夜明けのジムの愉快な仲間たち その1

実際は仲間なわけではない。


しかし、夜明けスポーツジムには

いろいろな(といっても昼間や夜にくらべると人は少ないけどね)方々が

やってくる。


その中にはかなり個性的な人もいる。


俺は日々の生活費を稼ぐ労働の前に

近所のスポーツジムに行くのであるが

そこに3日に一度くらいやってくる

おじさんがいる。


いや、おじさんといっても

たぶん俺よりは年下だ。


もうある程度年がいくと

年の差は関係なく

おじさんという一つの種族であり、カテゴリーである。

こなき爺もあかなめも

妖怪というカテゴリーに属しているのと同じである。


その彼


特に彼が人目をひく存在なわけではないが

無意識に人間ウォッチングをしてしまう癖のある俺は

どんな人がどんなトレーニングをやるのかを

つい横目で見てしまうのである。


彼は瘦せ型

いつもブルーのウィンドブレーカーに

茶色のキャップをかぶっている。


ジムに来ると

彼はまず必ずサイドレイズマシンに行き

トレーニングをはじめる。


軽い重量で

45度くらいまで肩を上げ

たぶん、15~20レップくらいを

3セット。


そのあとは

アブダクション(負荷をかけて足を開くマシンね)をやり

アダクション(これは逆に足を閉じる方のマシンね)をやる。


以上。


これで終わり。


バーベルにもダンベルや

シットアップ台はもちろん

ラットマシンなどにも一切近づかない。


10分少々のこのいつものトレーニングメニューを終えると


おもむろに

彼はシャワー室へと向かう。


そして、このシャワーが

トレーニングより長い。

ほぼ、30分以上は

彼は出てこない。


ここは、ラブホテルかっ💢❗


いや

そう思うのは

単純に俺が女性といたすときだけ

シャワーが長いからなのだろうけど・・・。


彼とはもう1年くらいの付き合いになるけど(なんの付き合いだ)

もちろん体形.はまったく変わっていない。


それでも、3日に一度くらいの割合で

ふらりとジムに現れては

ちょこちょこっと体を動かし

ゆったりとシャワーを浴びて

ユルユルと満ち足りた顔で歩いて帰ってゆく。


謎すぎる。


俺が知らないだけで

三角筋の横と

太ももの内側と外側の筋肉だけを

維持すべきスポーツでもこの世にはあるのかしら?


はたまたそこの筋肉だけが

絶対に必要な職業が・・・。


あるいは

実はシャワー室が

彼の目的で

そこで謎の組織や生命体と

交信しているのかだろうか。


という話である。



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