INFJ+HSP観察記 優しい人が優しい理由を考えたことはありますか
長女に薦められ、池袋にある美容室へ行ってきた。そこで担当の美容師さんに「あ、Nanさんのお母さん? 娘さん、めっちゃいい娘ですよねえ。」と言われ、シャンプーをしてくれたNanと同じ歳くらいの女の子にも、ほぼ同様の言葉をかけられた。
INFJの娘を持つ私は、このくだり、これまでに何度も経験している。
今は大学生なので、他の保護者と知り合うこともなくなったが、中高6年間では本当に良く言われた。高校では、「うちの子はNanちゃんがいるから不登校にならずにすんでいる」と、ある保護者から感謝の意を表され、卒業時に彼女が友人達からもらったメッセージには、示し合わせたかのようにその優しい性格を称賛する言葉が並んでいた。
褒められているのは間違いないし、母親としては普通喜んでいいところなのかもしれないが、実情はもう少しこじれている。
Nanは生粋のINFJ-Tであり、HSPというおまけまでついています。
彼女がこの性格診断を見つけたときは、興奮して私に知らせてきました。
「ママ! ママ! 私これだ、生きづらい理由が分かった!」
私は占いとか性格診断にたいして「なるほどねえ」と関心はするけど、その後すぐ忘れてしまう。次女もそうで、面白がりはするけど、その結果についてその後どうこう振り返ることはない。
Nanは違う。自分だけが患っているように思える生きづらさは一体なんなのか、思春期からずっと考えていたらしい。
このような例えで気を悪くされる人がいたら申し訳ないが、体調が長くすぐれなかった人が、ようやくちゃんとした病名が付いてほっとした、という話とよく似ている。
INFJ-Tの特性は、Nanから伝え聞くことばかりで、診断の正しい?定義を私は知らないのだけど、その示されている特性が、怖いくらい自分にあてはまっていた、というのだから、彼女の言動=INFJ-T(+HSP)の特性とみてほぼ間違いないのではないかと思う。(違っていたらごめんなさい)
INFJは周囲の人に優しい。知人だけではなく、利害関係のない人にでも優しく接する。だから至極当然に「優しい人」と形容される。
でも・・
私はラジオから流れてきたこの歌詞を聞いた時、飲んでたコーヒーを吹きだしそうになった。
まるでNanのことじゃないか、と。
彼女が優しいのは事実です。
でも、心根が優しいから自然に優しくできる、というよりは、「人は優しくなければいけない」という信条のもと、それを「自分に課している」部分があるんです。で、そこから思いがけず逸れてしまった自分に気づいた時は、誰に咎められてもいないのに1人勝手に落ち込みます。
ちなみに母親である私にそんな聖人のような信条はないです。必要あらば嘘をつくし、その後振り返って後悔することもない。
だから彼女がそういう思考回路になっているということを初めて聞いた時は、シンプルに驚きました。
例えば、彼女が誰かにいじめられたとします。(注:INFJは性格が良いので、いじめられにくいという定義のようですが、彼女はその他複合的な理由である一部のいじめの対象になりやすい)
いじめられたら頭にきますよね。で、友達に愚痴ったりする。やりかえさないまでも、そのいじめっ子が困ったらわざわざ手を差し伸べようとは思わない。
でも、するんですね・・INFJは。
なぜかと言うと、そうするのが信条だからです。
で、時々そうできなかったりすると、自分に対してものすごく落ち込むんです。自分に意地悪する人に対して優しい気持ちを持てなかった、という信じられない理由で。
ふー。
ほんと溜息でます。
世の中に意地悪な人なんてたくさんいるんです、そんな事で落ち込んでいたら毎日ヘトヘト、いくらエネルギーがあっても足りない。
あなた、そりゃあ生きづらいわ、って思います。
信じられないくらい性格の悪い人に会うと、(うわ、性根くさっているなー、どうしてこんな風になるんだろ・・)とか思ったりしませんか。
ニュースで犯罪者とか見た時も、毒親だったのかな、とか、きっと家庭環境が悪かったんだな、とか、その理由について考えを巡らせたりする。
「犯罪心理学」なんていうものもあるし、人は「悪」の理由には興味があって、それを解明しようとする。
でも、優しい人と会った時は、考えなくないですか。(なんでこの人はこんなに優しいんだろう・・)なんて。
優しくていい人だなー、とか、同じ職場でラッキー、くらいは思っても。私は若い頃考えもしなかったです。優しい人はどうして優しいか、なんて。
でも「優しくあること」にもきっと色々な理由があるんです。
もちろんINFJ以外にもたくさん。
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