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情シスが知っているPL、BSの話

この記事は、corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#3 Advent Calendar 2020 の4日目の記事です。
https://adventar.org/calendars/5605

私のいた会社では、稟議資料の中で求められるので、後輩ちゃんに教えるつもりで書きます。

例として、認証基盤導入プロジェクトにおいて、パートナーからもらった見積りがキャッシュアウト、PL、BSにどのようにあらわれるかを示していきます。

PL、BSとは

言葉の意味としては次の通りです。私は、PLが損益計算書、BSが貸借対照表と知っているだけです。

PL(損益計算書)

損益計算書(PL)とは、収益、費用、そして純利益の状況を示した書類です。収益は売上や営業外収益、特別利益に分けれ、費用は売上原価、販売費及び一般管理費、営業外費用や特別損失、税金等に分類されます。また、純利益までに段階的に利益が算出される形で書類が作成されます。

BS(貸借対照表)

貸借対照表(BS)とは、資産、負債、そして純資産の状況を示した書類です。資産は、お金か、お金になるもの。負債はお金の支出が発生するもの、他人から調達したお金。純資産は自己資本とも呼ばれ、資産から負債を差し引いた純額の自身の資産です。


詳しい解説はGoogle先生へ。

プロジェクト概要

プロジェクトの例として、認証基盤を導入することを考えます。

前提

・ユーザ数は、200人
・認証基盤は、AzureAD P1を採用する
・オンプレADは、持っていない(AD連携を考えないため)
・連携するアプリは、4つ
・アプリの連携は、2段階に分けて実施する
・パートナーに全面的に支援してもらう

見積り

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合計8,412,800円 けっこうなお値段ですね。

スケジュール

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・本番稼働は、9月吉日
・フェーズを3つに分割する。それぞれのフェーズで検収を実施する。
・フェーズ1. 要件定義、POC
・フェーズ2. 認証基盤の本番稼働まで
・フェーズ3. 対応アプリ2本追加
・Azureは、環境構築時に必要なので、6月より利用開始する

キャッシュアウト

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検収を実施したら支払いが発生する。サービスを利用開始したら支払いが発生する。普通の話かなと思います。

実際の支払いは、月末締め翌月25日払いなど会社ごとの支払いサイトに依存します。長ければ長いほど、発注側としては嬉しいらしいです。

会社経営としては、売掛の回収は早くして、買掛の支払いは先延ばしするのがいいそうです。CCC(Cash Conversion Cycle)とかいいます。(全くわからん)

BSインパクト

会社ごとの会計基準による部分はあります。

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(BSに経費という表現は違うかもだけど、こう表現してたので)

BSは、投資(資産)になるか、ならないかがポイントです。何が投資に当たるかは、最終的には経理担当者のお気持ちだと思ってます。

基本は、将来に渡って価値を生み出し続けるものが投資(資産)だと認識してます。そして、資産には、有形固定資産(ハードウェア)と無形固定資産(ソフトウェア)があります。資産は、直接購入したもの以外にも、その資産構築、開発に関わった工数も対象となります。

クラウド利用(AWS利用料や今回の場合はAzureAD)は、自社の資産にあたらないので、基本は経費だと思います。一方で、クラウド上でシステム、サービスを構築するための工数や費用については資産化が可能です。このあたりも経理担当者と要確認です。

「フェーズ1. 要件定義、POCは、投資ではない。」としました。資産を作成する直接的な作業ではない。と判断され経費にされた苦い経験があるので。。。(予算申請の時に投資、経費と分けて申告するので、想定してる区分と異なる結果となり予算不足になって、、、みたいな話になる)

ここの経費の説明は次でします。

PLインパクト

これも会社ごとの会計基準による部分はあります。

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BSとの違いは、投資の部分が減価償却に変わっています。投資(資産)は劣化していくという考え方で経費に参入してきます。ここでは60ヶ月(5年)償却としています。つまり投資の60分の1を毎月の経費に考える必要があります。

償却期間は、法律に規定されている内容もしくは、各社で設定した内容にしたがいます。法律より短い償却期間はNGだが、長い分は問題なかったと思います。

次に経費、特にAzureADの1,612,800円について。キャッシュアウトとしては、6月に1年分を一括支払いをしますが、PLでは、毎月に分割します。会計上は、6月の支払いを仮払(前払い?)費用として計上し、実際にその機能を使った月に月当たりの費用を計上するそうです。1年分の一括前払いでも費用は毎月分割して使っていると考えるそうです(このあたりからホントわからん)

最後に、保守サポート1年間が表現しきれなかったので説明します。9月稼働より保守が始まり、1年間としています。1年後の検収で支払いという設定なので、1年後に一括で経費として計上する必要があります。会社としては、役務を提供してもらっているが、支払いを先延ばししているという考えになるのでしょう。

おわりに

会計を理解することが事業を理解することとは思いませんが、システム導入のために会計知識が必要なら学んでいきましょう。という心意気です。

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