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スクワットで頭が痛い!それ、労作性頭痛です!

スクワットなどの筋力トレーニングによって、労作性頭痛と呼ばれる頭痛を引き起こすことがあります。労作性頭痛は、運動によって誘発される頭痛で、ズキズキと脈打つような痛みが特徴です。

労作性頭痛は、以前は「一次性労作性頭痛」や「良性労作性頭痛」とも呼ばれていました。頭蓋内に病気が存在しない状態で、脳のCTやMRI検査をしても異常が見つからない一次性頭痛(いわゆる頭痛もちの頭痛)のひとつです。

労作性頭痛の症状には、次のようなものがあります。
* 両側、拍動性疼痛、全体から側頭部の頭痛
* 体動、咳、暑さ、寒さ、高地で悪化
* 時に嘔気あり

筋トレによる頭痛の原因としては、次のようなことが考えられます。
* 筋肉への血流が増加して一時的な血流の変動が生じる
* 後頚部の筋肉に過剰な負荷がかかる
* 脱水症状
* 酸欠状態

労作性頭痛の治療には、インドメタシンが有効です。多くの労作性頭痛は1-2か月で消失するようです。その間は運動を控えるように指導されます。

労作性頭痛の対処法としては、次のようなことが考えられます。
* 運動量を調節する
* 後頚部の筋肉に過剰な負荷がかからないようにする
* 十分にウォームアップする
* 十分な水分補給を行う
* 痛みを感じたら運動を中止する

また、もともと片頭痛などの慢性頭痛をお持ちの方は、筋トレやスポーツなどによって頭痛が引き起こされることがあります。

労作性頭痛と似た頭痛に、咳やいきみで誘発される咳嗽性頭痛や、性行為に伴う性交時頭痛などがあります。これらの頭痛は、くも膜下出血や椎骨動脈解離といった脳血管障害による頭痛と見分けがつきにくい場合があります。医師の診察を受けることを検討しましょう。

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