「おっさん」vs「それ以外」の思想戦争
本日はこちら。
ただひたすら人手が足りません
付加価値を生み出してくれる、本当の仕事をしてくれる人手が足りません。必要なのは、手を動かして問題をなんとかして解決してくれる人です。
性別は問いません。とにかく今現場で起きている問題を解決できる人、もう少しポジティブに表現するならお客様を喜ばして差し上げることができる人です。
それで、非正規の人たちは、そういう付加価値のある人かといえば、玉石混交です。或いは今の年功序列で生きてきたおっさん管理職は、付加価値のある人か?これまた玉石混交です(石の方が多い気はしていますけどね)。
非正規でも付加価値を生み出しているなら、給料を上げるなり、成果に見合った立場を与えるべきです。おっさん管理職でも、大した仕事をしてないならクビにするなり降格させるべきです。
つまり、立場や給料が、その人の能力と一致していないのが問題の本質です。
こうした状況を打開するにはどうしたらいいでしょうか?
女性が活躍するにはおっさん枠を削るしかない
おっさんをマジョリティとしてのさばらせていたら、ダメです。彼らをマイノリティにするくらい、おっさんのかなりの勢力を削る必要があります。
どこぞの五輪の委員長の発言の通りです。彼らの女性を見る目線を変えようなんていうのは、現実的に無理です。これは価値観と価値観の戦争なのです。
「男根主義」と「ダイバーシティ」の戦争です。
それは共産主義と資本主義の対決、右翼と左翼の対決と同じです。イデオロギーの対決であり、ダイバーシティ派が過半は取れずとも、野党第一党級の無視できない勢力を取らねば、未来はありません。
実際の国会でも、地方議会でも、そしてもちろん会社でも、ありとあらゆるところでおっさんの勢力を削り、ダイバーシティ派が力をつける必要があります。
おっさんの「僕は女性も大切にしています」、「性別に関係なく接してます」という発言の多くは信じてはいけません。世の多くの女性たちは知っています、「そう言ってくれるの嬉しいけど、ちょっと違うんだよな、あのおっさんの考え」、「そういう意味じゃないんだけどな、男女同権ってのは」・・・そういう違和感を抱え、苦笑いを浮かべ、時に失笑していることと思います。
偉そうに書いていますが、僕も妻から「気になっているのは、そこじゃない」と言われることがあります。「世の男性やおっさんよりは、かなり考えているつもりなんだけどな、それでも違うの?」ということが起きます。
つまり、「誰かが女性に必要な何かを施す」というやり方ではダメなのです。直接ダイレクトに女性の声が反映されないといけない。直接女性が、当事者としての女性として、実感を伴って問題の解消にあたらなればなりません。
独占してきた権限をおっさん自ら手放すなり、おっさん以外の誰かがおっさんから権力を奪い取り、女性の手の中にその権力が置かれている状態で、直接問題解決をやってもらわないといけません。
おっさんには都合の悪いルール、一見すると不合理、不条理なルールをどんどん導入する必要があります。そこまでしないと変えることは難しいと思います。
おっさんであるだけでもう「既得権益」なのだ
おっさんは、要するに存在そのものが既得権益です。おっさんは、本来ならばマジョリティではないはずです。各世代や男女の構成の中の一部にすぎません。しかし、そういうおっさんが、利益の多くを独占していて(要職を占めていて)、それを守ろうとしている、そのせいで日本全体の生産性を落としているというのが現場の肌感覚です。
おっさんが、おっさんとしての既得権益にしがみついているのです。
権益から引き剥がすためには、必勝の布陣が必要です。「おっさん」対「女性」の戦争では、おっさんが初めから有利なところにいますので、「女性」は勝てません。若い男性、中堅の男性も徒党を組み、おっさんをマイノリティ化する戦線が必要だと思います。
その対立軸は、もしかすると「女性活躍」というストレートなものではなく、「適正な評価や働き方」というより広さのある対立軸の方が、力を結集しやすいかなと思っています。
ということで、また。
#日経COMEMO #女性に活躍してほしい理由
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