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工場跡×音響×映像 -AMBIENT KYOTO@京都新聞ビル地下1階
AMBIENT KYOTO、好評につき12/24まで→12/31までに会期延長。
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そのおかげで、訪ねることができた。
アンビエントをテーマにした
音・映像・光のインスタレーション展
AMBIENT × KYOTO ━━ 世界的文化都市・京都を舞台に展開する、アンビエント・ミュージックの祭典、それが「AMBIENT KYOTO」。
2回目の開催となる今年は、あらたな会場となる京都新聞ビル地下1階に坂本龍一 + 高谷史郎、そして昨年に引き続き築91年の歴史ある建築物である京都中央信用金庫 旧厚生センターにコーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一を迎え、音と映像、そして光のインスタレーションが展開されます。
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昨年も訪ねていたのだけど、
個人的には今回のほうが、より「入って」いかれた気がした。
新聞社の印刷工場跡へ
さきに引用した概要にあるように、今年は2会場で展開。
本稿では、わたしにとってはより印象的だった、坂本龍一 × 高谷史郎@京都新聞ビル地下1階のほうを紹介する。
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とてもわかりやすい、地下鉄駅直結の会場。
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諸注意を聞き、承諾のうえ、階段を下っていき、
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地下空間へ。
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新聞社地階の、元印刷工場。
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工場時代の名残が、そのまま残る。
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高→低、低→高、解像度を行き来
会場前方には巨大スクリーンが備えられ、音楽と映像が流れていく。
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場所によって聴こえ方が異なるので、移動しながら聴くことがおすすめ、とのことだった。たしかに、場所によっての聴こえ方も、もちろん見え方も違う。
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アンビエント・ミュージックを拡張する、
あらたな視聴覚体験
本展は、京都の風土・文化・人々と共に作りあげ、この地ならではのアンビエント・ミュージックの祭典として世界に発信していきます。
それぞれの作品にスペシャライズされた展示室内で音響ディレクターのZAKによって緻密に設計された音空間に包まれ、作品世界を拡張する映像と光の演出によって、私たちを取り囲む気配/空気/雰囲気が変わる、あらたなアンビエント・ミュージックの視聴覚体験となるはずです。
そして、映像にもふしぎな特徴があった。
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左側から右側へ、またその逆へ。
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さまざまな映像が、徐々にモザイクに、そのあと線になっていく。またその逆で、線やモザイクの解像度が徐々に解像度を増していく。
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すばらしい音響とともに。それが本作の基本的な構造だ。
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AMBIENT、の捉え方
本展の、特に坂本龍一作品はとても良い、という評判は聞いていた。
10月末に上洛したさいに鑑賞しようと思いつつ、幸運な出逢いに恵まれた結果、本展の鑑賞は年末に先送りになったのだけど、
ほかの予定もあるなかで、会期が延長されたのは特にラッキーだった。
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アンビエントと京都の共創
さまざまな解釈をもつ「アンビエント」という言葉。私たちの生活を取り囲んでいるもの、その周囲にあるものが「アンビエント」であり、アンビエント・ミュージックはそれが流れる環境・風土の一部となる音楽ともいえます。変化を続ける社会のなかで、この定義もまた変容し、多様化しつつある現代。「アンビエント」な感性は、これからの人間が環境・地球とどう向き合っていくべきかといった新たな価値観にもつながっています。
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目の前で、音とともに映像世界が展開し、
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自分の意識が、この広い工場跡地じゅうに、隅々まで拡散するような感覚が味わえる。
狭く閉じた空間で聴く音楽とは、そこに大きな差があって(閉所が少し苦手なためかもしれない)、わたしにとってはそのほうが心地よかった。
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観客は、ゆるやかに会場内を巡り、あるいは椅子で休んで、
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それぞれの形で、音に入りこんでいく。
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とても自由に、気が済むまで浸る。
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気が付けば、入場してから2時間近くが経っていた。リピーター用の半額券も販売されていて、叶うなら再訪していただろう。
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AMBIENT系の作品鑑賞は、東京を含めると3回目だ。
当初はかなり頑張って、何とか理解しようと努めていた気がするが、その方向じゃなくていい、ということだけはつかめてきた気がする。
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