ワンオペ育児は人を殺す
先週、久しぶりに中学校の同級生と話す機会がありました。
その彼女の話。
彼女は現在2児の母。子どもは年子。
旦那さんは激務+出張が多く、家にいるときは家事や育児に積極的に参加してくれるものの、基本的には家にいない。
彼女も旦那さんも、両親が頼れない状態で、自分たちで何事もやるしかない。
上の子は多動っ気があり、2人目妊娠中は車もなかった。(ちなみにど田舎)
買い物も一苦労。どこかに出かけようという気力もない日々。
そんな状況で、彼女は追い詰められてしまった。
妊娠鬱+切迫早産になり入院。
2人目が産まれてからも、子が可愛いとは思えず、育児を放棄してしまった。
何かが切れそうになった時、無意識下で病院の先生に電話をし、親子共々保護されたらしい。
現在は、下の子を乳児院に入所させ、上の子と暮らし、自分の治療をしているらしい。
少し、体調も安定してきたらしく、下の子もすごく可愛いと思えるとのこと。
「なんであの時全く可愛いと思えなかったのか不思議でたまらない。こんなに可愛いのに」と本人談。
下の子と早く暮らせるように、治療も頑張っているらしい。
SNSをやっているとたまに「子どもを産んだのは自己責任」という言葉をよく目にする。
確かに、決めたのは自分だろう。
でも、前にもどこかに書いたように、自己責任で全て片付けてしまっていいのだろうか?
人間は、確実な未来を予知することはできない。
子どもを産む前は、育児の理想しか目に入らなかった。
優しい旦那、可愛いこども、育児や家事を楽しむ私。
そして、どんな子が出て来るかわからない。
正直、育てにくいと感じる子もいるだろう。
私の子は1人目2人目はイヤイヤ期はほとんどなく、そこでの悩みはあまりなかった。(他の悩みはたくさんあったよ)
現在3人目、1歳2ヶ月。イヤイヤ期に片足突っ込んでる。
0歳の頃から、泣き声の大きな子だった。
意思表示ができるようになってからは、嫌なことがあるとすぐに「キィー!!!!」と騒ぐ子。
3人目だからなんとかなった説ある。というか、今でも疲れている時は「勘弁してよ…」って思うことも多い。
育児がこんなに子によって様々なんて知らなかった。
これは全部自己責任で片付けていい問題ではないと思う。
子どもを産んだって、母親だって1人の大切にされるべき個人であることに変わりはない。
でも、母親になった途端のプレッシャーは半端ない。
仕事を熱心にすれば「赤ちゃんの頃から保育所だなんて子が可哀想」
専業主婦になれば「楽なんでしょ」「お金あるんだね」「仕事を辞めるべきではない」
パートに出れば育児と仕事の両立を求められる。
母親になった途端に、求められるものが多くなる気がする。
でも、「つらい」と声をあげれば「自己責任」の声が重くのしかかる。
そんな世の中でいいのだろうか。
彼女はそんな圧力を無意識に感じ、自分にプレッシャーをかけ、限界が来てしまったんじゃないだろうか。
「施設にだけは入れたくなかった」
「できるだけ早く迎えに行けるように頑張っている」
そんな言葉をたくさん聞いた。
施設に入れるのが嫌なのもわかる。
でも、子どもとあなたの2人の命が今あるんだから、その時の最善だったのではないだろうか。
「頑張っている」
頑張りすぎないことを頑張ってほしい。
子どもも大切だけど、まずは自分を大切にしてあげてほしい。
子どものためにと考えすぎなくていい。自分が楽な方を選択してもいい。
ワンオペ育児は確実に人を殺す。
産みたい人が産めるような、育児をしている人がもっと楽しく育児をできるような
そんな社会にもっとなったらいいのに。