4,400円で手に入れたターンテーブルPIONEER PL-1100D
お久しぶりです。6月後半から7月前半やけにバタバタして更新ネタがないなぁと思っていました。
無理に更新するものでもないしと思いながらも田舎の中古屋散策をして、面白いモノを手に入れてしまいました。
パイオニアのレコードプレーヤーPL-1100Dを手に入れたお話しです。
1974年頃に39,800円で発売されていたダイレクトドライブ方式のレコードプレーヤーで重量は6.5kg。手に入れたのはホワイトオークではなくホワイトオーク「調」のデザイン。この時代あるあるというか、パッと見では気付かないくらいに自然な白木調で安物だけど安く見えないです。
手に入れた個体の程度も、価格からするとかなり良い感じです。それでもS字アームはポツポツとサビが出ていたり、操作ボタンなどはくすんでいたり、ストロボタイミングライトの足のあたりの白木調プリントが盛り上がっていたりはしています。
ストロボタイミングライト付きです。ただしクォーツロック機構は無いため、自分で一度調整する必要があります。一旦調整を決めると速度を一定に保ってくれます。一度このストロボライト付き使って見たかったのです。適度に手間が掛かるところが良い感じです。
アームはS字型ですし、針圧調整も一般的に出来ますしアンチスケーティングも効きます。ラテラルバランサーも手に入れた状態のままで特に不具合ありませんでした。
針の上げ下げはレバーで出来ますが、レコードをかけ終わった時のオートリターンはしてくれないため、頻繁にレコードプレーヤーに駆け寄ることになります。
こういう手間の掛かるヤツが逆にかわいいって気持ちがしています。
手に入れた時カートリッジ付きとはいえ針が曲がっていたので使いませんでした。
それ以外完動品でした。電源とRCAケーブルは交換したのかとても柔らかかったことでしょうか。このパイオニアのPL-1100D手に入れたのは、ヘッドシェル付きモデルで安かったからです。
純正ヘッドシェルにオルトフォンVNLを取り付けてみました。
メインで使っているPro-Jectのターンテーブルはヘッドシェルが直付けなのでカートリッジは一度取り付けたら交換が結構面倒くさいのです。
それと、オルトフォン 2M REDカートリッジと赤いヘッドシェル付き限定モデルがだんだん品薄になってきてちょっと値が上がり出しそうなのでつい手を出したのです。
赤いヤツを付けるとこんな感じ
赤いヘッドシェルとホワイトオーク調のバランスは「似合わない」。
まぁ、やってみないと分かりませんからね。失敗も経験ということで、4,400円ですから傷は浅い。ハズ。
ただ、安いからと言っても機能を端折ってはいないし、オーソドックスなカバー付きのターンテーブルはことの他使い勝手が良いですし、音も悪くないです。結構いい。Pro-Jectのベルトドライブは何かと気を使ってしまい、パイオニアさんは使ってて楽しく満足度高いですね。
オルトフォンの安い方の2種類のカートリッジ、VNLと2M REDの音の違いもヘッドシェル交換とバランス調整の2〜3分で切り替えられます。正直楽しいしとても快適です。
今はParc Audioの8センチのアルニコウッドコーンスピーカーとビクターのAX-V1-Nアンプに繋ぐシンプルな構成で聴いています。
音の違いを云々するのは得意じゃないのですが、2M RED。評判高い訳が分かります。高音の解像度が違う。じゃあVNLがダメか?というとそんなこと全然なくて元気の良い楽しい音がします。
Parc Audioのスピーカーは繊細な音が得意で2M REDとの組み合わせにも合います。
喩えるなら、マイルスデイビスのトランペットが浮かび上がって立体的に聴こえます。いやもうマイルスさんただでさえ目立ってるんだから。と感じるくらいです。
VNLのトランペットの音は2M REDのサックスの音に聴こえてしまうくらい自己主張が控えられて鳴り方が違うのには驚きました。
VNLカートリッジはあまり腰を据えてじっくりではなく音を流して聴くのに刺激が強くなくて良い感じ、音をあまり作っていないようなオーソドックスな音が聞こえました。
あと、2M REDは、Pro-Jectのターンテーブルと合わせるとせっかくの赤いヘッドシェルが使えないのがちょっと勿体ないですね。
オルトフォンのカートリッジ、MC Diamondと言わずとも、コンコルドやMC型SPLシェルカートリッジも聴いてみたくなるからこの沼はまだ入り口にすら立っていないのだと。入り口でワナワナとビビってる感じです。
それでもOM-10はいくつもりです。
その理由はこちらの方のブログを読んで。
今はトーレンスのターンテーブルにオルトフォンSPUを付けJBLのL88 NOVAで聴いておられるとのこと。目指す方向性として見ると私の100歩先を進んでおられるご様子がありありと見え、勉強になります。
オーディオも街歩きも大通りを外れて寄り道をして、また大通りに戻ることの繰り返しの冒険が楽しいのですね。
それではまた