毒親と介護の話
「毒親の介護してなくてはいけないの?😥」
たとえ絶縁状態、距離を置いていたとしても、介護の問題は不安になりますよね。
「自分の家庭のことで精一杯だし、毒親の介護はどうしても拒否できないの?😣」
そこで今回は、
”通称「毒親に介護しなくちゃいけないのか問題について」”
現在介護士歴7年以上で、介護福祉士の資格を保有している私が説明したいと思います。
まず最初にいっておきます。
毒親であっても、”扶養義務があるため介護は拒否できません”。
しかし、あくまでも扶養義務が発生するのは”今の生活に余裕があったら”の話です。
「自分の生活だけで精いっぱい、余力がない…😩」
という場合には”扶養義務は発生しない”ため、自分の生活を犠牲してまでも親の面倒は見なくても大丈夫です。
もし扶養義務が発生したとしても、経済的援助はしなければいけませんが、
子ども自身が直接毒親の介護はしなくても大丈夫ですので、安心してください。
それでは、「なぜ毒親の介護をしなくてもいいのか?」
詳しく説明していきたいと思います。
この記事の結論について
・毒親の介護は扶養義務があるため拒否できない!しかし、扶養義務が発生するのは生活に余裕があった時のみ!
・もし扶養義務が発生したとしても、経済的援助のみで大丈夫!
・毒親の介護はとても大変!困ったら介護のプロに任せよう!
扶養義務について簡単に解説!
まず「親の扶養義務」について簡単に説明しようと思います。
親の扶養義務については民法で決められており、「子が親の面倒をみなければいけない」とされています。
これがいわゆる「どんな親でも介護しなくちゃいけない!」といった主張の根拠となっているんですが、
「民法で決められているから必ず介護しなければいけない!」かというと、実はそうでもありません。
さっきも言った通り、「自分の生活だけで精いっぱい、余力がない…😭」という場合には扶養義務は発生しません。
そのため、「自分を犠牲にしてまでも親の面倒は見なくても大丈夫!」となるわけです。
もし、家族に訴えられたら?
もし家族に「あなたにも扶養義務があります。介護をしてください!」訴えられたら、家庭裁判所にて家族と扶養義務が有無について争うことになります。
裁判での争点は親との関係性(毒親問題)についても考慮されると思うので、
日頃から、毒親からの虐待を日記やボイスレコーダー・カメラなど客観的な証拠を残しておけば有利になるかもしれません。
もし、同居していてこれから離れる方は普段から証拠を残しておくといいと思います。
※毒親から離れることができた時は、証拠があれば閲覧制限をかけることもできるので証拠を残しておくことはオススメです!
それと知らんぷりだけはやめておきましょう。裁判を欠席する相手側(家族)の言い分が受け入れたということで確実に負けます。
もし扶養義務が発生したらどうなるの?
もし扶養義務が発生したのなら、
具体的な内容としては、2つの援助しなければいけません。
①生活まわりついて面倒をみる扶養義務
→同居して介護をする、入居する老人ホームを選んだりすること。
②経済的な援助、金銭的な援助をする扶養義務
→生活にかかる費用の援助をすること。
2つの扶養義務が発生するのですが、
原則的には②経済的援助だけで大丈夫です。
よく「どんな親でも近くに同居して介護しなければいけない!😠」といった意見を見かけますが、そんなことをする必要はありません。
あくまでも、
①生活まわりついて面倒をみる扶養義務は”扶養する当事者が望んだ時、承諾した場合のみ”です。
金銭的な面で援助は必要にはなりますが、
繰り返しにはなりますが、それも余裕があればの話で、余裕がなければ扶養義務は発生しません。
もし発生しても介護保険法により、
国から経済的な援助をもらえるので、それほど不安にならなくても大丈夫です。
もし、親の介護が必要になったら、詳しくは親の住んでいる地域の「包括支援センター」で色々説明を聞いてくださいね!
毒親とずっと同居だけはやめておこう!
毒親との同居だけは絶対にオススメできません。
なぜなら、もし毒親が一緒に住んでいて介護が必要になってしまった時に、たとえ毒親でも介護せずに放置してしまうと、
「保護者責任遺棄罪」という罪に問われてしまう可能性があるからです。
「保護者責任遺棄罪」とは、簡単にいってしまうと「保護しないといけないとわかっていたけど、それを放置したから罪」というものです。
この保護者責任遺棄罪は介護が必要な高齢者などにも適用され、
実際に同居していた男性が自分の親を介護を放置したとして事件となっています。
ですから、ずっと毒親と同居していた場合は強制的に扶養義務が発生してしまうので、
「絶対に介護したくない!!」
そう考えているのなら、毒親と別居し極力関わらないことをオススメします。
結局は親は面倒は誰がを見ることになるの?
子どもが面倒をみないなら親は面倒は誰が面倒をみるか?というと、その親の住んでいる「地域の行政」が親の面倒をみます。
詳しく話すと長くなってしまうので、ここでは説明しませんが、
子が親の面倒や世話をしない、またはできない場合でもそういった仕組みが行政の方でできているのでそれほど心配してくも大丈夫です。安心して下さいね!
毒親の介護は経験しないなら、それに越したことはない。
これは現役介護士だからいえることですが、
精神的にも、肉体的にも介護は思った以上に大変です。
それこそ仕事だからこそ、わりきって介護をやれていますが、
もし自分の毒親を介護するとだとなると、今まで心も体も傷つけられてきただけに、それはもう感情的になってしまうと思います。
もうかれこれ7年以上介護に携わっていますが、
仕事とわりきっていても、
いくら慣れていても、
「イラッ!😠💢」って感情的になることがあるぐらいです。
そう考えると、
もし自分の毒親の介護が必要になった時、
普段から介護に慣れていない、ましてや自分を傷つけてきた相手に冷静に介護なんてできるでしょうか?
想像しただけでも強烈なストレスがたまることは容易に想像できますよね。
最終的には感情のコントロールがつかなくなって、虐待につながってしまいかねません。
介護士として長くやっていますが、私自身毒親育ちなので、
もし「自分の親の介護をできる?」と聞かれたら、すぐには答えられません。
「どうしても、毒親の介護が必要になってしまった…。😥」
そんな時は、毒親の介護に関してはプロに任せましょう。
子どもが介護の面倒をみなくても、そういった仕組み作りがすでにできているので、私達介護のプロに任せてください。
毒親の介護のことなんか忘れて、どうか幸せな人生を送ってください。
国の方針としては介護士がいないため、在宅介護を推してるみたいですが、在宅介護は絶対に限界がきます。
そのために在宅介護はオススメできないです!プロに頼りましょう!
今回の一言まとめポイント💡
・毒親の介護はしなくても大丈夫!毒親は介護のプロに任せよう!
今回の記事で「毒親の介護は自分を犠牲にしてまでも行うものではない」とわかっていただけたと思います。
でももし、扶養義務が発生して、毒親の介護が必要になったら、
私達介護のプロにまかせて下さいね!
どうか自分の人生を優先にして生きて下さい。
ここまでお読みいただきありがとうございました!