「フードスタンプにしろ!」←これ意味ありません。〜生活保護について〜
よく生活保護費の批判の中で「現金を渡すと酒やタバコ、ギャンブルに使ってしまうからアメリカ式のフードスタンプにしろ!」なんて言う批判があります。結論から申しますと…
無意味ですし、余計な問題を引き起こす可能性が大です!
確かに給付金を酒やタバコ、ギャンブルに溶かしてしまう人もいるのは事実だと思いますし、それはどうなのかと思う気持ちも分かりますが、だからと言ってフードスタンプ方式にする方法は賛成出来ません。というより意味が無いからです。理由は単純…酒、タバコ、ギャンブル代が欲しい人は…
フードスタンプを転売するなりして結局現金に替えてえしまうからです!
例えば10万円分のフードスタンプがあったとしてそれを9万円で売れば買う方は9万円払って10万円分の食料品券を買えるし、売る方は現金9万円がもらえるわけです。これをやられてしまったら…
意味ありません!
そして、実際にフードスタンプをやっているアメリカでは…
上記のような事が実際に起きてます!
ちなみに現物支給すれば良いも同じです。それすら転売されるかもしれないし、何より問題なのは…
調理出来る設備を持ってない場合、渡されても困ります!
そしてフードスタンプにしても住居費や光熱費はどうするのか?と言った食料品以外の問題も出て来ます。それすら、金券めいた事にするのか?などです。そうやって規制すればするほど…
事務負担が増えて行くだけです!
問題は他にもあります。あらゆる物をフードスタンプのような金券めいた事をしていくと…
生活の立て直しといった本来の目的を果たせず、むしろ依存させてしまいます!
例えばもらった給付を少し残してある程度貯めたらスーツを新調して就職活動に励むというような事が出来なくなります。他にも資格取得の費用とかも捻出出来なくなります。無一文状態で、行政からの支援は全てフードスタンプのような現物給付に近い物ばかりなってしまえば、それを元に生きていかざるを得なくなります。
またフードスタンプをやり出した場合、恐らく大手の小売店が…
困窮者生活支援!フードスタンプ所持者は全品10%OFF!
みたいな事をするかもしれません。一見、社会福祉に配慮した良い事のように見えますが…
貧困者を囲い込む貧困ビジネスと何ら変わりません!
しかも、タチが悪い事にこれをやられても筋は通っているので批判も規制も難しいです。
困窮者支援をうたって、実際は資本力にものを言わせて困窮者を囲い込んでいるに過ぎません!
それと転売が組み合わせれば余計に厄介な事になります。
そして悲しい事にフードスタンプをやっているアメリカでさえ…
日本の生活保護と同じ批判が起きているんですよね!
詳細は下記のWikipediaを読んで下さい。読めば良く聞く批判が書いてあります。怠け者云々は日本では耳タコかと思います😫
ここまで来るとわざわざフードスタンプを導入する意味がほぼ無いと思います。手間増えて他に問題が起きるくらいなら…
今まで通り現金を渡した方が無難です!
しかし、それでも納得出来ない方はいると思います。そういう人達に対する対応はフードスタンプとかでは無く…
病院へ行かせるように対策すべきです!
もらった給付をちょっとやそっとではなく、すぐに酒やギャンブルに使って溶かしてしまう人はそれは完全に依存症です。そういう人にやるべき支援は医療機関への受診です。ハッキリ言いますが、そういう人達に渡す物を変える対策程度で…
改善されません!
また、他にも使い方が杜撰だ!という意見があったりしますが、これも給付を減らす内容を変えるとかでは無く…
生活改善指導や場合によっては医療の介入が必要な場合があり、そちらに重点をおくべきです!
抑うつ状態の人は計画的な行動が出来なかったりします。また家庭環境の問題からどうすれば計画的に使えるか知らないという事も往々にしてあります。
特に社会に多くを裏切られて来た人は刹那的な行動になりがちです!
何でって?なると思いますが、理由は簡単で…
今まで裏切られたり酷い目にあったりした経験から先を見通した所で…という思考になってしまい、だったら今の辛さを紛らわせれば…あるいは一発逆転できれば…そういう思考になってしまうためです!
兎にも角にもフードスタンプにしろ!という主張は無意味なのが分かったかと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
補足
上記の10%オフがなぜ貧困ビジネスになるかと言うと、本来ならば生活保護受給者は車などの足が無い前提です。なので地域の商店を利用すると言う建前ですが、資本力でこういうセールをやられると値段によっては無理してでも大規模小売店に行く人が出ることと、転売された場合、一般人がそれを活用し大規模店行く。そして安く買えた事からさらに追加で何かを買う相乗効果が期待出来る。その結果、地域の商店の売上や顧客を奪う…という意味合いで書いています。