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その人とは仕事の顧客を通じて知り合った。奥様が落語家をやっていると聞き、とても好奇心が…
クリスマス。高揚する人々が行きかう煌びやかな大通り。一軒だけ鄙びた老舗ホテルがひっそり…
私の混乱をよそに、目の前の猫がオブジェの隙間の中に入って行った。まったくもって猫という…
JRの車内は空いていた。でも私は座席には座らない。座ったら最後、すぐに眠りの国へまっしぐ…
真夏になると、夕飯の後で散歩に行くことが常となる。 いつものように、さあそろそろまい…
昨日、ヒトシさんnoteとねじりさんnoteにご紹介して頂きました。 まさか一日にお二方に自…
失踪した友人の家を訪れてご両親とひと通りの情報を共有した、その帰り道のこと。 友人宅を出たのは17時頃だったろうか。空が明るくて「日が長くなったな」と思っていると目の前に何やら動く気配を感じた。 それは悠然と歩く一匹のサビ猫だった。 「おい」と声をかけるとサビ猫は歩くのをやめ、こちらを振り返りもせずにしっぽを「し」の字にして左右に振った。 最初は「構うな」と言ってるように思えて、なんだか偉そうな猫だなと感じ、これだけ厚かましい態度をとれるのは相当「位」の高い猫
アメリカンショートヘアのアンコロモッチは寂しがっている。なぜって、親戚中で一番仲が良い…
高い外壁にぐるっと囲まれたお城が月に照らされています。 お城の尖った部分の、夜空に一…
白黒のぶち猫三兄弟が今日もカーキ色のツナギを着て工場で働いている。 真ん中でぴっちり…
社内エレベーターの中で男が取引先相手と電話をしていると急に電波が乱れた。 「Wi-Fiが弱…
まだ朝の4時前だというのに目覚まし時計が鳴った。 「ああそうか。今日は朝から三毛猫の三…
麦わら帽子を被ったキジトラ猫が畑で黙々と作業している。 強い日差しがコントラストを作…
今ではすっかり寂れてしまった老舗ホテルの裏手に小さなバーがあった。地下へ通じる階段も小さな造りだったが、まるでお似合いの髪飾りみたいにその場所に馴染んでいた。 そこは別の世界に旅立つ前に誰もが立ち寄る特別なバーだった。 空港のラウンジみたいな場所だと思って貰えればいいだろうか。 ほら今も百歳の猫が階段を下りていく。 🐈 🐈 🐈 🐈 🐈 🐈 狭い階段を地下に降りていく。「百歳の身体には堪える」と思いながら入口に立ったちょうどその時にハチワレ猫のバーテンダーが