読書感想が来たりて笛を吹く
やっほー!
なんだかジメジメしてきましたね。
今年は梅雨入りが早いという噂。
(近畿地方はもう梅雨入りしました)
という事は‥夏も早い‥⁈
外仕事なので夏は恐怖でしか無いです。
もう、今年は現場の皆様から大好評の扇風機みたいなのが付いてるジャケットを導入かしらん‥と慄いてる次第。
夏は毎年恐怖でしかない。
しかし、労働の後のビールが美味い筈です。
最近読んだ本の感想です。
最近読んだ本
バレットジャーナル 人生を変えるノート術/ライダー・キャロル
最近ノートにハマってまして、ノートワーク系の書籍を読み漁っているのですが、やはりノートワークの金字塔といえば!なコチラ。
数あるバレットジャーナル本の元祖です。
ダイヤモンド社から出版されているのでバリバリの自己啓発系。
著者が発達障害に悩んでいた所、ノートに頭の中を棚卸しする事で克服したというノート術。
半分くらいは実践者のエピソードや著者の過去の話。
ノート自体はシンプルで自分に必要な箇所をカスタマイズしていくスタイルなので説明は雛形のみを提案して後はご自由にどうぞというスタンス。
ノート術の他に、時間の使い方や人間関係の向き合い方、自分自身との向き合い方も書いてあったり、現代人に必要なエッセンスが詰まってる。
著者はシンプルと簡潔を推してますが、私はどちらかというと自分のありのままの言葉で書きたいので日記はダラダラ書いてしまう派。
それもストレス発散になるので良いのです。
著者が質素なスタンスなのか「このノートだけで億万長者!!」なギラギラした感じではなく、自慢話が少なく押し付けがましくないのが読んでて胸焼けしなかったので好感です。
幸福な生活/百田尚樹
Twitterでは過激な発言が有名な百田尚樹氏。
しかし、伝記物から青春モノからなんでも書けてしまうマルチ作家。
巻末でクドカンが言ってますが‥そう‥この本ね、あとがきが宮藤官九郎なんですよ!
私、あんまりあとがきって読まない派なんですが、思わず読んじゃいました。
話は戻って、百田尚樹氏は「探偵ナイトスクープ」などの構成作家なんだそうです。
(ちなみに私、テレビが苦手なのでナイトスクープは見た事ないのです‥)
だから、引き出しが多いのですね。
この本は短編‥というよりショートショート。
夫婦生活というか、男女の関係にスポットライトが当てられた話。
凝った作りになっており、最後の1行で地獄にズドンと落とされるような仕掛けになっているのですが、ページを捲った先に1行だけ贅沢に1ページ。その1行で崖から突き落とされるスリルショックサースペンス!!(真顔でパラパラ)
タイトルの通り、前半は幸福な、主に夫婦生活のお話なんですが、読み進めていくと‥。
何話か読んでると、だんだんとオチが分かってくるけど、なんかクセになる‥魔力。
基本、スクエニの某ドラゴン云々ゲームみたいにバッドエンドしかありませんが、DV夫と別れた話だけはちょっと良い話かなあ‥。
やはり、一番ヤベェのは「ブス談義」でしょうか⁈
『モンスター』の原点なのか、こちらが後なのかは不明ですが、まあ、百田尚樹ってブスをネタにしますよなあ(笑)
よっぽど醜悪な見た目がお嫌いなんでしょう。
後味悪い系、バッドエンドがお好きな方は是非。
シンプルに生きる―変哲のないものに喜びをみつけ、味わう/ドミニック・ローホー
最近、自分の中でまたミニマリストブームなので、ミニマリストといえばこの方。
日本の禅の思考にインスパイアされているので、欧米人の方ですが割と日本人にも馴染みやすい内容の著書が多いのがこの方。
コチラもエッセンスだけを簡潔に紹介されているのでボリュームも少なく、読みやすいです。
そして、私はこの本をやっぱりバイブルのようにしたいので欲しいですね。
特に今回響いたのは「鍋の底には神様が宿る」というワード。
要するに、鍋をしっかりと綺麗にしようぜ!って事。
トイレはもう紅白にまで出たあの歌のおかげで有名な話ですが、鍋は盲点だった!
前に書いた感想と被るので色々割愛。
爪を綺麗にする事は人間関係に響くので大事なのはわかるのですが、爪が薄く弱いのでネイルはケアをしてもマニキュアは塗らない派。
あと、食べ物をスキンケアに使うのも反対派。
以前、自然派にこだわっていた時に色々試したのですが、肌質故にニキビができまくるので断念。
オイリー肌で毛穴も詰まるので朝洗顔も必須なのです。
小麦でパックはお茶石鹸事件もあるし、今はNGですよね‥。
なんでもそうですが、合う合わないがあるのでそこはトライアンドエラーで見つけていけば良いと思います。
これに限らずですが、鵜呑みにせず必要な所だけを取り入れよう。
悪魔が来たりて笛を吹く/横溝正史
最近めちゃくちゃ金田一。
今回も映像作品を何作か観てるので犯人は分かった上で追っていく感じでした。
これはめちゃくちゃいっぱい映像化されているので誰がどれなのかちょっとゴチャゴチャになっています‥。
没落して行く華族を題材にした、おどろおどろしいサスペンス。
華族なので華麗で華やかなイメージと思いきや、そんな事はなく、もう斜陽も良いところ。
没落華族の嫌な事ばっかりピックアップされてるので余計に陰鬱。
最近の映像化作品では吉岡verがNHKでたまにやってますねー。
CGが駆使されていて、和洋折衷のコンクリート建築と屋敷の周りが不自然な焦土と瓦礫の山みたいなのが奇怪でいい雰囲気が出てました。
今回の話は、椿子爵の遺作「悪魔が来たりて笛を吹く」というフルートの楽器を題材に話が進んでいくわけですが、なんというか「楽譜を追っていく」ようなテンポを感じました。
(私はあまり音楽に詳しくありません)
最後の終わり方もまるで楽譜の終止符のような終わり方。
と思ったのは私だけでしょうか‥一種芸術のような出来だと思うのです。
昔ではありがちな、近親婚、近親相姦悲劇が題材。
金田一シリーズの定番ですが、昔は割とあったようです。
(私の父方の祖父母も従兄妹同士でした)
だから、心身共に欠陥のあるキャラクターが多いのが金田一シリーズの定番。
まあ、そういう古い風習の悪しきモノがこの物語にどす黒い要素を加えている。
殊に玉虫伯爵と新宮の叔父、アキコ(変換で出ませんでした)の3人は悪しき部分の濃縮還元みたいな存在で見ていて気色悪い。
華族という身分が無くなり、美彌子と一彦はこれから一般市民として生きていくのは大変だと思うけど、古い風習にしがみついてた大人達と違って、きっと逞ましく生きていくんだろうな、と希望の見える結末ではあります。
椿子爵はただただ不幸ですが、彼も新しい時代では恐らく生きていけない1人だったと思うので、ある意味あの結末で良かったのかもしれない。
彼は華族にも染まらなかったし、だけど腐っても華族。まるで斜陽の弟のようでひたすら悲劇です。
方言が犯人の手掛かりなのですが耕助が「知り合いに同姓の学者が教えてくれた」の知り合いというのが、恐らくあの辞書で有名な一族の方なんでしょうね!
「おお」となる小ネタです。
(金田一耕助の元ネタもこの辞書の方でしたね)
余談ですが、西田敏行verを見てみたいです。
今回はこの辺で。
ではまた。
※少し訂正と加筆しました。
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