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卒業式と号泣した日。
3月1日。私たちの学校の卒業式であった。
中高一貫で6年間を共に過ごした皆とのお別れ。
もちろん彼とも。
私はその日赤色と緑色の袴を着て学校に向かった。
教室に到着するとみんなが写真を撮り合っている。
そこの輪に私も入りたくさん写真を撮った。
ガラガラガラ・・・・
扉が開く音がして振り向くと彼の姿が。
彼は男子としては珍しい、きちんとした袴を着ていた。
「美嘉。写真撮ろうか。」
彼と初めてのテスト期間。
2月末本格的にテスト前の期間に入る。
私もテストの2週間前に差し掛かると部活が休みになっていたため、
彼や友達と一緒に教室で居残りしてテスト勉強を励んでいた。
彼も徐々に松葉杖生活に慣れてきており、移動もなんてことなくできるようになり、
メンタルも回復していった。
相変わらず化学が理解できず、授業で扱ったプリントを眺める。
「・・・美嘉またわからへんの笑?」
「もう化学ほんまに理解できへ