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私のカメラ遍歴①〜デジタルからオールドレンズへ〜
2024年からフィルムカメラに夢中になっているが、それ以前はSony α7Sにオールドレンズを装着し、撮影を楽しんでいた。
私のカメラ購入歴は、それほど長くはない。カメラ好きの父の影響を受け、2015年、40歳のときにα7Sを購入した。それまでは実家にあったコンパクトフィルムカメラやデジカメ、手持ちのスマートフォンで撮影する程度で、特にカメラに対するこだわりはなかった。α7Sと同時に購入したのは、比較的手頃なSony Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSである。家電量販店のポイントを活用して購入したものの、当時は撮影の知識が乏しく、せっかくのデジタル一眼カメラを持て余していた。操作を十分に理解できず、オートフォーカスに頼りきりで、旅行の際も結局スマートフォンや父から借りたRicoh GR Digital IIIで撮影することがほとんどだった。
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転機が訪れたのは2020年である。コロナ禍により外出機会が減り、家で過ごす時間が増えたことをきっかけに、YouTubeでカメラについて学び始めた。基本的な撮影技術を習得し、オールドレンズの存在を知ったのもこの頃である。『オールドレンズの新しい教科書』に掲載されていた写真に強く惹かれ、興味を持ったCarl Zeiss Planar T* 50mm F1.7をオークションで購入した。α7Sに装着し、試行錯誤を重ねるうちに、写真の面白さに引き込まれていった。フィルムカメラ時代のレンズをデジタルカメラで活用するスタイルは、私にとって唯一無二の魅力があった。もちろん、同じような試みをしている人は少なくないが、身近にオールドレンズを楽しむ人はいなかった。
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さらに、父が所有していたContax Gのレンズを借り、Biogon T* 28mm F2.8、Planar T* 45mm F2、Sonnar T* 90mm F2.8を試した。マニュアル撮影の奥深さを実感し、デジタルカメラとオールドレンズを組み合わせるスタイルが自分の中で確立されていった。ちなみに、先日受賞したnote公式「#冬の1コマ」フォトコンテストの応募作品も、α7SとCarl Zeiss Planar T* 50mm F1.7という私の鉄板コンビで撮影したものである。
おそらく、このスタイルは今後も変わらないだろう。新しいデジタルレンズの優れた性能は理解しているが、私にとってはオーバースペックであり、どこか物足りなさを感じる。オールドレンズには独特の味わいがあり、そこに魅力を見出している。α7Sの高感度性能は、オールドレンズの弱点ともいえる低光量下での撮影を補い、夜間や屋内撮影にも適している。逆に、その弱点を利用し、オールドレンズ特有のコントラストの低さや周辺減光、色収差といった「クセ」を楽しむこともできる。RAW撮影を活用すれば、現代的な補正を施すことも可能であり、ヴィンテージ感を活かしながら、状況に応じて仕上がりを調整することができるのではないだろうか。さらに、α7Sのコンパクトなボディとオールドレンズの小型軽量さは相性が良く、持ち運びしやすいため、旅やスナップ撮影にも最適である。と、私は考えている。
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これが、私の2024年までのカメラ遍歴である。
参考図書
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