見出し画像

サソリを奢られた話【アジアンフォレストスコーピオン/虫画像注意】


SDGsだの昆虫食だのが注目されてしばらく経つが、私はまだ昆虫初心者であるし、虫が苦手である。

特にウネウネするワーム系は最悪で、釣りに行って幼虫を渡されるとそれだけで体力の半分が持っていかれるし、針につける段階で叫んでハァハァする。

克服したい気持ちも強い。

日本の20倍もの人たちが昆虫を食べているのにも関わらず、どうして虫がこわいのだろうか。
きっとまだ私は食べてないからだろう。

現在、世界では全人口75億人の1/4以上、約20億人が1900種以上の昆虫類を食べている。

最も食用にされているのがコガネムシなどの甲虫類(31%)で、毛虫・イモムシといった幼虫(18%)、ハチやアリの仲間(14%)、イナゴ、コオロギなどのバッタ類(13%)、セミやカメムシ類(10%)と続く。
また、昆虫ではないクモやサソリなどもまとめて昆虫食と呼ばれている。

イナゴのシェア率が思ったよりも少ない


さて、前置きは短めに。
今日はサソリをご馳走になった。
タランチュラと悩んだ結果、サソリを奢ってくれてありがとう。

クモってフワモチャってしてそうだから初心者にはキツイよね。

かたいほうがいい。

サソリ

袋を開けると堂々としたお姿が現れた。

尻尾、どこにしまってるの?
そんなところにポケットあるの?


これはすごいぞ...!!

保護者会用ブローチにしても良し、
尻尾にチェーンを通してネックレスにしても良し。

「赤ちゃんが泣き出したらおしゃぶりとして与えるも良し。」

映えてしまうなぁ。

今日はサソリについて学んでいこう。

毒はあるのか?

まずサソリを食べるにあたって気になることがある。
毒はあるのか?ということだ。

食べ物で死ぬ人は時々いるから、毒って怖いよね。
未知食材を最初のひと齧りして、食べれるか判断してくれた人たちありがとう。

2890円。

毒はないらしい。

サソリってそもそも何食べるんだろうね?

「それはねぇ、、ネズミとか、カエルだよ!」

思ったよりいいもの食べてるなぁ

そういえばペット用のアジアンフォレストスコーピオンは3,000円~5,000円程度で販売されているんだって。
乾燥させて袋に詰めたら少しだけ安くなるの不思議。

しかし食べ物と捉えたら高級食材だなぁ
全然お腹いっぱいにならない重量で2890円。


いやぁ、いいお肉買えるよ

心づもり

素材の味を楽しむためにお水と
想定外のお味用にドクターペッパーをご用意いたしました。

食事に髪留めは欠かせない

やはり勇気が必要なので、他のものに見立てます。

みえる、みえるぞ!

あの高級食材とそっくり

人類ではじめてカニ食べた人もこんな気持ちだったのかなぁ、
見た目と裏腹に超おいしくてびっくりだったろうなぁ。

サソリもそうであるといいけど、もしそうだったら普及してるよねぇ...

いやそうなんだよ、
ヒトは美味しいものはどんどん増やして普及させる性質があるんだよ...という無粋な思考には一旦鍵をかけよう。

せっかくなので最初は香りを楽しみます。

胸の裏もモジャモジャの部分や足の狭間から生育環境由来の土や木の香りを強めに感じます。
マットのもっさりとした..

...えっほッ...

これはカニじゃないよって脳が言った。

担当わけ

本日は2人で分かち合いながら食べたい。

ハサミ×2
頭+胸

尻尾の根
尻尾の先端(針)
みて、なんか...
卑猥!

尻尾の先端を引き摺り出すと、毛は取り除かれてないけど、針は取り除かれてそう。

どこを誰が食べるかで揉めるよね。

つまるところ、内臓問題。

普通に考えたら頭と胸には脳とか胃があって、腸は腹にある。

プニュゥヌチャァァア...みたいにならない方がいい。

こわすぎる。
どっちだろう。

心理戦が始まる。

実食

とりあえずハサミからいただきます。

ゴリ...バキバキ..パキバキィと噛むたびにすごい音が骨伝導されます。

とりあえずカタイ。
舌触りもカタイ。

でもちゃんと噛んで舌でふやかさないと喉に刺さると思う。
危険な破片が口中に広がるので咀嚼を止めることができない。

何が近いんだろうなぁ。
感触は茹でたカニの甲羅
味もにおいもほぼないんだけど、舌触りの危険さと、、

「ねぇ、、これなんだと思う?」
隣でもう一本のハサミをゴリゴリ食べてた人に話しかける。

「えぇ...とりあえず硬いよね。
胸のところみたいな強烈な匂いはないけど、味もそんなに、、、いや、噛めば噛むほど唾液に混ざって何か感じるものがある。

なんだこれは、、、うーん、、、

ポップコーンの殻だ」

ポップコーンの殻!!!

それだ!!って思った。
映画館に行ったり自分で作ったりすると、弾けられなかったポップコーンが底に溜まってると思うんだけど、ゴリゴリ感と砕いた時の口に残る感じがまさにそれ。

さらに噛むと、うっすらとキャットフードのカリカリ(お魚味)を感じる。

わかるかなぁ
猫は完全な肉食だから
高タンパクの低塩分のボリボリ感があるんだよ

多分、キャットフード製作者は味見してると思うし、猫が毎日食べれるものだからヒトが食べても安心だと思うんだけどね

その風味がフワッとする。


サソリ=ドライキャットフード+ポップコーンの殻


結論からいうと私は腹とハサミと尻尾の先端を頂いたのだけど、食べやすさの違いだけだったんだ。

ハサミ>尻尾針>腹

の順で口に刺さるね。

口触りでいうと腹が1番優しかった。


サソリの口や目、脳、足、謎のワシャワシャと土みたいな香りが詰まった上半分を口に放り込んだ彼は

「あまい!」

って言ってた。
えぇ超こわい。

「接着剤の甘さ」とか訳のわからないこと言ってたけど、甘いらしい。
こわい

昆虫食について


昆虫食をしているところの多くは途上国で、肉は高価だったり手に入らないから手軽なタンパク質補給源として昆虫を食べているのだとは思うけれど

「食べたことがある」って強い経験だと思う。

オマエは食材なんだぞ、と言う認識に置き換わると、虫コワイから「美味しいやつ」、または「不味かったが一応食えるやつ」になるから、私の貧弱な食バラエティが一周して最強になる気がするんだ。


まあでも、わたしは日常生活で肉が手に入る環境なのに昆虫をわざわざ選択しないし、生魚が手に入る環境ならば肉を選ばない。

生魚が手に入る国は稀少だから、その美味しさをまず享受して生きていきたいんだ。

きっと多くの日本人がそう思ってると感じるけれど、魚がタンパク質ランキングトップなのである。
健康にもいいしね。
(考えてみたらご飯の上のシラスとか、命の量としては狂気の沙汰だよね)

あ、やばい、お魚信仰者が布教を始めてしまう。
今回は虫だった。

おまけで私の食べたことのある虫を紹介してみよう。

おまけ1 イナゴ

イージー昆虫食である。

日本人3人に1人が昆虫食経験済みってすごいよね。
その人たちが何の種類の虫を食べたのか?ランキング堂々1位のイナゴさん。

堂々のイナゴ
圧倒的な差をつけて蜂の子

蜂の子食べたことないなぁ。

1919年に昆虫学者三宅恒方氏がまとめた報告書によると、イナゴは国民の50%以上が食べていたとされる。

へぇ
うわぁ...量がぁ
中国産イナゴ
無添加..!!


その2 コオロギとタガメサイダー

SDGsの代表格。巷で流行ってた。

コオロギどうして全種類買っちゃったんだろう

タガメはタイなどの東南アジアにおいて高級食材らしい。

とてもフルーティーで普通のサイダーとして遜色なく飲めたよ。
タガメ含有率0.3%だからね!

その3 オオグソクムシ

カタイ
とにかくかたい


硬さナンバーワン。
刺さる、身がない。

サソリはコイツと同じくらいのランクです。


そしてアジアンフォレストスコーピオン、何食べるか調べたらゴキブリだった。
だれだネズミとかカエルって言ったの。


ちゃんと全部食べました。
命と地球ありがとう。
寿司食べたい。

おわり。

いいなと思ったら応援しよう!

aaa
本が欲しい