「MMT信じちゃダメよ!」→いいえ!信じて良いです!
noteで記事を検索していたらMMTを信じてはいけない!みたいな記事を発見しました。タイトルの括弧内の文言を検索すれば記事は出てくると思います。何を言っていたか簡単に要約すると…
1.平時であればGDP拡大が国債発行の裏付けになる
しかし、今ほGDPの拡大が伴っていない国債発行
なので赤字国債、税収増による償還が見込めない
なので、これは悪い国債
2.償還期限が来た国債は借換債を発行している。
発行により期限を引き伸ばしている。悪い国債
とこれをカウントしている。その発行残高が
GDPの2倍
3.利払い費を抑えるために低金利政策を取った
4.そのために円の方が金利が安いために円を借り
すぐドルやユーロに両替してビジネスやマネー
ゲームを行ったためにここ数年の円安を導いた
結果、物価高になる
5.それを防ぐには政策金利を上げる必要が1300兆円
も国債発行残高がある中で利子を上げたら利払
い費だげで大変なことになる。
6.このまま行くとインフレが進み、足りない分を
赤字国債を発行することで市中に出回るマネー
の総量が増えて、インフレと輸入物価高のダブル
パンチに見舞われる
7.MMT信者が間違っているのは、平時に於ける国債
発行と財政赤字を埋めるための赤字国債発行を
意図的に混同して議論しているところである。
と言うような事を申されています。1つ1つ解説していこうと思いますが、まず大前提として…
この方はMMTを否定しているようでMMTについて何も語っていません!
政府の財政赤字や赤字国債が良く無いって言ってるだけです。日本に財政問題が無いという事は別にMMTを引き合いに出さずとも説明出来ます。それと話が前後してしまいますが、上記の7について、平時における云々は誰も混同していません。そもそもMMTでは…
平時も有事も関係なく、国家財政はそもそも先に国債発行が来る!
と述べています。いわゆるスペンディングファーストです。つまり、混同以前に平時も有事もカイジも関係ない事になります。つまりこの時点でこの記事の執筆者は…
勝手な妄想をして勝手な批判を加えている!
となっています。とまぁ、大元からズレているため批判と言うよりデマゴーグに近いですが、ここからは上から順番に一つ一つ見て行きます。
1.裏付けがあろうが無かろうが、どんな時でも先に国債発行します。もし違うんだと思うのならなぜ確定申告は年度末なのに、その年の予算は執行されているのか説明出来ません。
2.永遠にというか宇宙の終わりまで借換債で引き伸ばして下さい。それ以外での償還は世に流通している貨幣を無くす事を意味します。今も昔も引き伸ばしてて何か問題起きましたか?起きて無いですよね?だったらどっちが良いのかは分かりますよね。
3.低金利政策いわゆる異次元緩和ですが、目的が違います。金利を超比較して民間がお金を借りやすくする事を目的としています。財政関係ありません。
4.そういう側面はあったと思いますが、執筆元の言う低金利政策は第二次安倍内閣発足後の2013年4月からずっと続いていましたが、その間為替は1ドル110円から120円くらいを推移していました。急激な円安は2年くらい前からになりますので、その間の説明が付きません。また物価高も為替がここまで行っていなかった2021年の段階から起き始めています。
上記のように2021年の年末近くにこんな記事を書いてます。この頃の為替を見て頂くと分かりますが、今のような円安になっていません。
5.大変なことにも支払い不可能にもなりません。上記で言ったように借換債発行で終わりです。そもそも現時点で国債の半分を日銀が持っています。そして、法律で日銀に支払った金利は国庫に戻るように法律で決まってます。それと意趣返しするみたいで申し訳無いですが、こういう主張をする方って…
表面利率と利回りを意図的に混同、もしくは知らずに語ってはいませんか?
と考えてしまいます。というのも発行済みの国債の政府の支払う金利は表面利率です。表面利率とは額面に記載された固定の利率を意味します。そして、国債には利回りというもう一つ別の見方をする物があります。計算式等は省きますが、利回りというのは発行された債券を売買する際の結果としての利子率になります。例えば額面100万円、満期10年、年率1%の国債があったとすると、そのまま買えば毎年1万円もらえて最後に100万円が帰って来て最終的には10万円分利益を得れます。もし、債券が市場に多くあり先ほどの国債が90万円に値下がりしたとします。その場合最終的にもらえる金額は先ほどより多い20万円になります。これを計算したのが利回りになります。
国債は変動の物もありますが、基本は固定です。となると、この1300兆円というの大半が既発債であり金利が上昇したところで…
政府が支払う金利は変わらない!
という事になります。もちろん金利上昇すれば新規国債の表面利率も影響を受けますが、受けるのは基本的に次の新規国債になります。また1300兆円全部を借り換えたらそうなりますが、借換は満期が来た物のみになります。発行し終わった1300兆円なる単語を使ってわざわざ煽る必要性はありません。そもそも金利上昇が嫌なら…
日銀に買ってもらえばそれで良しです!今までのように…
正直、自分達で上げといてこれから金利ある世界とか、節度を持ってとか言ってる時点で…
マッチポンプも甚だしく本当に反吐が出ます!
しかも、その金利支払いも結局民間銀行等に渡るので市中に返ってくる事になりますが…それと余談になりますが、どれだけ緊縮をしても…
国債発行残高が減ることはありません!
例えばですが、世の中に全くのお金が0の状態からお金を発行してとします。100兆円支出して回収出来たのが90兆円だったとします。10兆円残高何残ります。翌年は緊縮して90兆円発行してさらに回収も厳しくして85兆円回収したとしても5兆円残ります。合わせて15兆円です。このように発行残高のペースを落とす事は出来ても減らす事は出来ません。減らす方法全ての支出を回収する以外に方法がありません。
6.についてはデマンドプルインフレとコストプッシュインフレを混同しています。本来のインフレは需要が膨張する事です。肌感覚で分かると思いますが…
需要が伸びている!なんて感覚を持っている人はいないですよね?
今起きている物価高は単に海外輸入品の高騰によるものです。むしろこの状況は…
市中に出回るマネーの総量を増やして海外物価高に対応する必要があります!
これをしたとしても…
インフレのダブルパンチは起きません!
ちょっと考えれば分かりますが、例えば、外的要因で今まで100円で買えた物が120円になりました。政府が財政支出して20円補填しても前に戻っただけになります。これで需要が増えるわけありません。そもそもこの方は足りない分を赤字国債で…という認識です。つまりは…
出さないと成り立たないから出さざるを得ない物を赤字国債で発行しているので、元々供給能力のあると分かっているわけです!
供給能力があればインフレは起きません。これでインフレが加速してダブルパンチとか意味が分かりません!むしろ、日本は物価高対策と需給ギャップを埋めるためにもっと多くの…
赤字国債を発行する必要すらあります!
7については上述の通りです。いかがだったでしょうか?何度も書きますが、これは…
MMT批判などでは無く、財政についての見解でしかありません!
なので、皆様に至っては安心してMMTを信じてもらって大丈夫です。ちなみにですが、深く知る必要は無く、なるほど!こんな考えがあるのか程度で問題ありません。
以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございます😊