お肌と丁寧に付き合う。人生に丁寧に向き合う。
外見は内面の一番外側、という。
皮膚は、体の一番外側の臓器であり、脳と皮膚はつながっている。
受精卵までさかのぼると、人間の皮膚と脳は外胚葉から派生したものであり、ルーツが同じなのだ。
これを美容業界では、皮脳同根という。
また、腸も第二の脳と言われ、腸脳相関という言葉もあるが、そのお話はまた次の機会に。
皮膚と脳のつながりは、QOL(quality of life/ 人生の質)と密接に関係している。
実は、皮膚にはアドレナリンやドーパミン、セロトニンなどの、プラスに感情が作用する脳内物質を感じとる受容体がある。
腹痛のときに手でお腹をさすると痛みがやわらぐし、お風呂に浸かったときやマッサージをしたとき、気持ちがいい。
また、肌が合う合わない、鳥肌が立つ、などの言葉もある。
わたしたち人間は、肌で感じて、感情を作り出しているのだ。
人生の質を考えたとき、大切なことは、日々をどんな気分で過ごしていくかということである。
毎日をご機嫌に過ごしているから、人生が楽しい。毎日を不機嫌に過ごしているから、人生がつまらない。
一瞬一瞬、一日一日の積み重ねが、人生だ。
だから、毎日のご機嫌のために、自分のホルモンの質を良くすることが大切。
簡単な方法としては、マッサージ。
まず、皮膚に触るという行為そのもので、幸せホルモンが出る。
そして、血行促進を促し、毛細血管が拡張して、リラックス状態となる。
そうすると、身体のすべての細胞に栄養を与えているのは血液であるから、肌ツヤも土台から変わってくる。
また、皮膚は光や音、温度を感じることができるという。
だから、赤外線を当てる、ある一定のヘルツの音を聞かせる、36〜40度に皮膚表面温度を保つこと。
すると、バリア機能の改善力がアップする。
逆に、皮膚のダメージはメンタルのダメージとなる。
朝のお肌の調子で、その日の気分の良き悪しが決まることは、女性の皆さまは経験がお有りだろう。
身体にとって、皮膚は外界の刺激から保護し、内蔵を収めるための器なのと同時に、実は精神のバランスを整えるためにも、必要不可欠な臓器なのだ。
自分の外見のケアをきちんとしていくことは、人生の質を上げていく上でとても重要なポイント。
ぜひ、自分の身体を大切にしてほしい。
○参考文献『皮膚は考える』傳田光洋