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深く傷ついた心は癒されないのかもしれない。でもそれでいいんだ
ヒロシとBUCK-TICK櫻井さんの出ていた達人達を見た。お互いが相手の話している事をしっかり理解しようとしていてとても良かった。上っ面ではないディープな対談だったと思う。
その中で櫻井さんは幼少期の父親の飲酒について、ヒロシは学校でのカーストが低かった事について触れていた。
なんだか複雑な気持ちになってしまった。芸能界で地位を築いている二人が30~40年位前のこころの傷について語っている。最近の私は、今が充実していたら過去の傷で悩まされる事が減ると考えていたので面喰らってしまった。この対談を見て、何年経とうがこころの傷というものがなくなることはないのだと思った。そういえば、義祖父も小さな頃に母親を亡くしたことを何度も話していた。80年前の話なのにその辛さは鮮明に覚えていた。
浅くて新しい傷は治りやすい、深くて古い傷は治りにくい。体の傷と同じようにこころの傷にも治りやすさには違いがあるのだと思う。例えば擦り傷はすぐ治るが、足を切断する怪我を負ってしまったら復元はできない。それと同じように心の一部が損傷しまっても復元することはできないのだろうと思う。
心が傷ついて生きづらい、何とかしたいと思ってもがいていたけど、なんともならない時に必要なのは傷ついた心を治そうとすることではなく、義足や車イスの様に不自由を補って生きる手助けをしてくれるものを手に入れることなのかもしれない。
心の傷が無くならないものなのだとしたら、それがそこにあるものとして受け入れ、つらい気持ちを感じながら、今できる範囲で自分を楽しませる工夫をして、不自由といくらかの喜びを感じながら生きていくしかない。不自由が減らないならば、できるだけ喜びを増やしたい。櫻井さんとヒロシは孤独を楽しんでいた。私も他人と違うことを良しとして快適でいられるように環境作りをしていきたい。
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