うつくしいひと

最近見かけたうつくしいひとのことを書いておきます。

① バス停で道路に背を向けてベンチに座って待っていたら、
「バスが来ましたよ」と声をかけてくれた、先に立って待っていた
見知らぬおばあちゃま。

②  突然のゲリラ豪雨。ほんの少し弱まったタイミングで雨宿りしていた
武道館の門を飛び出し、地下鉄の駅に走った。入り口付近に所在無げに
高校生くらいの男子が佇んでいる。その横を一度通り過ぎた黒人のお兄さんが(日本語ペラペラ)わざわざ戻ってきて「よかったらこれ使って下さい」と自分の傘を差し出した。満面の笑顔。

③  入り口に立って警備している警察官の方に、散歩中のダックスフントがしっぽふりながら近寄って行って、警察官の顔を見上げた。それを見て
「あら〜」みたいな感じで顔をほころばせる、そして自分も半歩だけ
ダックスフントの方へ近寄る(でも軸足は持ち場に残したまま)警察官
(男性)

④  土曜日の夜、お酒を飲んで自転車を漕いでいて転んでしまったらしい
おじさんに仕事帰りのビジネスマンの男性が「おじさん、大丈夫?」と
近寄って助け起こそうとしてあげていた。

⑤  外を見ながら白髪・着物の品のよい初老の女性と茶髪でモヒカン、
革ジャンの大学生くらいの青年が横並びでお話ししながらお茶を飲んで
いる。モスバーガーの窓際カウンター席。

⑥  大学の入試の日、大学の担当者が駅の改札に向かって、拡声器で
会場に向かうバスが出ているバス停の説明をしている。そのそばを
近所の私立小学校の女子生徒が2人、水たまりに珍しく張った氷に興奮して
「こおり、こおり!」と目を輝かせて通ろうとしている。ちょうど3回目の
説明で「おはようございます」と改札に向かって挨拶を投げかけたら、
こおり女子2名はピタッと立ち止まり、その大学担当者に「おはようございます!」担当者の男性固まる。2秒後拡声器をそっと口から外し、
こおり女子2名に「お、おはようございます」

⑦  駅のホームドアのすぐ前で倒れている女性。恋人らしき男性が介抱して
いるが、終電が近いため周りの乗客は足早に到着した電車へ次々と乗って
しまう。「駅員さん呼んできましょうか」声をかけると「今、呼びに行ってくれてる人がいまして……」倒れている女性は、明らかに顔が真っ青。
先に警備員のおじさんが到着し、乗降客に蹴飛ばされたりしないよう、
女性の周りをガードする。駅員さんがなかなか到着しない。
その時、パンツスーツの女性が音もなくカップルに近づき「はい、これ」
不思議そうに顔を上げる男性。「あったかいのがなくて、ごめんね。
もしよかったら、これ。顔がホントに真っ白だから」とホーム上の
自動販売機で買ったペットボトルの水を渡すと颯爽と去っていった。

もしサポート頂けたら、ユニークな人々と出会うべくあちこち出歩きます。そうしてまたnoteでご紹介します。