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ワーホリを終えて再就職する話④(人脈づくり:パブリックカッピングを通じて)

こんにちは、拓也です。

ワーホリを終えて再就職する話、続きです。
前回の記事はこちら

今回のお話は、現地で人とのつながりを作るために行なっていたことを話したいと思います。

バリスタの仕事をゲットする前から帰国寸前(それこそ帰国の前日まで!)までカッピングに参加していたのですが、その理由について語っていきます。




パブリックカッピングとは

前回バリスタスクールに通う記事を書きましたが、最初の仕事が見つかるまで約1ヶ月半かかりました。

具体的には、

  • 7月下旬:職探しスタート、未経験では無理と悟る

  • 8月上旬:MCA(バリスタスクール)で2週間トレーニング

  • 8月を通して:レジュメ配り、トライアル、パブリックカッピングに通い詰める

  • 8月末:ようやくバリスタとして就職

この期間はほぼ毎日、レジュメ配りにトライアル、空き時間があればFacebook、Instagramで求人を漁るか、働いてみたいにカフェに客として足を運んでいました。

このようにほとんどの時間を職探しに費やしていたのですが、一つだけ、直接仕事には関係のないことに時間と労力を割いていました。

それが、パブリックカッピングです。

パブリックカッピングとは、カフェ、ロースター、生豆商社などが開催している、誰でも気軽に参加できるカッピング(コーヒーのテイスティング)のことです。

これには最低でも週1、開催が多い時は週4で通っていました。


カッピングは、コーヒーの基礎であり、コミュニティの入口でもある

メルボルンにいるあいだ、パブリックカッピングに通い詰めていた理由は二つ。

  1. センサリー(味覚)トレーニングのため

  2. メルボルンのコーヒーコミュニティに入れてもらうため

一つ目のセンサリートレーニングですが、バリスタである以上、これは必須です。

自分が美味しいと思う飲み物をお客さんに提供したいですし、そうでないものは出すべきではありません。ですが、自分の思う”美味しい”を言語化するのは案外難しいです。

例えば、深煎りのコーヒーが好きだとして、どんな部分が美味しいと思うのでしょうか?苦味が美味しいと思う人もいれば、ボディや質感が美味しいと感じる人もいるでしょう。

じゃあそのコーヒーに入っている”美味しい苦味”とはどんな苦味でしょうか?カラメルのような苦味、あるいは苦味そのものではなく、苦味の中に感じられる黒糖のような甘さが美味しいと感じているのかもしれません。

自分の”好き”を言葉にして、誰かに伝えられるように。そのためにセンサリートレーニングが必要だと私は考えます。

その第一歩として、パブリックカッピングは誰にでもオープンな勉強に最適な場所の一つだと思います。


パブリックカッピングを通じて”郷に入る”

二つ目のカッピングに通う理由の説明がまだでしたね。

”メルボルンのコーヒーコミュニティに入る”です。

世界中どの分野においても、そこには自分より何年も前からその土地で、業界で、コミュニティで、活躍し、貢献してきた人たちがたくさんいます。一方で、外の世界からやってくる私のような新参者もこれまた大勢います。

では、先人と新参が繋がるにはどうすればいいでしょうか?
私は、お互いにリスペクトを持って接し、自分のことを知ってもらうことが、人と人を繋ぐ近道だと信じています。

それを、”メルボルン”という土地の、”コーヒー業界”で実践できる場所が、パブリックカッピングだと思います。

コーヒー業界はとても暖かい業界です。

一緒にコーヒーの味について議論しながら、相手に興味を持って話しかけたり、自分のことを話したりしているうちに、そこに自分の居場所ができていくはずです。


コミュニティに”Give”してもらったもの

センサリートレーニングと、コーヒーコミュニティの入口として通い始めたカッピングも、メルボルン生活が後半になるに連れ、大きな力を発揮するようになっていました。

それは通い始めた時から意図していたものではなく、自分がそこに通っているうちに”気づいたらそうなっていた”という類のものです。

具体例を挙げると、少人数で行なっているプライベートなカッピングに呼んでもらえたり、有名なバリスタやロースターの人を紹介してもらえたり、私が小さなバリスタの大会を主催した時も多くの人が参加・協力してくれました。

本当に大勢の人に感謝してもしきれないぐらい、いろんなものを”Give”してもらいました。

自分で言うのはおこがましいですが、それだけGiveしてもらえた大きな理由は、自分もコミュニティに対して、できることをできる範囲でGiveしていたからだと思います。

以前は、そういう人のつながりが煩わしいと思ったり、他人と関わることが億劫になっていた時期もありました。もちろんそういう時期もあっていいと思います。誰とも顔をあわせたくない日だってあるでしょう。

それでも、無理のない範囲で、誰かのためを思って行動し続けることは、結果として人脈を得ることにつながって、より大きなものを動かす力に変わっていくと思います。


おわりに

もしメルボルンでバリスタに挑戦したいと思う人がいるのなら、まずパブリックカッピングに足を運んでみてください。英語が不安でも、コーヒーの知識がなくても大丈夫です。

とりあえずそこにいる誰かに話しかけてみてください。きっとつながりができるはずです。もし人との距離を詰めるのが苦手な方なら、2回、3回とゆっくり通って、少しずつ顔と名前を覚えていけば、周りもあなたに興味を持って接してくれます。

そしてもしそこが気に入ればそのままどっぷりコミュニティに浸かってしまっていいと思いますし、なんだか自分には合わないなと感じたら気の合う人とだけ付き合ってみてもいいと思います。

ひとつ忘れないでほしいことがあるとすれば、もしあなたにGiveしてくれた人がいるのなら、その人に、あるいはその場所に、自分のできる範囲で大丈夫なので、Giveのお返しをしてあげてください。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

それでは、また。


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