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私の休日の過ごし方【霞ヶ浦】

「銚子丸以外の寿司が食べたい」

海のない埼玉県で突然子どもがそう言ったから、Googleマップを開き車を走らせることにした。

よし、今日はここに行こう。

寿司

1位の琵琶湖と3位の北海道サロマ湖にはさまれて、日本で2番目に大きい湖が茨城の霞ヶ浦だ。

高速を降り、信号待ちの瞬間にGoogleマップで「寿司」と検索して、ランチがやってる1番評価の高い店を10秒で探して設定する。

それは住宅街にポツンとある寿司屋で、ガラリと扉をあけると三連休なのにお客さんは私たちしかいなかった。

ランチメニュー3種類から選ぶ仕組みだ。

お店には若い息子さんとお母さんが厨房に立って作ってくれる。

いいなぁ、息子さんと一緒にお寿司屋さん。
お母さん幸せだろうな。

しばらくすると注文した品がでてきた。

ローストビーフと寿司セット
お寿司に醤油塗ってくれてて優しい


子どもは手巻き寿司を与えると騒がずに黙々とつくってくれる。
メニューにあって大変ありがたい。

「埼玉から唐突にお寿司が食べたくなって、初めて霞ヶ浦に来たんですよ。
来たことない場所だったから、行ってみようってなって。
Googleマップで調べたらこちらのお店が評価が高かったので選びました。ここだ!ってなっていくぞー!って言って。

今から子どもと遊びにも行こうと思うのですが、オススメの場所はありますか?」

次なる目的地を定めたい気持ち
現地の人にきくのが1番だと信じてる


「ありがたいけど、なんもないねぇ。
本当、ここはなんもない。

あれか、イオンならある。」

イオンならある!!
個人商店が一番勧めてはいけない資本主義スポットをおすすめしてくれて笑った。

ちなみにイオンは私の居住地にも点在する素敵スポットだ。

遊ぶ場所がイオンしかなく、「どこ行く?」と訊ねるまでもなく「イオン行く?」と選択肢オンリーワンの質問をする時のお気持ちが蘇る。
そしてイオンに行けば他の友だちがウロついてるし、学校の先生にも出会う。
休日にみんなが吸い込まれていく地方都市不思議スポット、それがイオンだ。

とりあえず娘ちゃんが服欲しいと言い出したのでイオンにも行くことが決定した。

料理を続ける息子さんの苦笑いよそに、お母さんが話しを進める。

「あとは、アクアワールド大洗水族館にはイルカもいるけどね。
孫が埼玉に住んでるんだけど、こっちに来る時は水族館にいくよ
でもここからは遠い!
あぁ、どこ行くのも遠い!なんもない!」

笑う。

ちがうんだよ、超ローカルスポットでいいんだよ、とはなんとなく面白くて言えなかった。


蓮根

娘と携帯検索しながら雑談をする
「ねぇ、蓮根の生産量1位って知ってた?」

たまたま検索で目についたワードを娘に尋ねる。
「いや、知らない。蓮根1位なんだ」

そんな話をしたら、突然頼んでない蓮根が私の前に現れた。

息子「そうなんですよ!蓮根、1番なんですよ!」

びっくりしながら、いいの?やったー!とホクホクの蓮根を頬張る。

美味しい!
蓮根最高だなぁ
ありがとうございます

そう褒めたら

お会計が終わったあとに蓮根を持たせてくれた
大好き食材だからありがたすぎる

嬉しいなぁ
イオンもいいけど、個人店もいいよね。
洗練されてなくて面白くて、あたたかい。
私は大好きだよ。


そういえばハスって極楽浄土の花で、泥の中から綺麗な花を咲かせるけどその葉や花は泥で汚れない。だから人もそうあれという教えが元だと聞いたことがある。

その「泥で汚れない葉っぱ」を研究した結果、ベタベタしたモノの蓋に現代は利用されている。
おかげで全国で大量発生してた「ヨーグルトがついた蓋をベロベロ舐める人」が減ったんだ。

でもその技術を作った男性教授は下着ドロで捕まっていた話を思い出してウケた。
ちゃんとオチがついているから、蓮根と聞くと思い出す雑学である。

ヒトは泥がついてしまうんだなぁ。
ハスのようになるには根まで白く太く在らないといけないけどオトナになるにつれて沼にハマって汚れてしまう人は多いよね。

私も少しずつ汚れていくけど
でも最後にはギリギリ美味しく調理されたい。
そのためには泥の中でも図太くあろうと思うよ。

湿地帯

車を走らせたら、一面が田園になった。
米かー...?

今は1月で水を張る時期ではないけど、キラキラと地面が光ってる。

これ、蓮根畑か


あまりにもたくさんの沼が広がっていたので、米作りと勘違いしてしまう。
そうだ、ここは日本一の蓮根栽培地だった。

お寿司やのおかげで蓮根抱えて子どもとスゴイスゴイ言える身体になっていた。

ここら辺の蓮沼を移動してたら行方市についた。
ゆ.....ゅ..
....

初見殺し漢字ってこわいよね
行方市を知らずに読める人はいるのだろうか?
正解は最後に載せておくね。

物産館の中ではいろいろな食べ物が売られててテンションが上がった。

お芋がたくさん売ってた
車で即食べるから訳ありでいい。
子ども未経験のコイ
寿司直後に買おうか悩んで辞めてしまった
また次回


基本的に適当に進む

下調べせず、時間も厳密に決めずに車を走らせることが多い。するとお城が見えてきた

あれなんだ?

突如現れたお城にワクワクしながら即座にハンドルを切る。

石垣が綺麗で、現代だとこうなるのかと学ぶ

受け付けのオジサンはやたらと新撰組の伊東甲子太郎をオススメしてくれた。有名な人が地元からうまれると嬉しいよね

でも個人的なツボは空也の出来栄えである。

私はこの像をみて爆笑してたのだが
娘は不可解だったらしい

いや、私は京都の空也しか知らぬのだよ。

口からなんかでてる!タケコプター持ってる!
ドラがおなかに...!!
で有名な像

京都もすごいけど、茨城もすごい良い。

私がこれを空也だ!!と認識できたアイデンティティである「口から仏」が3人で諦められてたりして楽しい

口からタバコの煙ふかしてるみたいになっちゃってるけど
頑張って作ったのはわかる
比べてわかるすごさ

一通り楽しみつつ、色々ある歴史博物館の中で私の知らない謎のモノもみつける。

ササビテボッチ

これは一体...

謎のササビテボッチである。
シュロ縄はわかる。
シュロっていうヤシの木の繊維で作った縄だ。


学校でササビテボッチ飯してるの?って娘に訊ねたら、コロナ習慣と、先生が楽だという理由で未だに黒板を向いて黙々と食べてるらしい。
コロナから基本みんなボッチ飯。

さて、漁具であること以外わからないから検索する。

検索結果、1件!!!

広大なインターネットが知らない単語を博物館で展示しててウケる。
きっと

こういうモノの亜種なんだろうと推察


そこらへんの木を縛って沈めておくだけで霞ヶ浦でウナギ取れるのかな?
ドジョウは取って食べたことがあるけどウナギを自力でとったことないなー

でかいウナギなら取って良いらしい!
こういう張り紙、私みたいな外国人にとってありがたい

ササビテボッチでウナギとりたい...!!

さて、歴史博物館が楽しかったからお寿司屋さんからオススメされてない方のローカル水族館に行こうと思う。

ローカル水族館

「水族館にいくならセットパスがありますよ。
セットで430円です。
オオサンショウウオがね、いるんですよ。
オオサンショウウオなかなかみれないからね!」

歴史博物館の受け付け

マックのハッピーセットより安い料金設定。

オオサンショウウオは西日本にしかいないのだけど、なぜか茨城でみつかって保護されたらしい。


そしてその横に大量にいたチョウザメの説明が主に食べ方に関することで笑う。

古代魚、おいしそうだなぁ
寿命150年もあるらしい。長い。

調べてみたらチョウザメはサメじゃないからアンモニアが身にたまってなくて美味しいらしい

キャビアじゃなくて身の方を食べたい
チョウザメ寿司が気になる

養殖に成功しててすごいぞ!

キャビア取れるまでに稚魚から10年育てないといけないらしい。
長すぎる....

茨城広報より

霞ヶ浦をチョウザメ、キャビアの街にする計画があるらしい

知らなかった。
ちなみに宮崎もチョウザメを産業としようとしてるらしい。

へぇー。

水族館すごく楽しかったなぁ

ちなみに外来魚を釣って持っていくと
安い水族館が無料になって笑う
この地域を釣りしながらウロウロするのも楽しそう



霞ヶ浦のダイヤモンド買ってみた


霞ヶ浦産のシラウオのことである。

シラスじゃないらしい。



小さいシラウオか大きいシラウオか悩んで、大きいシラウオお持ち帰り。

中指超える長さ。

これだけ大きいと骨あるかな?もごつくかなぁ?
と心配だったけど、完全にシラスだった。

シラウオはでかいシラスです。
でかいのにシラスなのはすごいよ。

しらうお漁獲量日本一は青森県小川原(おがわら)湖

汽水域を好むシラウオは小川原湖で増えるのがわかるけど、淡水でナマズの住む霞ヶ浦で増えるの不思議だなぁ。

物産館では大人気のくせに
水族館でピロピロ泳いでいても
足を止める人が少なくて笑った


ワカサギもかってみた


霞ヶ浦、面白かったな

あ、イオンにはGUが入ってて、初めてカゴを置くだけで精算できるシステムを利用してドキドキしたよ。あれすごい。
どうやってるの?超すごい

おわり

こたえ

行方市の読みは
なめがた

読めたら天才。





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