台湾旅行記
台湾に1週間行ってきた。台湾に行こうと思ったのは、ずっと故宮博物院に行きたかったからだ。そこには日本ではほぼ見られない繊細な作品があることをテレビ番組で昔に知った。作り方が想像できないようなものが沢山ある。他にも、大学の授業で九份がいい感じのところだということも教えてもらっていた。そこで、台北と九份を中心に観光しようと思って大雑把な計画をたてた。
1日目
台湾に到着しホテルに荷物を置くと、街へ出た。故宮博物院に行くには時間があまりとれなかったから、散歩しようということになった。台北の街は国道のような太い道があり、それを隔てて店の数が全く違った。お店は主に、朝食レストラン、レストラン、飲み物屋さん、マッサージ屋さん、お茶屋さん、コンビニ(セブンイレブンとファミリーマートがめっちゃある)があった。割とどこでもご飯にはありつける感じ。朝食レストランというのは朝食専門のレストランで、カフェとはまた違う。変わったお店としては、駅の中にあるカラオケバーが印象的だった。日本の駅の中だとワーキングスペースが大きい駅にあったりするが、あれくらいのサイズの箱にカラオケバーがおさまっているというものだった。
夜は寧夏夜市へ。ここは屋台が1年じゅう並んでいるような場所で、晩御飯を食べた。写真はないけど、牛肉の串がめちゃくちゃおいしかった。間違いなくいいお肉を使っているし、味付けもスパイスが効いていた。(かといって辛いわけではない)なのに安かった(1本200円くらい)
2日目
この日は故宮博物院に行くつもりでいた。が、同行者がけっこう大事なものを落としてしまってそれをひたすら探す日になった。警察に届けたら全力で探してくださってその日じゅうに見つけてくれた。治安がいいし、そもそもいい人だらけだった。
昼ごはん兼晩御飯を、鼎泰豊(ディンタイフォン)という世界的有名レストランで食べた。小籠包が有名らしいが、どれもおいしかった。(現地の人は小籠包あまり食べないそう)
こんな感じでひたすら食べ、落とし物を探して終了。鼎泰豊は日本にもあるが、台湾で食べたほうが安くて美味しいそう。
3日目
念願の故宮博物院へ行く。
故宮博物院の館内は撮影禁止なので写真はないのだが、写真を取っている人も大量にいた。台湾、ルールがあっても守る意識がわりと適当なところがあるのかもしれない(海外からの観光客が写真撮ってただけで、そうではない可能性も大いにある)
故宮の展示品は大量にあるが有名なものは、ヒスイでできた白菜、石でできた豚肉、球の中に球がある不思議な飾りがある。生で見れた感動は大きかったが、写真撮影している人が多すぎてじっくり見れた感じはあまりなかった。全部小さい作品なので、スマホじゃない、めっちゃいいカメラで撮ったらきれいに撮りやすいとは思う。本物を見に来たなら本物を肉眼で見たほうがいいやろ、という考えのもと写真は撮らなかった。(そもそも撮影禁止やけど)
故宮博物院は朝から閉館までいた。それでも見きれなかったエリアもあった。展示エリアがとても広いので、正直2日あってもいいくらいだった。それでも個人旅行だから時間はとれたほうだとは思う。繊細な作品がとても多かった。一個の石から作ったとは思えないような作品(レーザーで作るのだって難しそうなもの)もあった。とにかく作り方が謎すぎるものがあって、歴史にあまり詳しくなくても見ていて楽しかった。館内は静かにしてください、という案内もあるのだが、ガイドさんが沢山いるのでそんなルールはあまり守られていなかった。でもそれが良かったな、と思う。美術館とか博物館は静かにしましょうとよく言うけど、いろんな人と想像や感想を話しながら見るほうが黙って見るより楽しいやん、って思うので。その方が作品を身近に感じられるし。
説明文は日本語で書かれているところもあった。
4日目
この日は台北から九份へ移動する日だった。午前だけ台北にいた。
腹ごしらえを済ませて九份へ。高速バスがあって(965ってやつやったはず)、それに乗れたら乗換なしで着ける。台湾の公共交通機関では、イージーカードというカードが使える。現金だったらちょうどの額を用意しないといけないので、それを使うといいみたい。電車なら券売機で日本語の表示にできるし、意外と簡単に使えた。電車にもバスにもWi-Fiがあるので便利。
5日目
この日は九份から少し離れて金瓜石(きんかせき)へ。金瓜石は金が取れる鉱山として一時期にぎわっていたらしい。その名残で黄金博物館という場所があり、一帯が公園になっていて見ごたえがあった。
この公園内での一押しスポットはやっぱり坑道だ。日本ではありえないくらいリアルな状態が見れる。しかもけっこう長い。涼しくてめっちゃよかった。
坑道の他には、世界一大きい金塊(だった気がする)を触れる建物などがある。
黄金博物館を後にして、九份へ戻る。
6日目
九份は満足したので十分へ。名前は似ているが九份から1時間くらいかかる。山に囲まれたところで、願いを書いたスカイランタンを飛ばすことで有名らしい。
台湾のナイアガラと呼ばれる十分瀑布という滝があって、まずはそこへ向かった。
お昼ごはんは十分瀑布の公園内にあった串の屋台で食べた。台湾、屋台でもめっちゃおいしい。
スカイランタンを売っているお店はいろいろある。私が使わせてもらったお店はクーラーのきいたお店の中で字を書かせてくれ、店員さんはノリがよくてポーズまでいろいろ教えてくれた。(店名は覚えてないけど、線路の真ん中くらいのジュースも売ってるお店)
スカイランタンはもともと十分の伝統行事の一つだったらしいが、今は観光の目玉としていつでもできるっぽい。ランタンの色によって叶えやすい願いの種類があるらしい。(赤なら健康、ピンクなら恋愛、など)
筆で字を書くのが久々でテンションがあがった。スカイランタンは見ているだけでも楽しいけど、やっぱり自分が飛ばしてみるともっと楽しい。スカイランタンは夜が綺麗だと有名らしいが、お昼はお昼で綺麗だった。写真で見るより生のほうがずっといい。十分、九份よりも楽しかった。夜にランタンが飛ぶ様子も見てみたかったが、翌日はフライトなので早起きしないといけなかったので断念。それでもめちゃくちゃ満足した。
十分は1年じゅうお祭りという雰囲気だった。スカイランタンはもちろん、電車から逃げる人たちの一体感みたいなものもおもしろかった。山奥にあるけど、台湾に行くなら是非行ってみてほしい。
最終日
この日は空港へ行って帰国する日だったので観光はほぼない。
まとめ
台湾はめちゃくちゃ治安がいいし、海外旅行先としては近いし、中国語がわからなくても漢字を見て面白がることができるところだった。なにより、みんないい人ばかりだった。わからないことや困ったことがあったときはそれはそれは沢山の人に手助けしてもらった。台北みたいな都会でも温かい人が多くてびっくりした。
ルールがあって無いような不思議な感じも印象的だった。ルールを作ったのはどこかの誰かで、自分は自分の良いようにやっていく、という姿勢があった。それは自己中心的と言われるかもしれないが、他人だけでなく自分の気持ちを大事にしていることの現れなのかな、とも感じた。人によって不快になることは違うし、その辺は言葉や行動でわかりやすく示したり示されたりしている感じがした。本当にいい旅だった。