読書感想ッ!!

今更ながらWBC日本優勝おめでとう!
スポーツ観戦を全くしない私ですが面白かった!
私はチェコの選手団がすごく良いと思いました。
なんていうか、本業じゃない故なのか、楽しそうに野球をプレーしていたし、スポーツ本来の楽しさを教えてくれたチームでしたね!
どうか、祖国でも楽しくプレーを続けて欲しいです。

あと、大谷翔平が義兄に似ているので勝手に親近感を抱いている次第です。

連日花粉症がキツいです。
部屋に閉じこもっていてもクシャミ、鼻水、目の痒みが凄まじき。

以下最近読んだ本の感想です。


教誨師/堀川恵子

曹洞宗の僧侶で教誨師をやっていた方の半生。
日報抄で紹介されていたので、図書館で予約したら案の定人気書籍で半年待ち。
重そうな内容に恐る恐るページを捲る。
「教誨師」という仕事が最近はオープンになってきましたが普通に生きてると知らないまま一生を終えそう。
死刑制度への無知を思い知らされる。
私は犯罪抑止の為に死刑制度は肯定派ですが、執行する側の心理的負担を考えると一筋縄ではいかない問題なのだという思考に変わった。
死刑囚も人間。
「少し歯車が狂っただけで死刑とい結末に行き着いてしまっただけの人」という言葉に込み上げてくるやるせ無さと諦観。
内容は古いかもしれないが、日本で生きている全ての人に読んで欲しい良書。

TSUGUMI/吉本ばなな

病弱でエキセントリックな美少女、つぐみと主人公の漁村でのエピソード。
吉本ばななの「空気が澄んでいて綺麗で、そう思える自分にありがたいと思う」みたいな独特の表現は健在。
つぐみの厨二病拗らせた言葉遣いも嫌いじゃなくてむしろすごいナイスタイミングで「スカーン」とくるような面白さがあった。
吉本ばななはジョジョにも造形があるようなので影響されたのかなと思う。
とにかく、つぐみの言葉遣いが秀逸で面白かった。
この話に限らずだけど「後戻りできない時間」とか「海辺の夕暮れ」「夜の静かさ」みたいなノスタルジーな後髪引かれる時間というか、空気感を描くのがバケモノじみた上手さで流石だと思う。


珈琲屋の人々 宝物を探しに/池永陽

コレ、読了後に気づいたのですが、シリーズ3作目だったみたい。
確かに、サブタイトルが付いてて「ん?」とはなったんだよね‥なんていうか、お馬鹿さんですね。
でまあ、シリーズモノだとは気付かずに読了してしまうくらい読みやすい訳です。
オムニバス形式の短編集で毎回主人公は違うけど、それぞれ悩みを抱えながら商店街のとある喫茶店にみんなやってくる話。
その喫茶店のマスターが過去に人殺しをしているという背景がある。
喫茶店オムニバス形式でありきたりな内容ですがなかなか面白かったです。
シリーズモノだとは気付かずに読了してしまうくらいですから。


幼年期の終わり/クラーク

池田真紀子さん訳の光文社版です。
この文庫は賛否ありますが、訳が最新なので私は光文社の文庫版を選んで読んでいます。
さてさて、私、コチラは勘違いで借りてました(笑)
同じアーサー・クラークの『太陽系最後の日』と勘違いしていたらしい‥。
全くお馬鹿さんだッ!!
NHKの100分de名著でどちらも紹介されてましたね。
『太陽系』の方は説明がコミカルで、宇宙人が新幹線に乗ったりかなりシュールで面白い解説でした。
私はそっちだと思ってた。
光文社版はそもそも無いらしい。

話は戻って、『幼年期』はまあまあ、キャッチフレーズにある「SFを超えた文学」に間違いないですね。
3部構成ですが、3部めのタイトル「最後の世代」というのが感慨深い。
オーヴァーロード(地球にやってくる高度な文明を持った異星人)と人間の時間の流れが違い過ぎて、いかに人間がちっぽけかという事を終始思い知らされる。まあ、切なくなるよね。
そして、なんとも激アツなのが「光速で移動するとタイムパラドックスが起こる」ってやつ!!
私がコレを知ったのは「トップをねらえ!」でした。
SFの原点がココにあるので、アーサーCクラークはめちゃくちゃおすすめです。


江戸川乱歩とミステリーの世界

コチラはデアゴスティーニみたいな形式の江戸川乱歩版。
初回はワンコインでプチプラなのにかなりシッカリした作りのハードカバー本が付いてくる。
2号以降は2000円近くするので今回のみ買いました。
以前記事にしているので、そちらを参考に。

『屋根裏部屋の散歩者』の感想です。
私は恥ずかしながら、江戸川乱歩は初めて読むのですが、感想は「気持ち悪い」でした(笑)
コレ、同じシリーズに夢野久作があるの納得だわ。
全話短編なんだけど、どれも「人間の奇怪で気持ち悪い部分」みたいな話なんだわね。
特に生理的にヤベェのが「蟲」。
「蟲蟲蟲蟲」が20個だっけ⁈あれも視覚的にもうビックリなのに、他にも表現規制の多さ!
(以下〜字削除)みたいなのと「〇〇〇〇」と伏字のオンパレード。
ナンジャコリャですよ⁉︎
しかも、死体をあーだこーだするぶっ飛んだお話です。ウェェ‥
主人公の焦りがもう、そりゃ鬼気迫ってきてこっちも変な汗かくわ‥
でも、めちゃくちゃ不思議。
気持ち悪いのに読めるのよね、全話。
表題の『屋根裏部屋』はかの有名な明智小五郎がちょいとばかり登場します。
江戸川乱歩、他も読みたいなあ‥。
講談社から出てるシリーズは表紙がFFで有名な天野氏なんだね!!めっちゃ欲しいわ!!

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