぎず、
お子さんをより良くサポートしていくためには、

塾に対して、
親御さんも相談ができる、あるいは相談しやすい、という点は
大事なポイントになると思って下さい。

不登校生の塾選びのポイント3つ目

「遅刻早退が許される」です。

そんなの甘やかしすぎじゃないか、と言われるかもしれませんし
そんなことでは大人になって困る、と思われるかもしれませんが

お子さんが回復途中という前提を忘れないで下さい。

回復している途中の子にとっては、
遅刻や早退が「許されない」という状況は大きなストレスになりかねません。

塾に限らず、不登校になる前にも
「遅刻しそうだから行かない」とか
「早退できず最後の授業まで我慢して翌日から行けなくなった」
といった姿が見られた子も、いるのではないかと思います。

ですので、
塾へ通うにあたって、
まずは遅刻や早退のハードルは下げてあげることが大切です。

特に早退、は大事です。
体調が悪くなったら、先生に言っても大丈夫、
苦しみながら授業を受けなくても大丈夫、
そして、早退しても怒られないし、
次回は何事もなかったかのように接してもらえる

という環境は、

「自分の気持ちを出して良いんだ」「我慢しすぎなくて良いんだ」
という経験を積むことができます。

また遅刻をしても
「ダメじゃないか」と怒られるのではなく
「よく来たね」「来てくれてありがとう」などと対応してもらえれば、
安心安全の感覚を得られます。

実は、遅刻早退についての考え方は
回復のための大事なポイントとして参考にしてみて下さい。

不登校生の塾選びのポイント4つ目

「ほめてくれる塾」です。

これは塾選び、というよりも
塾へ通うことになったら、その塾の担当者へお願いしてみて下さい

「いっぱいほめていただけますか」
「家でもほめるようにしてますので、塾でもお願いします」といった感じで。

なにを言ってるんだこの親は、と思われるかもしれませんが
それくらいは我慢しましょう。

ほめることは、もちろん親御さんも取り組んでいただきたいのですが
第三者だからこそ、気づく長所があったり、見える姿があったりします

また学習を通して「ほめられる」経験は、
お子さんによっては、かなり自信につながりやすいです。

ただ、塾の中には
「こちらは勉強を教えるところなので、しつけは家でお願いします」
という方針のところもあります。

何度も言うように
もう回復して元気いっぱいであれば、そのような方針の塾でも良いと思います。

ただ、
回復途中であれば、

塾を「勉強の場」としてだけではなく
「家族以外の第三者と接する貴重な機会」ととらえていただくことが大切ですし

では、どんな第三者と接するのか、
ほめてくれる人なのか、勉強だけ担当する人なのか

などと考えながら
ひとつの判断基準にしてみて下さい。

最後のポイント5つ目

「本人に合うところ」です。

当たり前じゃないか、と言われるかもしれませんが、
塾の評判や実績だけで決めないよう気をつけましょう、ということです。

良い塾、よりも、合う塾、にしてあげましょう。
これは塾に限らず、学校選びなどでも同じです。

口コミは他人の感想です。実績も他人の実績です。
ひとりひとり違う、わけですから
他人にとって良い塾ではなく、我が子にとって良い塾、
つまり合った塾を選びましょう。

どの塾でも授業の体験や見学はできると思いますので
そこでの本人の感想はきちんと聞いてあげて下さい。

評判が良いとか、長年の実績があるとか、知り合いが通っているとか
もちろん参考にはしつつも

やはり通うのは本人ですから、
まずは体験や見学をして、それから一緒に考えてあげて欲しいと思います。

以上、
不登校生の塾選びのポイントを5つ、並べてみました。

他にも色々とあります。
生徒さんの人数とか、教室のレイアウトとか、距離とか周辺環境とか
使用するテキストとか、進学実績とか、色々あります。

あれこれ考えすぎると選べなくなったり、決められなくなると思うのですが、
まずは塾選びを通して、
お子さんにとっての回復できる環境、安心安全の環境とは
どんなものかと、考えるきっかけになればいいなとも願っています。

今回は
「不登校生の塾選びのポイント」でした。

《それを語っている動画はこちらです》


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