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中肉中背女子がBEST BODY JAPAN大会を見に行った感想

私はジムに通っているんですが、そのジムに通っている女性の方がBEST BODY JAPANの大会に参加されるというので観覧に行ってきました。

BEST BODY JAPANコンテストとは・・・
「日頃のトレーニングの成果を発表し、外見の美しさを評価する大会」のようなものです。

所謂ボディビルの大会ですね。


大会自体は47都道府県、各地で行っています。
今回私が観覧しに行ったのは奈良県大会。

ボディビルの大会ってテレビで見たことがあるんですが、とにかく声援がすごいらしい。

「1番ー!!よっ!肩メロン!」

「3番!筋肉はじけるぞー!かっこいい!!」

こんな風に応援の方が選手に注目してらおうと、ユニークな声援を送るそう(笑)


モリモリの筋肉も当然見たいですが、それより笑ってしまいそうな声援や雰囲気に興味があって今回参加してみました!

ところが時節柄、コロナの影響で声援禁止、応援はすべて拍手とのことで期待していた雰囲気は感じ取れませんでした。

ざんねん・・・。

でも半日かけてBEST BODY JAPANの大会をじっくり見てみました。

すると私の性格がひねくれているのか、女性部門を見ていると何とも言えない違和感・・・。

思わず首を傾げてしまうモヤっとポイントがいくつかあったのでまとめてみます。



モヤっとポイント①審査基準「人気者じゃなきゃだめ?」


BEST BODY JAPANには性別、年齢、部門が細かく分類分けされています。

・ベストボディ・ジャパン部門
・モデルジャパン部門
・マッスルモデル&フィットネスモデル部門

それぞれ審査基準が違っていて、

たとえばベストボディ・ジャパン部門だと健康美をもったバランスの取れた身体美、モデルジャパン部門は引き締まった身体やスタイルの良さ、マッスルモデル&フィットネスモデル部門はバランスの取れた筋肉美が評価されるそうです。

まずここでモヤっとポイント①

ステージ上で身体の美しさをアピールするだけでなく、知性、品性を審査するため、SNSの投稿内容で人間性を確認し審査に加味するそう。

う~ん、それってどうなんだろう・・・。
それって単純に考えたらSNSでの人気者が有利になるんじゃない?

人間性なんてSNSの投稿だけで推し量るなんて難しいし、身体美を評価するコンテストで勝つためにSNSを始めて、更にいい子ちゃんを演じなきゃいけないの・・・?

せめてステージ上での質疑応答やアピールならまだしも「SNS上で」というのが運営側の宣伝に利用したい気持ちが透けて見れる気がしました。



モヤっとポイント②男性と女性・評価基準の違い「女子はお尻ぷりぷりじゃなきゃいけないの?」

男性部門では筋肉の大きさやバランス、そしてそれを魅力的にアピールするウォーキング、ポージングが主な審査基準になるそうです。

それはよくわかる。

だけど女性の部門では上記の基準に加え、スタイルや顔の美醜、髪形や水着の色なども審査に加味され、素人の私からすると「え!?トレーニングと関係ないじゃん!」と感じてしまうんです。

特に感じたモヤっとポイント②
「お尻はぷりぷりじゃなきゃいけないの?」

女性のパンツウェアはお尻が半分出ているような、お尻の形がくっきり強調されるようなデザインのもの。

男性は膝上までのハーフパンツのようなウェアなのに、なぜ女性だけそんなに露出度が高いのでしょうか?

参加した選手の女性曰く、「女性はお尻にほどよく肉がついていてぷりぷりなのが高評価になる」とのこと。

女はお尻ぷりぷりじゃないといけないのか?

ちょっと凹んでいても、筋肉質でも、骨が出ていても・・・お尻はお尻じゃん!

ぷりぷりじゃなきゃいけないなんて誰が決めたの!?


このあたりから外見を評価する審査基準そのものに違和感を感じ始めました。

さらに「女はこうあるべき」というステレオタイプが審査の片鱗に見えてしまって拒絶反応が出てしまったのかもしれない。

だけどよくよく考えてみると、私だって男性の部門を眺めながら「やっぱり男は筋肉モリモリが素敵だよね~」なんて。

呑気にブーメランをぶん投げていたことに気づきましたよね・・・。


気づいたこと「やっぱり外見の呪縛からは逃れられない」


子供の頃、私は自分の身体にコンプレックスを抱いていました。顔はパンパンだったし、お腹はぽこんと出ていたし、顔の造りも全然好きじゃなかった。

周りからきっと馬鹿にされているんだと信じて疑わなかった。そんな外見から、いつも自分に自信がなかったし、自分のことが好きじゃなかった子供時代。

そんな子供時代を経ているので、外見で判断されることに人一倍敏感なのかもしれないです。


そして気づいたこと。

BEST BODY JAPAN と同じく私の心の中にも「審査員」と「審判員」がいるということ。

■「審査員」は自分に対しても、他人に対しても、外見によって評価を下しているもの。
それはきっと抗えない本能のようなものだと思います。

■「審判員」は外見だけで判断する審査員を抑制し、中身を含めた公平な評価を下そうとするもの。
きっと理性だとか、そんなもののじゃないかな。


「I feel pretty」という映画、見たことありますか?

自分の容姿に自信がなく、仕事にも恋愛にも積極的になれない主人公・レネー。ある日、トレーニング中に頭を強打して気絶。目が覚めたら絶世の美女に変身していた(と思い込んでいた!)彼女はその美貌から自信を持つようになり超絶ポジティブに。見た目はそのままで意識が変わっただけで彼女の人生は思わぬ方向に変化していくことに!

映画「I feel pretty」


この映画、大好きなんです。

主人公の女の子・レネーは容姿にコンプレックスがあり、男性はデブで可愛くない自分を好きになるはずがないと思い込んでいましたが、あるハプニングで超絶ポジティブになり、外見よりもっと大切なことがあることにと気づく、そんなお話です。


外見と意識は相互に影響しあっていますよね。

大切なのは今自分がどちらに支配されているかを知ることじゃないかと思うんです。

外見に自信を持てば意識が変わる場合もあるし、意識が変われば外見が良くなる場合もある。

つまり「審査員」か「審判員」、どちらが自分の中で力を持っているか。



BEST BODY JAPAN大会を見て感じた違和感の正体は、私の中の「審判員」が引き起こしたんじゃないかと思います。

私は特に女性に対して、偏見のようなことに強く反発するようです。

胸があって、ウエストが細くて、お尻がぷりぷりなのが女性として素晴らしい?もっと他にも見方があるんじゃないかな。

しかし私も男性に対して、筋肉美と男性としての評価を等号で結びつけてしまったので、私にも偏見のような「審査員」がいることにショックも感じました。

私もまだまだ狭い価値観の枠でアップアップしているに過ぎないようです。

もっと様々な体形の美しさを知って、みんなで分かち合えたらいいのに。

そんな場がもっとあればいいのに。

そんな勝手なことを心の隅で感じていました。

そして中肉中背の美しさも誰か感じてくれませんか?



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