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【読書ノート】「会議後、みんなの行動が加速する議事録の取り方。」を読んでみた
何の本を読んだか
最近、「会議後、みんなの行動が加速する議事録の取り方。20分で読めるシリーズ」(著:珠河二胡/MBビジネス研究班)を読んでみました。タイトル通り、ビジネスシーンにおける議事録の取り方を“加速”という切り口で解説してくれる本です。
その本にはどんな学びがあったか
議事録は「面倒な作業」ではなく「ビジネスを前に進める武器」
多くの人が敬遠しがちな「議事録係」ですが、この本では「仮説で埋める」という方法や「結論を先に書く」テクニックが詳しく紹介されています。
議事録を作成することで会議の目的が明確になり、曖昧だった部分も“仮説”として書いてしまうことで後から承認を取りやすくし、ビジネスを加速させるという発想が新鮮でした。
また、「テンプレートを軸にして会議自体を進める」という逆転の発想も、会議全体の効率化に役立ちそうです。
「議事録係」になることで得られるメリット
どうしても「雑用」というイメージが強い議事録ですが、実はそれを積極的に引き受けると社内で顔が広がり、知識が増え、結果的にキャリアアップにつながる可能性もあるとのこと。
自分が“会議情報のハブ”になれるので、社内の動きを俯瞰しやすくなり、自然と頼られる存在になるのが大きな利点です。
それをまとめてビジネスパーソンからフィードバックを受けた
この学びをざっくりまとめたメモを著名な数名のビジネスパーソンに見てもらいました。すると、「議事録係はお得なポジション」「仮説で埋めるのは意外だがビジネスには有用」といった共通の感想をお持ちでした。
特に「仮説で埋める」の考え方は、会議のスピード感を保ちつつ、後からの修正も容易にするため、「誰も損をしないし意外と見落とされがちな仕組み」だとのことでした。
アクションリストの一覧
本書とフィードバックを踏まえ、「議事録係としてすべき30のアクション」 を以下の4つのカテゴリに分けて再整理しました。
【会議前の準備編】
会議の目的を明確に確認する
まず「何を決める会議なのか」を共通認識に。議事録を書くにも迷いがなくなる。
テンプレートを準備する
会議名・日時・議題・アクション・未決事項など、必要項目を事前に並べたフォーマットを用意。
アジェンダを列挙し、議事録の見出しに反映する
会議の議題と議事録の構成をリンクさせることで混乱が減少。
参加者リストと責任領域を把握しておく
誰がどんな役割を担うのかを把握しておくと、議事録に責任分担を落とし込みやすい。
「議事録を取ります」と最初に宣言する
会議前あるいは冒頭で宣言しておくと、参加者も意識的に話しやすくなる。
定例会議なら前回の議事録を再確認
前回アクションアイテムの進捗がどれだけ進んでいるか把握し、続きを整理しておく。
使用アプリ・共有場所のすり合わせ
Word、Googleドキュメント、社内ツールなど、ファイル管理・履歴管理をどこでやるか事前に設定。
【会議中の運用編】
結論を先に書く(逆三角形構成)
各議題が終了するごとに「結論」をすぐメモし、目立つところに配置。
発言メモではなく要点整理を重視
「誰が何を言ったか」の逐語録ではなく、「決まったこと」「背景や理由」にフォーカス。
議題ごとにアクションアイテムを設定する
会議中に「今の話、誰がやるのか」をその場で明確化して記録。
曖昧な議題は“仮説”で補完する
「まだ決まっていないけど、こうなるはず」という仮説をサッとメモ。後から承認を得る。
責任者(担当者名)を明確に書く
誰がやるのか不明瞭なまま終わると結局誰も動かない。発言と責任をセットで記録。
期限は具体的な日付で書く
「早めに」「来週中に」ではなく「◯月◯日までに」。行動が締まる。
未決事項をしっかり切り出す
議論が終わらなかった部分を「未決」の項目として残し、次回以降に繰り越し。
タイムキーパー的に活用
テンプレートの議題をもとに「あと10分でここまで」と促し、会議をダラダラさせない。
【議事録作成~共有編】
会議終了直後にドラフトを作成する
記憶が新鮮なうちに一気に書く。後回しにすると面倒になり精度も落ちる。
ドラフトを参加者に回して承認を得る
メールやチャットツールなどで「仮の議事録」として共有し、誤りがあれば訂正。
修正履歴を残す・差分管理する
ドラフトと最終版の違いをわかりやすく表示。後から「改ざん」などと疑われにくい。
文量を必要十分に絞る
無駄に長いと誰も読まない。結論・アクション・期限を目立たせる。
アクションアイテムは見やすく区分
太字や色分けを使うなど、次に何をすべきかを一覧化してすぐ行動できる形に。
保管先は全員がアクセスしやすい場所に
Googleドライブや社内ファイルサーバなど、検索しやすいように一元管理。
次回会議予定や日程を追記
「次回〇月〇日、未決事項を中心に議論予定」など書いておくと後から見てわかりやすい。
必要に応じて“仮説埋め”箇所をハイライト
「ここは仮の決定」と明示すれば、関係者が異論を出しやすい。
読み手(上司・関連部署)の関心事を優先表示
必要としている情報がどこにあるか、冒頭または太字で強調すると読みやすい。
【ビジネス推進・継続改善編】
「議事録係はお得」というマインドを持つ
嫌がられがちな仕事こそ引き受けると評価につながりやすい。
前回のアクションアイテムを定例的にチェック
定例会議の度に前回の議事録を見て進捗を確認し、実行漏れを防ぐ。
仮説を積極的に活用し、曖昧さを排除
決めきらないまま終わる日本の会議文化に対し、事後承認可能な「仮説埋め」が有効。
会議自体のコストを“資産化”する意識
時間や人件費を費やす会議が無駄にならないよう、議事録を成果物としてしっかり活用。
定期的に議事録の書き方を振り返りアップデート
「読みづらい」「長すぎる」などの声を反映し、テンプレートや運用を見直す。
社内周知を進め、“議事録文化”を根付かせる
自分だけで完結せず、他のプロジェクトやチームにも共有して会議効率を底上げ。
この本について
今回、私が参考にしたのは以下の本です。20分程度で読めるシリーズなので、サクッと読みたい方にもおすすめです(kindle版は2024/1/15時点だと が半額の430円でした)。
議事録作成が「雑務だし退屈…」と思っている方は、ぜひ読んでみてください。仮説を埋める方法やテンプレート活用によって、ただの記録が「行動を加速させる仕組み」に変わるかもしれません。そして何より、引き受けると意外と社内で目立ち、キャリアのチャンスにもつながるんですよね。私も実際に会議の度に試してみて、どんな変化があるか継続していきたいと思います。
まとめ
議事録は、会議を「コスト」から「価値あるアウトプット」に変える武器。
仮説で曖昧さを埋め、行動を促し、ビジネスを前進させる。
嫌がられる仕事をあえて引き受けると大きなメリットがある。
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